購入報告: たった1マナでクリーチャーを除外できる白のオーラ
2020年11月14日 buy
## 概要
2020-11-08 Sunに[ラクマ](https://item.fril.jp/345a2571e3731eb5b49c07bbb74fa1d3)で《薄氷の上/On Thin Ice》日1枚を300円で購入したので,購入報告を記す。
ラクマで200円クーポンや期間限定の楽天スーパーポイントの消費が主な目的だ。
ラクマの200円クーポンで他に買いたい商品がなく,こういう低額の買い物をする際に,シングルカードがうってつけのように感じる。
## 効果
### 《薄氷の上/On Thin Ice》
《薄氷の上/On Thin Ice》はモダンホライゾンでだけ収録されている白のオーラだ。効果は《未達への旅/Journey to Nowhere》と同じだ。
ただし,このカードは1マナでオーラであることが重要となる。オーラであることから,《武器庫の開放/Open the Armory》でサーチが可能となる。
過去には《岩への繋ぎ止め/Chained to the Rocks》というよく似たカードがあった。しかし,こちらはエンチャント先が《山/Mountain》であり,白単で組めないという欠点があった。
[ハンマータイム](http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0)で採用される可能性があるので,前から1枚は購入したいと思っていた。
環境が高速化するにつれて,*1-2マナで1対1交換できるカードが重要*になる。1マナであれば《悟りの教示者/Enlightened Tutor》からサーチでき,1ターン目の《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》もぎりぎり間に合う。
当分はバインダーの飾りとして,その時が来るまで保管したい。
## 結論
モダンホライゾンでだけ収録されている《薄氷の上/On Thin Ice》の購入報告を記した。
今後もクーポンや期間限定ポイントの消化先としてシングルカードをぼちぼち集めていきたい。
2020-11-08 Sunに[ラクマ](https://item.fril.jp/345a2571e3731eb5b49c07bbb74fa1d3)で《薄氷の上/On Thin Ice》日1枚を300円で購入したので,購入報告を記す。
ラクマで200円クーポンや期間限定の楽天スーパーポイントの消費が主な目的だ。
ラクマの200円クーポンで他に買いたい商品がなく,こういう低額の買い物をする際に,シングルカードがうってつけのように感じる。
## 効果
### 《薄氷の上/On Thin Ice》
On Thin Ice / 薄氷の上 (白)
氷雪エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(あなたがコントロールしている氷雪土地)
薄氷の上が戦場に出たとき、対戦相手がコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、薄氷の上が戦場を離れるまでそれを追放する。
《薄氷の上/On Thin Ice》はモダンホライゾンでだけ収録されている白のオーラだ。効果は《未達への旅/Journey to Nowhere》と同じだ。
ただし,このカードは1マナでオーラであることが重要となる。オーラであることから,《武器庫の開放/Open the Armory》でサーチが可能となる。
過去には《岩への繋ぎ止め/Chained to the Rocks》というよく似たカードがあった。しかし,こちらはエンチャント先が《山/Mountain》であり,白単で組めないという欠点があった。
[ハンマータイム](http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0)で採用される可能性があるので,前から1枚は購入したいと思っていた。
環境が高速化するにつれて,*1-2マナで1対1交換できるカードが重要*になる。1マナであれば《悟りの教示者/Enlightened Tutor》からサーチでき,1ターン目の《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》もぎりぎり間に合う。
当分はバインダーの飾りとして,その時が来るまで保管したい。
## 結論
モダンホライゾンでだけ収録されている《薄氷の上/On Thin Ice》の購入報告を記した。
今後もクーポンや期間限定ポイントの消化先としてシングルカードをぼちぼち集めていきたい。
購入報告: 手堅くアドバンテージを稼げる白の優良中堅クリーチャー
2020年10月31日 buy
## 概要
MTGは休止中だが,2020-10-25 Sunに[magi](https://magi.camp/items/635709448)で《宮殿の看守/Palace Jailer》英2枚を680円で購入したので,久しぶりの購入報告を記す。
magiを使うのは今回が初めてだ。丁度,ペイパル支払いで使用可能な500円クーポンの有効期限が10月末までだったので,こちらのクーポンや登録時の100ポイントの消化が目的だった。
他に《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》という強力なカードが登場したのは知っていたのだが,今回はクーポンとポイントの消化が目的だったので断念した。
## 効果
### 《宮殿の看守/Palace Jailer》
《宮殿の看守/Palace Jailer》はコンスピラシー:王位争奪という特殊セットでのみ収録されているカードだ。
《放逐する僧侶/Banisher Priest》や《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》,《忘却の輪/Oblivion Ring》に似たクリーチャーの条件付き追放能力を持っている。
その他,統治者になることができるという極めて珍しい効果を持っている。この統治者のおかげで,キャスト後に終了ステップでの1ドローが保証されている。加えて,相手の戦場にクリーチャーがいなければ,次ターンの終了ステップでの1ドローも保証されるため,多大なアドバンテージを潜在的に得られるカードとなっている。
アグロ相手だと統治者を奪われる可能性が高いのだが,自身の追放効果も相まって,序盤に出せればゲームの主導権を握ることが可能な強力なカードとなっている。
《難題の予見者/Thought-Knot Seer》,《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》などと並ぶゲームエンド級の白の優良中堅クリーチャーだと思っている。
相変わらずレガシー環境は速度が早いが,モックスなどを経由して1-2ターン目にこれらのパワーカードをぶつける戦法は有効ではないかと思っている。
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》,《オパールのモックス/Mox Opal》,《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》,《裏切り者の都/City of Traitors》などをありったけ詰め込んで,1-2ターン目の初動に全てをかけるデッキはありではないかと妄想したりしている。クリーチャーであれば《魂の洞窟/Cavern of Souls》のおかげで,《目くらまし/Daze》と《意志の力/Force of Will》による打ち消しのリスクを回避できる。
どれも高額カードなのでお金ができてからの話になるのだが…
エターナル構築 (レガシー,ヴィンテージ) と統率者戦でしか使えないが,稀少なカードだったため今回購入した。
[2019年1月末](https://mtg.senooken.jp/post/2019/02/10/)に1枚90円で日本語版を購入していた。その後,おそらく買い占めで値段が急騰して1枚500-600円を超えていたが,最近また値段が落ち着いてきたようだ。
## 結論
コンスピラシー:王位争奪でのみ収録されている統治者という特殊ルールを用いた稀少なカードである《宮殿の看守/Palace Jailer》の購入報告を記した。
MTGをプレイすることは引き続き当分ないのだが,次回の復帰に備えてクーポンなど安いタイミングでカードの収集は継続したい。
MTGは休止中だが,2020-10-25 Sunに[magi](https://magi.camp/items/635709448)で《宮殿の看守/Palace Jailer》英2枚を680円で購入したので,久しぶりの購入報告を記す。
magiを使うのは今回が初めてだ。丁度,ペイパル支払いで使用可能な500円クーポンの有効期限が10月末までだったので,こちらのクーポンや登録時の100ポイントの消化が目的だった。
他に《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》という強力なカードが登場したのは知っていたのだが,今回はクーポンとポイントの消化が目的だったので断念した。
## 効果
### 《宮殿の看守/Palace Jailer》
Palace Jailer / 宮殿の看守 (2)(白)(白)
クリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier)
宮殿の看守が戦場に出たとき、あなたが統治者になる。
宮殿の看守が戦場に出たとき、対戦相手がコントロールするクリーチャー1体を対象とし、いずれかの対戦相手が統治者になるまでそれを追放する。(そのクリーチャーはオーナーのコントロール下で戦場に戻る。)
2/2
《宮殿の看守/Palace Jailer》はコンスピラシー:王位争奪という特殊セットでのみ収録されているカードだ。
《放逐する僧侶/Banisher Priest》や《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》,《忘却の輪/Oblivion Ring》に似たクリーチャーの条件付き追放能力を持っている。
その他,統治者になることができるという極めて珍しい効果を持っている。この統治者のおかげで,キャスト後に終了ステップでの1ドローが保証されている。加えて,相手の戦場にクリーチャーがいなければ,次ターンの終了ステップでの1ドローも保証されるため,多大なアドバンテージを潜在的に得られるカードとなっている。
