マジックフェスト・名古屋2020#1で,2019年の大型レガシー大会の[エターナルパーティ2019](https://mtg.bigweb.co.jp/etp-mmmf2019)の[東西レガシー王座決定戦が開催](https://mtg.bigweb.co.jp/article/magicfestnagoya20201/coverage/006)された。

対戦カバレッジを読んで,勉強になったので感想を記録する。

## 概要
今回の決勝戦は,以下の2名による対戦だった。

- 関西王者: 福留 友 ([オムニ・スニーク](https://mtg.bigweb.co.jp/article/EternalParty2019/Osaka/TOP16Decklist))
- 関東王者: 小宮山 研一郎 ([サルベイジャーコンボ](http://mtg.bigmagic.net/article/2019/12/EternalParty2019/Tokyo/TOP16Decklist.html))

関西王者の福留は地元の強豪プレイヤーで,レガシーを始めた2010年頃から何度も負かされた知り合いで,感慨深い。

対する小宮山はサルベイジャーコンボという白のコンボデッキを使っていた。

エターナルパーティ2019関東優勝時の[デッキリスト](http://mtg.bigmagic.net/article/2019/12/EternalParty2019/Tokyo/TOP16Decklist.html)を眺めて,デッキリストの洗練度の高さに感心していた。

同じ白使いとして,個人的には小宮山氏のサルベイジャーコンボを心の中で応援していた。

結果は2-1で福留の勝利だった。

この試合でいくつか気になったところをメモとして記録していきたい。

## G1の1ターン目《実物提示教育/Show and Tell》による瞬殺
まず目を引いたのが,オムニ・スニークによる1Gの1キルだった。

1ターン目《実物提示教育/Show and Tell》からの《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》の瞬殺コンボが決まった。

打ち消しや手札破壊のないデッキでは,この動きに対応するのはかなり難しい。

ただし,オムニ・スニーク側もこの動きはそんなに頻繁にできるものではない。

突き詰めていくと,1キル2キルの瞬殺のやり取りになってくるため,このケースを念頭に置く必要があるように感じた。

《実物提示教育/Show and Tell》相手に白ができることは限られている。

お決まりのパターンは《実物提示教育/Show and Tell》に,*《忘却の輪/Oblivion Ring》や《封じ込める僧侶/Containment Priest》*を合わせることだ。実際,サルベイジャーコンボのサイドボードにも両方とも採用されている。

ただし,《実物提示教育/Show and Tell》に合わせるために,*初手に引く必要*がある。そして,**《蟻の解き放ち/Release the Ants》ルートは《忘却の輪/Oblivion Ring》だけでは防げない**ので,どのみち《虚空の杯/Chalice of the Void》など別の対策も併せて必要になる。

## G2の《魂の洞窟/Cavern of Souls》
G2でサルベイジャーコンボの勝利の決め手になったのは,《魂の洞窟/Cavern of Souls》経由での《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers》のキャストだと感じた。

《魂の洞窟/Cavern of Souls》を経由することで,相手の《意志の力/Force of Will》の構えを無視して展開できる。

ビート使いとしては,やはりこういうケースがあるので,《魂の洞窟/Cavern of Souls》は必要に感じた。

## G3の《僧院の導師/Monastery Mentor》
G3,サルベイジャーコンボ側は《僧院の導師/Monastery Mentor》による高速ビートを展開した。

結果としては,間に合わなかった。1ターン目に《歩行バリスタ/Walking Ballista》も展開していれば,ぎりぎり間に合ったかもしれない。

ただ,ここが1ターンキャストが遅れてでも《僧院の導師/Monastery Mentor》ではなく,*《難題の予見者/Thought-Knot Seer》*であれば,対応できていたのではないかと思ってしまった。

《僧院の導師/Monastery Mentor》+0マナアーティファクトによる面展開が強い場面もあるので,一長一短ではあるのだが…

## 結論
2019年のレガシー王者決定戦であり,参考になるところがあった。具体的には以下の2点だ。

1. 《魂の洞窟/Cavern of Souls》の用意
2. 《実物提示教育/Show and Tell》系サイドボードの拡充

やはり,青相手には《魂の洞窟/Cavern of Souls》が必要な場面がある。このカードも1枚5000円と高額だが,集める必要性を感じた。

それと,1-2ターン目の《実物提示教育/Show and Tell》への対応に,*初手の《忘却の輪/Oblivion Ring》*が必要になる。《忘却の輪/Oblivion Ring》,《払拭の光/Banishing Light》,《排斥/Cast Out》をサイドボードに3-4枚の確保が必要に感じた。重ね引きしても大丈夫な《排斥/Cast Out》が無難かもしれない。

レガシーには2キル,3キルのコンボデッキもあるため,これらの高速コンボは特に意識する必要がある。

《虚空の力線/Leyline of the Void》4枚,《排斥/Cast Out》4枚で,残りの7枚でその他のデッキや《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》のウィッシュボードにする感じだろうか。

サルベイジャーコンボのサイドの《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の使用感,使いどころが気になった。

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