アグロ相手だと統治者を奪われる可能性が高いのだが,自身の追放効果も相まって,序盤に出せればゲームの主導権を握ることが可能な強力なカードとなっている。
《難題の予見者/Thought-Knot Seer》,《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》などと並ぶゲームエンド級の白の優良中堅クリーチャーだと思っている。
相変わらずレガシー環境は速度が早いが,モックスなどを経由して1-2ターン目にこれらのパワーカードをぶつける戦法は有効ではないかと思っている。
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》,《オパールのモックス/Mox Opal》,《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》,《裏切り者の都/City of Traitors》などをありったけ詰め込んで,1-2ターン目の初動に全てをかけるデッキはありではないかと妄想したりしている。クリーチャーであれば《魂の洞窟/Cavern of Souls》のおかげで,《目くらまし/Daze》と《意志の力/Force of Will》による打ち消しのリスクを回避できる。
どれも高額カードなのでお金ができてからの話になるのだが…
エターナル構築 (レガシー,ヴィンテージ) と統率者戦でしか使えないが,稀少なカードだったため今回購入した。
[2019年1月末](https://mtg.senooken.jp/post/2019/02/10/)に1枚90円で日本語版を購入していた。その後,おそらく買い占めで値段が急騰して1枚500-600円を超えていたが,最近また値段が落ち着いてきたようだ。
## 結論
コンスピラシー:王位争奪でのみ収録されている統治者という特殊ルールを用いた稀少なカードである《宮殿の看守/Palace Jailer》の購入報告を記した。
MTGをプレイすることは引き続き当分ないのだが,次回の復帰に備えてクーポンなど安いタイミングでカードの収集は継続したい。
告知: 人生ゲームのための2度目のMTG休止
2020年6月21日 announce コメント (4)[2018年9月](https://mtg.senooken.jp/post/2018/09/29/)に6年間の休止期間を経てMTGに復帰した。そこから,約1年半経過した今,再びMTGを休止することにしたのでお知らせする。人生で2度目のMTG休止だ。
## 経緯
最後に大会に参加したのは[2020-03-25 Wed](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/26/)であり,その後新型コロナウイルス感染症の《蔓延/Infest》による緊急事態宣言発令により,晴れる屋トーナメントセンター東京の大会が休止となり,2か月間大会に参加できなくなった。休止するには丁度よいタイミングだった。
本体サイトの[2019年の年間報告](https://senooken.jp/post/2020/02/26/)で記した通り,2019年12月で仕事を退職し,2020年からは個人事業主 (無職) として,自宅で勉強していた。その勉強の成果の一つは5月末にMTGCounterとして公開し,[先日紹介](https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/14/)したところだ。
1月から自宅にこもって,貯金を削りながら本を読んだり勉強したりのんびり過ごしていた。その中で,お金を稼ぐということが特に重要に感じた。きっかけは,書評でも書いた[与沢 翼のブチ抜く力](https://book.senooken.jp/post/2020/04/05/)だ。
今までの人生を振り返って,ほとんど全て中途半端だったなと思った。唯一うまくいったタイミングというのはたしかに一つのことに集中したときだけだった。周りを見渡しても,うまくいっている人はある一つの分野で抜きん出ているように感じた。
プロプレイヤーの佐藤 レイも僕とそんなに年齢 (32-34歳くらい) やMTGを始めたタイミングも変わりないに,MTGの世界では成功している。やはり,ある程度集中してやることが重要なのだろう。
## 自分とMTG
MTGとの付き合いがやはり中途半端だった。3月末にMTGOのアカウントを取得して少しだけやってみて,自分はそんなにMTGというゲームが好きではないのではないか?というのを感じた。MTGOをやれば,時間を問わずにいつでもMTGで対戦できる。画面上の向こう側にはプレイヤーがいるはずで,チャットもできるのだが,コンピューターと一人で対戦しているというイメージが強くて,なんだか虚しくなってしまった。そして,かかる時間とお金が惜しく感じてしまった。
結局,僕にとってのMTGは友達と遊ぶためのよくできたゲームなんだと思う。2018年9月に6年ぶりに復帰してみたが,復帰前と比べて楽しめる環境が整っていなかった。地元の友達や知り合いはいなくなり,大会に参加するしか対戦する方法がなくなった。気の知れた友達と談笑しながら対戦する (遊ぶ) ことができなくなった。大会に参加する頻度もそこまで高くなかったのもあり,大会で知り合いを作るというのもなかなかハードルが高かった。
昔と違い,ブログでの交流もほとんどなくなってしまい,せいぜいアクセス数を眺めるくらいしか楽しみもなくなった。始めた頃の大阪の初期のレガシーでの環境が恵まれていたのだろう。
自分なりに目標を立てて,それに向けて頑張ることで継続してきたが,かける時間とお金に対して得られる達成感や満足感が低く,割に合わなく感じてきていた。それに加えて,仕事環境や社会情勢が大きく変わった。
辞めるなら今が絶好のタイミングだろうと思った。
## 今後
当然ながら,生きていくにはお金が必要となる。今まで,お金を稼ぐということにそこまで興味関心がなく,自分のやりたいこと,目標を中心に仕事を探して進んできた。しかし,ここまででそのやり方はまずいということにようやく気付いた。
考え方を変えて,お金を稼ぐことを中心に据えることにする。お金を稼ぐことにつながらない趣味は一旦全て辞める。
実は2018年9月にMTGに復帰したタイミングで,同僚に勧誘されて位置情報ゲームのIngressを始めていた。結局,こちらも自分にとってはあまりおもしろくなく,時間の無駄に感じたので5月末で辞めた。ことの顛末は「[#ingress 1年半でA16を達成し陣営を変更したあるエージェントの顛末 – senooken.jp](https://senooken.jp/post/2020/06/06/)」に記している。
6月に入ってからはMTGの辞めどきを探っていた。書き残した店評,禁止改定,カード評価などを一通り書き終えて満足したので,このタイミングとなった。
MTGに注いできた情熱,お金,時間を今度はお金を稼ぐことに集中させる。カードゲームではなく,お金を稼ぐ人生ゲームに集中する。
4月あたりから切り崩した貯金の100-200万円を元手にデイトレードを初めて小銭 (1日1000円程度) を稼いできた。新型コロナウイルス感染症の資金繰り支援をいろいろ申し込んで,400万円程度のお金の融資に成功した。ある意味,もともと1月からは自宅にこもる予定だったので,新型コロナウイルス感染症で,自分以外の社会が勝手に《停滞/Stasis》してくれて,お金の支援も受けることができて,自分にとっては追い風だった。
きちんと勉強して,投資をうまくできるようにするとか,個人事業をきちんとやるなどして,**自分一人の力で**お金を稼ぐことに真剣に取り組みたい。《呪われた巻物/Cursed Scroll》や《嘘か真か/Fact or Fiction》のような例外はあるものの,MTGも相手に依存するカードは基本的に弱い。人生ゲームでも相手に依存する会社員というのはやはり弱い。《ギャンブル/Gamble》と大差ない。自分で制御可能なのが一番だ。
並行して,質の高い仕事がとれるなら就職もありだと思っており,6月からは就職活動も始めている。なんだかんだで,今までは余裕がない状態での転職活動で,結果として不本意な会社への入社しかできていなかった。
人生で初めて余裕ができた。1年くらいは収入0でもなんとかやっていける。質の低い仕事は絶対にとらない。自分より頭の悪い人間の下では二度と働かない。《呪われた巻物/Cursed Scroll》や《嘘か真か/Fact or Fiction》のように,それ相当のパワーがあるならば相手に依存してもいいだろう。
## 再開予定
2018年9月に6年ぶりに復帰したのはMTG25周年記念展示会がきっかけだった。次回の再開のきっかけは以下の2点がポイントになるだろう。
1. 自立
2. 身近のプレイヤー
まずは今回の休止理由であるお金について自立できているかどうかがポイントだろう。一生困らないだけのお金があれば,遊んで暮らせるわけでそのタイミングで趣味を再開するというのはあるかもしれない。
その他としては,以前のように身近なところにプレイヤーが入れば,感化されて再開するかもしれない。結局MTGは人と対戦するもので,相手がいないと成立しない。例えば,職場の同僚にプレイヤーがいるなどすれば再開するのもありかもしれない。
次回もまた6年後に復帰するとしたら,40歳手前になるが,はたしてどうなるか。
## 結論
人生で2度目のMTGの休止をお知らせした。当分は人生ゲームに専念する。
これから次回再開時までは,カード評価を書いたり,カードを新しく購入したり,デッキを組んだり,大会に参加することは一切しない。せいぜい,不要カードをフリマに出品するくらいだろう。
以前と違い,自分の専用サイトを作り,自分の名前でアカウントを取り直したので,サイトを閉鎖することはせず,残しておく。何か気になることがあれば,また記事を投稿するかもしれない。
M20で登場した《巨像の鎚/Colossus Hammer》を使った瞬殺コンボの[ハンマータイム](http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0),《虚空の杯/Chalice of the Void》入りリベリオン,バリヘリコンボ入りエルドラージ・ホワイト,《ハルマゲドン/Armageddon》を打てる白スタックス,せっかくカードをかき集め終えたヴィンテージでの白ウィニーなど,白 (ウィニー) 使いとしてはやり残したことはまだまだあるのだが,これらは次回の再開時に片付けたい。
奇しくも,今日は白ウィニーの日だ (しろ (6) うぃにぃ (21))。約1年半の期間だが,こんな弱小プレイヤーの投稿に対して閲覧やコメントいただいたことに感謝する。
白ウィニーの格言「核戦争があってもゴキブリと白ウィニーだけは生き残る」通り,次回復帰時も白ウィニーが生き残ることを願う。
## 経緯
最後に大会に参加したのは[2020-03-25 Wed](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/26/)であり,その後新型コロナウイルス感染症の《蔓延/Infest》による緊急事態宣言発令により,晴れる屋トーナメントセンター東京の大会が休止となり,2か月間大会に参加できなくなった。休止するには丁度よいタイミングだった。
本体サイトの[2019年の年間報告](https://senooken.jp/post/2020/02/26/)で記した通り,2019年12月で仕事を退職し,2020年からは個人事業主 (無職) として,自宅で勉強していた。その勉強の成果の一つは5月末にMTGCounterとして公開し,[先日紹介](https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/14/)したところだ。
1月から自宅にこもって,貯金を削りながら本を読んだり勉強したりのんびり過ごしていた。その中で,お金を稼ぐということが特に重要に感じた。きっかけは,書評でも書いた[与沢 翼のブチ抜く力](https://book.senooken.jp/post/2020/04/05/)だ。
今までの人生を振り返って,ほとんど全て中途半端だったなと思った。唯一うまくいったタイミングというのはたしかに一つのことに集中したときだけだった。周りを見渡しても,うまくいっている人はある一つの分野で抜きん出ているように感じた。
プロプレイヤーの佐藤 レイも僕とそんなに年齢 (32-34歳くらい) やMTGを始めたタイミングも変わりないに,MTGの世界では成功している。やはり,ある程度集中してやることが重要なのだろう。
## 自分とMTG
MTGとの付き合いがやはり中途半端だった。3月末にMTGOのアカウントを取得して少しだけやってみて,自分はそんなにMTGというゲームが好きではないのではないか?というのを感じた。MTGOをやれば,時間を問わずにいつでもMTGで対戦できる。画面上の向こう側にはプレイヤーがいるはずで,チャットもできるのだが,コンピューターと一人で対戦しているというイメージが強くて,なんだか虚しくなってしまった。そして,かかる時間とお金が惜しく感じてしまった。
結局,僕にとってのMTGは友達と遊ぶためのよくできたゲームなんだと思う。2018年9月に6年ぶりに復帰してみたが,復帰前と比べて楽しめる環境が整っていなかった。地元の友達や知り合いはいなくなり,大会に参加するしか対戦する方法がなくなった。気の知れた友達と談笑しながら対戦する (遊ぶ) ことができなくなった。大会に参加する頻度もそこまで高くなかったのもあり,大会で知り合いを作るというのもなかなかハードルが高かった。
昔と違い,ブログでの交流もほとんどなくなってしまい,せいぜいアクセス数を眺めるくらいしか楽しみもなくなった。始めた頃の大阪の初期のレガシーでの環境が恵まれていたのだろう。
自分なりに目標を立てて,それに向けて頑張ることで継続してきたが,かける時間とお金に対して得られる達成感や満足感が低く,割に合わなく感じてきていた。それに加えて,仕事環境や社会情勢が大きく変わった。
辞めるなら今が絶好のタイミングだろうと思った。
## 今後
当然ながら,生きていくにはお金が必要となる。今まで,お金を稼ぐということにそこまで興味関心がなく,自分のやりたいこと,目標を中心に仕事を探して進んできた。しかし,ここまででそのやり方はまずいということにようやく気付いた。
考え方を変えて,お金を稼ぐことを中心に据えることにする。お金を稼ぐことにつながらない趣味は一旦全て辞める。
実は2018年9月にMTGに復帰したタイミングで,同僚に勧誘されて位置情報ゲームのIngressを始めていた。結局,こちらも自分にとってはあまりおもしろくなく,時間の無駄に感じたので5月末で辞めた。ことの顛末は「[#ingress 1年半でA16を達成し陣営を変更したあるエージェントの顛末 – senooken.jp](https://senooken.jp/post/2020/06/06/)」に記している。
6月に入ってからはMTGの辞めどきを探っていた。書き残した店評,禁止改定,カード評価などを一通り書き終えて満足したので,このタイミングとなった。
MTGに注いできた情熱,お金,時間を今度はお金を稼ぐことに集中させる。カードゲームではなく,お金を稼ぐ人生ゲームに集中する。
4月あたりから切り崩した貯金の100-200万円を元手にデイトレードを初めて小銭 (1日1000円程度) を稼いできた。新型コロナウイルス感染症の資金繰り支援をいろいろ申し込んで,400万円程度のお金の融資に成功した。ある意味,もともと1月からは自宅にこもる予定だったので,新型コロナウイルス感染症で,自分以外の社会が勝手に《停滞/Stasis》してくれて,お金の支援も受けることができて,自分にとっては追い風だった。
きちんと勉強して,投資をうまくできるようにするとか,個人事業をきちんとやるなどして,**自分一人の力で**お金を稼ぐことに真剣に取り組みたい。《呪われた巻物/Cursed Scroll》や《嘘か真か/Fact or Fiction》のような例外はあるものの,MTGも相手に依存するカードは基本的に弱い。人生ゲームでも相手に依存する会社員というのはやはり弱い。《ギャンブル/Gamble》と大差ない。自分で制御可能なのが一番だ。
並行して,質の高い仕事がとれるなら就職もありだと思っており,6月からは就職活動も始めている。なんだかんだで,今までは余裕がない状態での転職活動で,結果として不本意な会社への入社しかできていなかった。
人生で初めて余裕ができた。1年くらいは収入0でもなんとかやっていける。質の低い仕事は絶対にとらない。自分より頭の悪い人間の下では二度と働かない。《呪われた巻物/Cursed Scroll》や《嘘か真か/Fact or Fiction》のように,それ相当のパワーがあるならば相手に依存してもいいだろう。
## 再開予定
2018年9月に6年ぶりに復帰したのはMTG25周年記念展示会がきっかけだった。次回の再開のきっかけは以下の2点がポイントになるだろう。
1. 自立
2. 身近のプレイヤー
まずは今回の休止理由であるお金について自立できているかどうかがポイントだろう。一生困らないだけのお金があれば,遊んで暮らせるわけでそのタイミングで趣味を再開するというのはあるかもしれない。
その他としては,以前のように身近なところにプレイヤーが入れば,感化されて再開するかもしれない。結局MTGは人と対戦するもので,相手がいないと成立しない。例えば,職場の同僚にプレイヤーがいるなどすれば再開するのもありかもしれない。
次回もまた6年後に復帰するとしたら,40歳手前になるが,はたしてどうなるか。
## 結論
人生で2度目のMTGの休止をお知らせした。当分は人生ゲームに専念する。
これから次回再開時までは,カード評価を書いたり,カードを新しく購入したり,デッキを組んだり,大会に参加することは一切しない。せいぜい,不要カードをフリマに出品するくらいだろう。
以前と違い,自分の専用サイトを作り,自分の名前でアカウントを取り直したので,サイトを閉鎖することはせず,残しておく。何か気になることがあれば,また記事を投稿するかもしれない。
M20で登場した《巨像の鎚/Colossus Hammer》を使った瞬殺コンボの[ハンマータイム](http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0),《虚空の杯/Chalice of the Void》入りリベリオン,バリヘリコンボ入りエルドラージ・ホワイト,《ハルマゲドン/Armageddon》を打てる白スタックス,せっかくカードをかき集め終えたヴィンテージでの白ウィニーなど,白 (ウィニー) 使いとしてはやり残したことはまだまだあるのだが,これらは次回の再開時に片付けたい。
奇しくも,今日は白ウィニーの日だ (しろ (6) うぃにぃ (21))。約1年半の期間だが,こんな弱小プレイヤーの投稿に対して閲覧やコメントいただいたことに感謝する。
白ウィニーの格言「核戦争があってもゴキブリと白ウィニーだけは生き残る」通り,次回復帰時も白ウィニーが生き残ることを願う。
## 概要
2020-07-03 Fri発売の新しいカードセットの「基本セット2021」の[全カードリスト](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/core-set-2021)が2020-06-16 Thuに公開されたのでレビューする。なお,基本セット2021は[プレインズウォーカー・デッキ](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/core-set-2021-variants)があり,こちらにしか収録されていないカードもあるので注意する。
基本セット2021は毎年発売されるMTGの基本的なカードセットであり,入門用のイメージが強い。ただ,基本セット2020で《夏の帳/Veil of Summer》が禁止されたり,《原始のタイタン/Primeval Titan》のように基本セットが初出であるものの,大会で大きく活躍したカードもあるため,入門だからといって侮ってはいけない。
特に白のエターナル構築視点で興味を持った以下のカードをレビューする。
1. 天使への昇天/Angelic Ascension
2. 《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
3. バスリ・ケト/Basri, Devoted Paladin
4. バスリの副官/Basri’s Lieutenant
5. 《封じ込める僧侶/Containment Priest》
6. 《栄光の頌歌/Glorious Anthem》
7. 忍耐の偶像/Idol of Endurance
8. 約束の光/Light of Promise
9. 外交官、マンガラ/Mangara, the Diplomat
10. 九つの命/Nine Lives
11. 群れを導くもの/Pack Leader
12. やんちゃな犬/Rambunctious Mutt
13. 歴戦の神聖刃/Seasoned Hallowblade
14. 《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
15. 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
16. 精神迷わせの秘本/Mazemind Tome
17. 《パラジウムのマイア/Palladium Myr》
18. 灯狩人のマスティコア/Sparkhunter Masticore
19. トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt
20. 鳥獣保護区/Animal Sanctuary
少々数が多いのでさくっとレビューする。
## 評価
### 1. 天使への昇天/Angelic Ascension
白の2マナでクリーチャーかプレインズウォーカーを確実に処理できるカードだ。同じく2マナでプレインズウォーカーを処理できるカードは,過去に[購入報告](https://mtg.senooken.jp/post/2019/11/24/)した《天界の粛清/Celestial Purge》か《予期せぬ不在/Unexpectedly Absent》の2枚しか存在していなかった。
そういう意味で気になった。ただ,代わりに生成される《セラの天使/Serra Angel》相当のクリーチャートークンはさすがに無視できない。
自軍クリーチャーにコンバットトリックとして使うという手もありだが,その場合追放というのが破壊不能やリアニメイトとの組み合わせができなく,使いにくい。
その点だと,《過大な贈り物/Generous Gift》のほうが使いやすい。
使い方としては,自軍のクリーチャートークンやコンバットトリックとして2マナ4/4飛行として運営するのがいいだろうか。
### 2. 《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
MTG休止前の基本セット2010が初登場の強力な天使だ。登場当時はレガシーのZooへの採用実績がある。Zooのミラーマッチで《悪斬の天使/Baneslayer Angel》入りのZooが勝利するというほど,ビート同士での制圧力に定評のあるカードだ。
しかし,10年経って環境のカードパワーがインフレして,レガシーでは立場が少々厳しい。《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》やら《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》などがいるからだ。
同じ5マナなら出たときに一番の脅威を処理できる《賞罰の天使/Angel of Sanctions》のほうがまだいいのではないか?
スタンダードとパイオニアでの白の復権に一躍買いそうなカードだ。
### 3. バスリ・ケト/Basri, Devoted Paladin
白の新しいプレインズウォーカーだ。1番目の能力で+1/+1カウンターを設置し,2番目の能力でクリーチャー,3番目の奥義で毎ターン2/2クリーチャーを生成する。
役割としては,《群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride》に近く感じた。《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》に近いのだが,単体でアドバンテージを獲得できない点及び,自身を守りきれないのが欠点だ。
2番目の能力も攻撃状態で出てくるため,自身の守りには使えない。《群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride》と異なり,3番目の能力までの時間が短いので,同じく収録されている《栄光の頌歌/Glorious Anthem》のような,《十字軍/Crusade》とみなし,動きの遅いコントロール相手には奥義で決めるというカードになるだろう。
どちらかというと,有利なときに強いカードでいろいろ惜しい。昨今のカードパワーのインフレを考えると,《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を3マナにして再録しても問題ないのではなかろうか?
### 4. バスリの副官/Basri’s Lieutenant
4マナ4/5で除去耐性を持つということで,手堅いカードだ。直近だと,《光明の繁殖蛾/Luminous Broodmoth》に近い。
このカードの特徴は下の効果で,+1/+1カウンターの乗ったクリーチャーの死亡時に,2/2トークンを生成できる。
死亡クリーチャーの条件に*トークンも含む*のがポイントだ。《金属ミミック/Metallic Mimic》など,+1/+1カウンターを自動的に設置できるカードと組み合わせて,無限コンボを形成できる可能性がある。
今後の研究に期待したい。
### 5. 《封じ込める僧侶/Containment Priest》
今までエターナル構築でしか使えなかったが,今回の収録により全主要フォーマットで使えるようになった。ヴィンテージでも使われる白の優良妨害クリーチャーであり,流通が増えてお買い求めやすくなったのは素直に喜ぶべきことだろう。
### 6. 《栄光の頌歌/Glorious Anthem》
偶然にも先日[禁止](https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/13/)された《十字軍/Crusade》の亜種だ。
ただ,昨今のカードパワーのインフレを考えると,パワー不足感が否めず,1/1トークンをおまけにつけてちょうどよい感じではないだろうか。
まだ,《清浄の名誉/Honor of the Pure》は2マナと軽くて,ぎりぎりスタンダードでも通用すると思うので,なぜこちらを収録したのか…
### 7. 忍耐の偶像/Idol of Endurance
墓地から3マナ以下のクリーチャーをリアニメイトできるカードだ。
うまくやれば,アドバンテージを稼げるのだが,そもそも白には能動的に墓地にカードを落とすカードが乏しく,単体では素直にゲーム中盤以降消耗時に使うくらいしかない。
やや使いにくいか。
### 8. 約束の光/Light of Promise
ライフゲイン時にその分の+1/+1カウンターを配置するオーラだ。クリーチャーを《アジャニの群れ仲間/Ajani’s Pridemate》化するカードだ。絆魂持ちクリーチャーにエンチャントすると,すぐに手が付けられないサイズになる。
《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》のほうが使いやすいかもしれないが,オーラであることと+1/+1カウンターの設置が回復量のため,何らかのコンボの可能性を感じる。
### 9. 外交官、マンガラ/Mangara, the Diplomat
《コロンドールのマンガラ/Mangara of Corondor》以来のマンガラのカード化だ。能力的に,《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》を一瞬期待したのだが,それより条件がやや緩くて,残念だった。
いっそのこと,ドローより《法の定め/Rule of Law》のように,そもそも禁止してくれたほうが強かったのではないか。
神話レアのハズレになりそうな予感がする…
### 10. 九つの命/Nine Lives
イラストがライオン・キングを彷彿とさせる印象的なカードだ。肝心の能力は,《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》と似た延命カードだ。《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》同様,《厳粛/Solemnity》との不死コンボがぱっと思いつく。
《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》と異なり,ダメージしか防げず,しかも軽減されないダメージは防げない。《むかつき/Ad Nauseam》とも組み合わせられず,呪禁はあるが通常は使いにくい。
カスレアになりそう…
### 11. 群れを導くもの/Pack Leader
白で数少ない2マナの部族ロードだ。2マナの白の部族ロードは数が少なく,過去には《皺だらけの主/Wizened Cenn》,《サリアの副官/Thalia’s Lieutenant》がいた。
下の能力が自分を含めるところが強く,戦闘では無類の強さを誇る可能性がある。
今回はマイナー部族の犬のロードだ。白の犬は数が少なく,《巡視犬/Patrol Hound》くらいしか思いつかない。と思ったが,《巡視犬/Patrol Hound》は猟犬か。
現状では有力なカードが少なく,まだデッキとして成立しない気がする。今後の新しい白の犬に期待したい。
### 12. やんちゃな犬
ETBでアーティファクトを破壊できるカードだ。ETBでのアーティファクトの破壊クリーチャーは白では希少で,《デュルガーの垣魔道士/Duergar Hedge-Mage》,《賞罰の天使/Angel of Sanctions》くらいしか知らない。そこに新しいカードが加わった。
しかし,マナコストが少々重い。3マナくらいで登場してくれないか…
### 13. 歴戦の神聖刃/Seasoned Hallowblade
《巡視犬/Patrol Hound》と同じく,共鳴者の一種だ。白の共鳴者は《巡視犬/Patrol Hound》,《不屈の部族/Tireless Tribe》くらいしか使われおらず,このカードは多くの場面で《巡視犬/Patrol Hound》より強いだろう。
《アダントの先兵/Adanto Vanguard》とよく似ている。いつでも利用可能な除去耐性はけっこう強い。今後のスタンダードの白ウィニーの基本クリーチャーになる可能性はある。白ウィニーの2マナ域の候補が追加された。
### 14. 《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
マジック・オリジンからの再録となる。レアリティがアンコモンに格下げになり,能力的に順当となった。
### 15. 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
運命再編からの再録となった。流通が少なく,値段が高騰していたので,ユーザーとしては値段が安定してよかった。エルドラージ・ポストやトロン系相手では,白ウィニーとしてはこのカードを出されるとほぼ負けになる嫌なカードだ。《謙虚/Humility》もまとめて吹き飛ばされるのが悪夢で若干トラウマになっている。
白系のビッグマナデッキは組んだことがないのだが,《厳かなモノリス/Grim Monolith》を4枚揃えたのもあるので,白としてもありかもしれない。
### 16. 精神迷わせの秘本/Mazemind Tome
基本セットの常連だった秘本カードから新しい秘本が登場した。《ジェイムデー秘本/Jayemdae Tome》は重く,《ジェイラム秘本/Jalum Tome》はアドバンテージが取れなかった。
それらに比べるとこのカードは大幅に使いやすい。2マナと軽く,キャスト後に即座に占術1を行えるのは無駄がなくていい。4回しか能力を起動できないが,4点ゲインできるし,2-3枚カードを引ければ十分でしょう。
構築だと環境速度に応じては悠長すぎるかもしれない。
### 17. 《パラジウムのマイア/Palladium Myr》
ミラディンの傷跡からの再録となる白で貴重なマナ加速カードだ。4ターン目に6マナ出せるのは悪くない。後半に引いても,最悪壁にもなる。
### 18. 灯狩人のマスティコア/Sparkhunter Masticore
《小型マスティコア/Lesser Masticore》の亜種だ。手札の要求がキャスト時のみで,負担が小さくなった。プロテクション (プレインズウォーカー) を持ち,プレインズウォーカー限定のティム能力を持つ。
マナコストの都合,出してからダメージを飛ばせるまで1ターンはかかるため,先置きするのが基本的な使い方だろうか。
除去耐性は3マナで破壊不能のため,少々重くこちらを構えるのは難しい。プレインズウォーカー対策をするならば,素直に《真髄の針/Pithing Needle》が手堅いだろうか。
### 19. 《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
昔からの定番の墓地対策カードがスタンダードとパイオニアで使えるようになった。最近は,《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》がテーロス還魂記で登場したので,多くの場合そちらで事足りるか。
### 鳥獣保護区/Animal Sanctuary
2マナタップで動物に+1/+1カウンターを設置できる。ただの土地に+1/+1カウンターの設置能力が付いているのはさすがに強い。
どれもマイナー部族なので,今後強力な該当部族が登場すると一気に値段が高騰するだろう。
## 結論
基本セット2021の白のカードをレビューした。今回は特に購入したいカードがなかった。
新しい白のプレインズウォーカーの登場や,《悪斬の天使/Baneslayer Angel》の再録は気になった。ただ,全体としては白はいまいちぱっとしない。「群れを導くもの」は今後の可能性を感じるが,当分スタンダードでも白ウィニーは冬の時代が続くでしょうな…
ドミナリアで《ベナリアの軍司令/Benalish Marshal》や《ベナリア史/History of Benalia》が活躍した反動だろうか。
[基本セット2020のレビュー](https://senooken.jp/post/2019/06/30/)と比較すると,再録カードが多く,気になるカードは多かった。ただ,それでもカードパワー不足を感じる。テーロス還魂記,イコリア:巨獣の棲処と白で強いカードが登場したため,しかたないか…。
なお,近日告知予定だが,カード評価は一旦これが最後となる。今後も白ウィニーにとって強力なカードが登場することを期待したい。
2020-07-03 Fri発売の新しいカードセットの「基本セット2021」の[全カードリスト](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/core-set-2021)が2020-06-16 Thuに公開されたのでレビューする。なお,基本セット2021は[プレインズウォーカー・デッキ](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/core-set-2021-variants)があり,こちらにしか収録されていないカードもあるので注意する。
基本セット2021は毎年発売されるMTGの基本的なカードセットであり,入門用のイメージが強い。ただ,基本セット2020で《夏の帳/Veil of Summer》が禁止されたり,《原始のタイタン/Primeval Titan》のように基本セットが初出であるものの,大会で大きく活躍したカードもあるため,入門だからといって侮ってはいけない。
特に白のエターナル構築視点で興味を持った以下のカードをレビューする。
1. 天使への昇天/Angelic Ascension
2. 《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
3. バスリ・ケト/Basri, Devoted Paladin
4. バスリの副官/Basri’s Lieutenant
5. 《封じ込める僧侶/Containment Priest》
6. 《栄光の頌歌/Glorious Anthem》
7. 忍耐の偶像/Idol of Endurance
8. 約束の光/Light of Promise
9. 外交官、マンガラ/Mangara, the Diplomat
10. 九つの命/Nine Lives
11. 群れを導くもの/Pack Leader
12. やんちゃな犬/Rambunctious Mutt
13. 歴戦の神聖刃/Seasoned Hallowblade
14. 《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
15. 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
16. 精神迷わせの秘本/Mazemind Tome
17. 《パラジウムのマイア/Palladium Myr》
18. 灯狩人のマスティコア/Sparkhunter Masticore
19. トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt
20. 鳥獣保護区/Animal Sanctuary
少々数が多いのでさくっとレビューする。
## 評価
### 1. 天使への昇天/Angelic Ascension
Angelic Ascension {1}{W}
Instant
Exile target creature or planeswalker. Its controller creates a 4/4 white Angel creature token with flying.
白の2マナでクリーチャーかプレインズウォーカーを確実に処理できるカードだ。同じく2マナでプレインズウォーカーを処理できるカードは,過去に[購入報告](https://mtg.senooken.jp/post/2019/11/24/)した《天界の粛清/Celestial Purge》か《予期せぬ不在/Unexpectedly Absent》の2枚しか存在していなかった。
そういう意味で気になった。ただ,代わりに生成される《セラの天使/Serra Angel》相当のクリーチャートークンはさすがに無視できない。
自軍クリーチャーにコンバットトリックとして使うという手もありだが,その場合追放というのが破壊不能やリアニメイトとの組み合わせができなく,使いにくい。
その点だと,《過大な贈り物/Generous Gift》のほうが使いやすい。
使い方としては,自軍のクリーチャートークンやコンバットトリックとして2マナ4/4飛行として運営するのがいいだろうか。
### 2. 《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
Baneslayer Angel / 悪斬の天使 (3)(白)(白)
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行、先制攻撃、絆魂、プロテクション(デーモン(Demon))、プロテクション(ドラゴン(Dragon))
5/5
MTG休止前の基本セット2010が初登場の強力な天使だ。登場当時はレガシーのZooへの採用実績がある。Zooのミラーマッチで《悪斬の天使/Baneslayer Angel》入りのZooが勝利するというほど,ビート同士での制圧力に定評のあるカードだ。
しかし,10年経って環境のカードパワーがインフレして,レガシーでは立場が少々厳しい。《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》やら《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》などがいるからだ。
同じ5マナなら出たときに一番の脅威を処理できる《賞罰の天使/Angel of Sanctions》のほうがまだいいのではないか?
スタンダードとパイオニアでの白の復権に一躍買いそうなカードだ。
### 3. バスリ・ケト/Basri, Devoted Paladin
Basri Ket {1}{W}{W}
Legendary Planeswalker — Basri
+1: Put a +1/+1 counter on up to one target creature. It gains indestructible until end of turn.
−2: Whenever one or more nontoken creatures attack this turn, create that many 1/1 white Soldier creature tokens that are tapped and attacking.
−6: You get an emblem with "At the beginning of combat on your turn, create a 1/1 white Soldier creature token, then put a +1/+1 counter on each creature you control."
Loyalty: 3
白の新しいプレインズウォーカーだ。1番目の能力で+1/+1カウンターを設置し,2番目の能力でクリーチャー,3番目の奥義で毎ターン2/2クリーチャーを生成する。
役割としては,《群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride》に近く感じた。《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》に近いのだが,単体でアドバンテージを獲得できない点及び,自身を守りきれないのが欠点だ。
2番目の能力も攻撃状態で出てくるため,自身の守りには使えない。《群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride》と異なり,3番目の能力までの時間が短いので,同じく収録されている《栄光の頌歌/Glorious Anthem》のような,《十字軍/Crusade》とみなし,動きの遅いコントロール相手には奥義で決めるというカードになるだろう。
どちらかというと,有利なときに強いカードでいろいろ惜しい。昨今のカードパワーのインフレを考えると,《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》を3マナにして再録しても問題ないのではなかろうか?
### 4. バスリの副官/Basri’s Lieutenant
Basri’s Lieutenant {3}{W}
Creature — Human Knight
Vigilance, protection from multicolored
When Basri’s Lieutenant enters the battlefield, put a +1/+1 counter on target creature you control.
Whenever Basri’s Lieutenant or another creature you control dies, if it had a +1/+1 counter on it, create a 2/2 white Knight creature token with vigilance.
3/4
4マナ4/5で除去耐性を持つということで,手堅いカードだ。直近だと,《光明の繁殖蛾/Luminous Broodmoth》に近い。
このカードの特徴は下の効果で,+1/+1カウンターの乗ったクリーチャーの死亡時に,2/2トークンを生成できる。
死亡クリーチャーの条件に*トークンも含む*のがポイントだ。《金属ミミック/Metallic Mimic》など,+1/+1カウンターを自動的に設置できるカードと組み合わせて,無限コンボを形成できる可能性がある。
今後の研究に期待したい。
### 5. 《封じ込める僧侶/Containment Priest》
Containment Priest / 封じ込める僧侶 (1)(白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
瞬速
トークンでないクリーチャーが唱えられずに戦場に出るなら、代わりにそれを追放する。
2/2
今までエターナル構築でしか使えなかったが,今回の収録により全主要フォーマットで使えるようになった。ヴィンテージでも使われる白の優良妨害クリーチャーであり,流通が増えてお買い求めやすくなったのは素直に喜ぶべきことだろう。
### 6. 《栄光の頌歌/Glorious Anthem》
Glorious Anthem / 栄光の頌歌 (1)(白)(白)
エンチャント
あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
偶然にも先日[禁止](https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/13/)された《十字軍/Crusade》の亜種だ。
ただ,昨今のカードパワーのインフレを考えると,パワー不足感が否めず,1/1トークンをおまけにつけてちょうどよい感じではないだろうか。
まだ,《清浄の名誉/Honor of the Pure》は2マナと軽くて,ぎりぎりスタンダードでも通用すると思うので,なぜこちらを収録したのか…
### 7. 忍耐の偶像/Idol of Endurance
Idol of Endurance {2}{W}
Artifact
When Idol of Endurance enters the battlefield, exile all creature cards with converted mana cost 3 or less from your graveyard until Idol of Endurance leaves the battlefield.
{1}{W}, {T}: Until end of turn, you may cast a creature spell from among the cards exiled with Idol of Endurance without paying its mana cost.
墓地から3マナ以下のクリーチャーをリアニメイトできるカードだ。
うまくやれば,アドバンテージを稼げるのだが,そもそも白には能動的に墓地にカードを落とすカードが乏しく,単体では素直にゲーム中盤以降消耗時に使うくらいしかない。
やや使いにくいか。
### 8. 約束の光/Light of Promise
Light of Promise {2}{W}
Enchantment — Aura
Enchant creature
Enchanted creature has "Whenever you gain life, put that many +1/+1 counters on this creature."
ライフゲイン時にその分の+1/+1カウンターを配置するオーラだ。クリーチャーを《アジャニの群れ仲間/Ajani’s Pridemate》化するカードだ。絆魂持ちクリーチャーにエンチャントすると,すぐに手が付けられないサイズになる。
《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》のほうが使いやすいかもしれないが,オーラであることと+1/+1カウンターの設置が回復量のため,何らかのコンボの可能性を感じる。
### 9. 外交官、マンガラ/Mangara, the Diplomat
Mangara, the Diplomat {3}{W}
Legendary Creature — Human Cleric
Lifelink
Whenever an opponent attacks with creatures, if two or more of those creatures are attacking you and/or a planeswalker you control, draw a card.
Whenever an opponent casts their second spell each turn, draw a card.
2/4
《コロンドールのマンガラ/Mangara of Corondor》以来のマンガラのカード化だ。能力的に,《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》を一瞬期待したのだが,それより条件がやや緩くて,残念だった。
いっそのこと,ドローより《法の定め/Rule of Law》のように,そもそも禁止してくれたほうが強かったのではないか。
神話レアのハズレになりそうな予感がする…
### 10. 九つの命/Nine Lives
Nine Lives {1}{W}{W}
Enchantment
Hexproof
If a source would deal damage to you, prevent that damage and put an incarnation counter on Nine Lives.
When there are nine or more incarnation counters on Nine Lives, exile it.
When Nine Lives leaves the battlefield, you lose the game.
イラストがライオン・キングを彷彿とさせる印象的なカードだ。肝心の能力は,《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》と似た延命カードだ。《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》同様,《厳粛/Solemnity》との不死コンボがぱっと思いつく。
《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》と異なり,ダメージしか防げず,しかも軽減されないダメージは防げない。《むかつき/Ad Nauseam》とも組み合わせられず,呪禁はあるが通常は使いにくい。
カスレアになりそう…
### 11. 群れを導くもの/Pack Leader
Pack Leader {1}{W}
Creature — Dog
Other Dogs you control get +1/+1.
Whenever Pack Leader attacks, prevent all combat damage that would be dealt this turn to Dogs you control.
2/2
白で数少ない2マナの部族ロードだ。2マナの白の部族ロードは数が少なく,過去には《皺だらけの主/Wizened Cenn》,《サリアの副官/Thalia’s Lieutenant》がいた。
下の能力が自分を含めるところが強く,戦闘では無類の強さを誇る可能性がある。
今回はマイナー部族の犬のロードだ。白の犬は数が少なく,《巡視犬/Patrol Hound》くらいしか思いつかない。と思ったが,《巡視犬/Patrol Hound》は猟犬か。
現状では有力なカードが少なく,まだデッキとして成立しない気がする。今後の新しい白の犬に期待したい。
### 12. やんちゃな犬
Rambunctious Mutt {3}{W}{W}
Creature — Dog
When Rambunctious Mutt enters the battlefield, destroy target artifact or enchantment an opponent controls.
3/4
ETBでアーティファクトを破壊できるカードだ。ETBでのアーティファクトの破壊クリーチャーは白では希少で,《デュルガーの垣魔道士/Duergar Hedge-Mage》,《賞罰の天使/Angel of Sanctions》くらいしか知らない。そこに新しいカードが加わった。
しかし,マナコストが少々重い。3マナくらいで登場してくれないか…
### 13. 歴戦の神聖刃/Seasoned Hallowblade
Seasoned Hallowblade {1}{W}
Creature — Human Warrior
Discard a card: Tap Seasoned Hallowblade. It gains indestructible until end of turn. (Damage and effects that say “destroy” don’t destroy it.)
3/1
《巡視犬/Patrol Hound》と同じく,共鳴者の一種だ。白の共鳴者は《巡視犬/Patrol Hound》,《不屈の部族/Tireless Tribe》くらいしか使われおらず,このカードは多くの場面で《巡視犬/Patrol Hound》より強いだろう。
《アダントの先兵/Adanto Vanguard》とよく似ている。いつでも利用可能な除去耐性はけっこう強い。今後のスタンダードの白ウィニーの基本クリーチャーになる可能性はある。白ウィニーの2マナ域の候補が追加された。
### 14. 《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
Vryn Wingmare / ヴリンの翼馬 (2)(白)
クリーチャー — ペガサス(Pegasus)
飛行
クリーチャーでない呪文を唱えるためのコストは(1)多くなる。
2/1
マジック・オリジンからの再録となる。レアリティがアンコモンに格下げになり,能力的に順当となった。
### 15. 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
Ugin, the Spirit Dragon / 精霊龍、ウギン (8)
伝説のプレインズウォーカー — ウギン(Ugin)
[+2]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。精霊龍、ウギンはそれに3点のダメージを与える。
[-X]:点数で見たマナ・コストがX以下の、1色以上の色を持つ各パーマネントをそれぞれ追放する。
[-10]:あなたは7点のライフを得て、カードを7枚引く。その後、あなたの手札にある最大7枚までのパーマネント・カードを戦場に出す。
7
運命再編からの再録となった。流通が少なく,値段が高騰していたので,ユーザーとしては値段が安定してよかった。エルドラージ・ポストやトロン系相手では,白ウィニーとしてはこのカードを出されるとほぼ負けになる嫌なカードだ。《謙虚/Humility》もまとめて吹き飛ばされるのが悪夢で若干トラウマになっている。
白系のビッグマナデッキは組んだことがないのだが,《厳かなモノリス/Grim Monolith》を4枚揃えたのもあるので,白としてもありかもしれない。
### 16. 精神迷わせの秘本/Mazemind Tome
Mazemind Tome {2}
Artifact
{T}, Put a page counter on Mazemind Tome: Scry 1.
{2}, {T}, Put a page counter on Mazemind Tome: Draw a card.
When there are four or more page counters on Mazemind Tome, exile it. If you do, you gain 4 life.
基本セットの常連だった秘本カードから新しい秘本が登場した。《ジェイムデー秘本/Jayemdae Tome》は重く,《ジェイラム秘本/Jalum Tome》はアドバンテージが取れなかった。
それらに比べるとこのカードは大幅に使いやすい。2マナと軽く,キャスト後に即座に占術1を行えるのは無駄がなくていい。4回しか能力を起動できないが,4点ゲインできるし,2-3枚カードを引ければ十分でしょう。
構築だと環境速度に応じては悠長すぎるかもしれない。
### 17. 《パラジウムのマイア/Palladium Myr》
Palladium Myr / パラジウムのマイア (3)
アーティファクト クリーチャー — マイア(Myr)
(T):(◇)(◇)を加える。
2/2
ミラディンの傷跡からの再録となる白で貴重なマナ加速カードだ。4ターン目に6マナ出せるのは悪くない。後半に引いても,最悪壁にもなる。
### 18. 灯狩人のマスティコア/Sparkhunter Masticore
Sparkhunter Masticore {3}
Artifact Creature — Masticore
As an additional cost to cast this spell, discard a card.
Protection from planeswalkers
{1}: Sparkhunter Masticore deals 1 damage to target planeswalker.
{3}: Sparkhunter Masticore gains indestructible until end of turn.
3/4
《小型マスティコア/Lesser Masticore》の亜種だ。手札の要求がキャスト時のみで,負担が小さくなった。プロテクション (プレインズウォーカー) を持ち,プレインズウォーカー限定のティム能力を持つ。
マナコストの都合,出してからダメージを飛ばせるまで1ターンはかかるため,先置きするのが基本的な使い方だろうか。
除去耐性は3マナで破壊不能のため,少々重くこちらを構えるのは難しい。プレインズウォーカー対策をするならば,素直に《真髄の針/Pithing Needle》が手堅いだろうか。
### 19. 《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
Tormod’s Crypt / トーモッドの墓所 (0)
アーティファクト
(T),トーモッドの墓所を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーの墓地のカードをすべて追放する。
昔からの定番の墓地対策カードがスタンダードとパイオニアで使えるようになった。最近は,《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》がテーロス還魂記で登場したので,多くの場合そちらで事足りるか。
### 鳥獣保護区/Animal Sanctuary
Animal Sanctuary
Land
{T}: Add {C}.
{2}, {T}: Put a +1/+1 counter on target Bird, Cat, Dog, Goat, Ox, or Snake.
2マナタップで動物に+1/+1カウンターを設置できる。ただの土地に+1/+1カウンターの設置能力が付いているのはさすがに強い。
どれもマイナー部族なので,今後強力な該当部族が登場すると一気に値段が高騰するだろう。
## 結論
基本セット2021の白のカードをレビューした。今回は特に購入したいカードがなかった。
新しい白のプレインズウォーカーの登場や,《悪斬の天使/Baneslayer Angel》の再録は気になった。ただ,全体としては白はいまいちぱっとしない。「群れを導くもの」は今後の可能性を感じるが,当分スタンダードでも白ウィニーは冬の時代が続くでしょうな…
ドミナリアで《ベナリアの軍司令/Benalish Marshal》や《ベナリア史/History of Benalia》が活躍した反動だろうか。
[基本セット2020のレビュー](https://senooken.jp/post/2019/06/30/)と比較すると,再録カードが多く,気になるカードは多かった。ただ,それでもカードパワー不足を感じる。テーロス還魂記,イコリア:巨獣の棲処と白で強いカードが登場したため,しかたないか…。
なお,近日告知予定だが,カード評価は一旦これが最後となる。今後も白ウィニーにとって強力なカードが登場することを期待したい。
告知: 統率者戦対応!ライフカウンターアプリMTGCounterの公開
2020年6月14日 announce
## 概要
統率者戦 (Commander, EDH) に対応したMTG用ライフカウンターアプリ (Android) を開発して公開したので紹介する。
[Google Play](https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.senooken.android.mtgcounter) で2020-05-23 Satから公開されており,ソースコードは[GitHub](https://github.com/senooken/MTGCounter) で公開している。
開発したアプリの詳細な説明は,本体サイトの「[MTGCounter: カードゲーム (MTG) 用ライフカウンターアプリ – senooken.jp](https://senooken.jp/product/20200614/)」で記している。
Google Playでの公開後,他の作業やドキュメント作成などに時間がかかり,報告が遅くなってしまった。ようやくドキュメントが整備できたので,今回の報告となった。
## 説明
今回開発したアプリの特徴は以下のとおりだ。
- 多くの種類のカウント (ライフ,毒,経験,エネルギー,マナ,ストーム,ドロー)
- ライフ履歴の追跡
- ゲーム履歴の保存と閲覧
- 統率者への対応
- 古いAndroidへの対応 (Android 4.0.3 APIレベル15以上)
- オープンソース (https://github.com/senooken/MTGCounter)
- 無広告
2019年12月で仕事を辞めて,2020年1月からはニートとなり自宅で勉強している。勉強内容の一つがAndroidであり,勉強の成果として何かしらのアプリを開発し,Google Playで公開したいと考えていた。
個人的に,アプリ開発で一番重要と思うのが,適度な難易度の課題設定だ。今回は,Android開発の初級の題材として,MTGのライフカウンターアプリが適切ではないかと思い,取り組んだ。
事前に3月に開発に着手した際にDiaryNoteを巡回していたときに「[ふとした思いつき](https://yamtya8686.diarynote.jp/202003081125019125/)」を見つけ,統率者戦では管理すべき項目が多く,以外と対応できている既存アプリはないとわかり,こちらの課題を最低限解決できることを要件とした。
これに加え,紙でライフを管理するのと同じく,ライフの変化の時系列を記録できる機能も要件とした。
自分にとってはこの機能が必要で,既存アプリでこの機能を満たせるものがないため,結局いつも紙でライフを管理している。
ふと思ったが,ライフカウンターアプリも柔軟性の高い手書きメモ帳アプリが実は一番なのかもしれないな…今さらだが…
デザインはMTG公式のロゴがオレンジと黒を基調としたものとなっていたので,それを自分なりに踏襲した。
本体サイトでも書いた通り,実際に開発すると,細かいところがいちいち面倒くさくて,後半はもはや根性で作っていた…。
## 結論
[本体サイト](https://senooken.jp/product/20200614/)の説明文書の作成で疲れてしまったので,手短となるが以上となる。
Android端末では基本的に動作するはずなので,よければお使いいただき,コメント (悪い点,良い点,要望) などいただけると幸いだ。
通常の仕事だけではいつまでも同じことしかできず,今回のようにどこかで新しいことに挑戦しないといつまで経っても《死の国からの脱出/Underworld Breach》できない。
今回のアプリ開発を次の仕事や今後につなげていきたい。
統率者戦 (Commander, EDH) に対応したMTG用ライフカウンターアプリ (Android) を開発して公開したので紹介する。
[Google Play](https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.senooken.android.mtgcounter) で2020-05-23 Satから公開されており,ソースコードは[GitHub](https://github.com/senooken/MTGCounter) で公開している。
開発したアプリの詳細な説明は,本体サイトの「[MTGCounter: カードゲーム (MTG) 用ライフカウンターアプリ – senooken.jp](https://senooken.jp/product/20200614/)」で記している。
Google Playでの公開後,他の作業やドキュメント作成などに時間がかかり,報告が遅くなってしまった。ようやくドキュメントが整備できたので,今回の報告となった。
## 説明
今回開発したアプリの特徴は以下のとおりだ。
- 多くの種類のカウント (ライフ,毒,経験,エネルギー,マナ,ストーム,ドロー)
- ライフ履歴の追跡
- ゲーム履歴の保存と閲覧
- 統率者への対応
- 古いAndroidへの対応 (Android 4.0.3 APIレベル15以上)
- オープンソース (https://github.com/senooken/MTGCounter)
- 無広告
2019年12月で仕事を辞めて,2020年1月からはニートとなり自宅で勉強している。勉強内容の一つがAndroidであり,勉強の成果として何かしらのアプリを開発し,Google Playで公開したいと考えていた。
個人的に,アプリ開発で一番重要と思うのが,適度な難易度の課題設定だ。今回は,Android開発の初級の題材として,MTGのライフカウンターアプリが適切ではないかと思い,取り組んだ。
事前に3月に開発に着手した際にDiaryNoteを巡回していたときに「[ふとした思いつき](https://yamtya8686.diarynote.jp/202003081125019125/)」を見つけ,統率者戦では管理すべき項目が多く,以外と対応できている既存アプリはないとわかり,こちらの課題を最低限解決できることを要件とした。
これに加え,紙でライフを管理するのと同じく,ライフの変化の時系列を記録できる機能も要件とした。
自分にとってはこの機能が必要で,既存アプリでこの機能を満たせるものがないため,結局いつも紙でライフを管理している。
ふと思ったが,ライフカウンターアプリも柔軟性の高い手書きメモ帳アプリが実は一番なのかもしれないな…今さらだが…
デザインはMTG公式のロゴがオレンジと黒を基調としたものとなっていたので,それを自分なりに踏襲した。
本体サイトでも書いた通り,実際に開発すると,細かいところがいちいち面倒くさくて,後半はもはや根性で作っていた…。
## 結論
[本体サイト](https://senooken.jp/product/20200614/)の説明文書の作成で疲れてしまったので,手短となるが以上となる。
Android端末では基本的に動作するはずなので,よければお使いいただき,コメント (悪い点,良い点,要望) などいただけると幸いだ。
通常の仕事だけではいつまでも同じことしかできず,今回のようにどこかで新しいことに挑戦しないといつまで経っても《死の国からの脱出/Underworld Breach》できない。
今回のアプリ開発を次の仕事や今後につなげていきたい。
禁止改定: MTGと白ウィニーの歴史を否定する愚かな突然の告知
2020年6月13日 rule
## 概要
元々,連続で投稿するつもりはなかったのだが,急な話題がでてきたため,意図しない連投となった。
[2020-06-10 Wedに禁止改定](https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034052/)が発表されたので感想を記す。
今回の禁止改定は事前予告が一切なく,急遽行われたものだ。
## 改定
肝心の禁止改定の内容は以下の通りだ。
今回の禁止改定はここ2020-05-25に発生したアメリカでの黒人殺害事件の影響を受けたもののようだ。
## 背景
海外での事件であり,詳細を把握していなかったので,「[白人警官はなぜ黒人を殺害するのか 日本人が知らない差別の仕組み | 文春オンライン](https://bunshun.jp/articles/-/38288)」を見て全容を確認した。
2020-05-25にアメリカミネソタ州ミネアポリスでアフリカ系アメリカ人 (黒人) のジョージ・フロイドが白人警官に首を絞められて殺害されたようだ。その翌日,この事件を受けて抗議デモが現地で起き,これが全米に広がったというのが経緯のようだ。
ただ,上記記事ではこの程度の事実しか書かれておらず,肝心の殺害の動機や背景が書かれていない。大学院での研究経験から,この手のニュースの一次情報源の特定は骨の折れる作業とわかっているので,深入りはせず,代わりに過剰な反応も避ける。
## 感想
事件についてはおいておくとして,肝心の禁止改定の内容だが,この事件を受けてMTGの初期に収録されていた人種差別を連想させるようなカードを,公式のDBから画像を削除し,全フォーマット (主にレガシー,ヴィンテージ,統率者) で禁止という内容だった。
禁止されたカードは基本的に使われていないようなカードがメインなのだが,白ウィニー使いとして見逃せないカードが禁止対象となっていた。
それは,《十字軍/Crusade》だ!
MTG黎明期の白にとって,《神の怒り/Wrath of God》と《ハルマゲドン/Armageddon》と共に三大レアカードとして,白ウィニーにとって必須カードとしてトーナメントで大きく活躍したカードだ。
白ウィニーの歴史,ひいてはMTGの歴史にとって,欠かすことのできない代表的なカードだ。実際に,2009-07-17に基本セット2010で《清浄の名誉/Honor of the Pure》が収録されるまで,自分の[初期のレガシーの白ウィニー](https://mtg.senooken.jp/post/2011/07/31/)で使っていた。
《十字軍/Crusade》+《セラの報復者/Serra Avenger》の組み合わせで,相手の《稲妻/Lightning Bolt》による除去を阻止したり,いわずもがな《幽体の行列/Spectral Procession》との組み合わせは強力で,多くの勝利をもたらしてくれた。
十字軍という世界史に載るような史実を元にしたカードとなっている。今回,人種差別に繋がるとして,禁止対象に含まれてしまった。
《十字軍/Crusade》が禁止されたというのは自分にとってインパクトが大きいのだが,《十字軍/Crusade》以外のカードについても,今回の禁止は到底納得できるものではない。
後になって,過去の歴史をなかったことになんてできない。今さら禁止しても意味がない。それどころが,今までのMTGの歴史そのものを否定することになりかねない。
そもそも,MTGには過去にも戦争を連想させるものや,グロいものなど,人種差別以外にも見方によっては危ない表現も含まれている。それに,アジアや日本を舞台にした神河ブロックだって存在する。
仮に今後,米中関係が悪化して戦争が起きそうな状況になったからといって,戦争を連想させるカード群を一斉に禁止にするのか? (貿易) 戦争相手が気に入らないからといって,神河ブロックをなかったことにするのか?
今回の禁止改定は表現の自由に関するものであり,今後の社会情勢を受けた禁止改定を示唆するものとなってしまった。
この点に関しては,Kudou_MTGさんの「[人種差別的として7枚のカードを禁止にした件について](https://mtgreportblog.diarynote.jp/202006121035423717/)」と同意見だ。
似たようなもので,直近で《虚空を招くもの/Void Beckoner》のゴジラシリーズ・カードの「死のコロナビーム、スペースゴジラ/Spacegodzilla, Death Corona」が問題のあるカード名として「虚空の侵略者、スペースゴジラ/Spacegodzilla, Void Invader」に変更された。
こちらも,元々の名前に悪気があったものでなく,文脈として適切だっただけに不憫だった。だが,こちらはカード名が変更されただけで禁止ではなく,むしろ初版のカードにプレミアがついた分,どちらかというとユーザーにとって利点があった。そのため,結果オーライで最終的に問題なかったと思っている。
ただ,今回は名前やイラストの変更ではなく,イラストのDBからの削除に加えて,カードの禁止という社会情勢や世論を受けた安易なルール変更となっている。もう少しやりようがあったのではないか?
例えば,2020-03-09の国際女性デーを記念した女性キャラクターの収録した「[Secret Lair Drop Series: International Women’s Day 2020](http://mtgwiki.com/wiki/Secret_Lair_Drop_Series#International_Women.27s_Day_2020)」が発売された。
これと同じように,過去のイラストを破棄する代わりに,シークレットレイアーで今回禁止対象となったカードの別イラスト版を販売して補填すればよかったのではないか?気に入らないものを抹消するのではなく,対策するにしてももう少し前向きな対策を考えてほしかった。
## 結論
今回急遽行われた禁止改定はMTGの歴史を否定する安易で愚かな内容だった。元々のカードたちには何の悪気もなく,それで問題が起きたわけでもない。実際に何年もトーナメントでも活躍してきた。それが,今頃になって目の上のたんこぶ扱いだ。
人種差別というのがそもそもよくないのだが,差別に対して別の差別で対応しても,それは解決になっていないのではないか?
今回の禁止改定はMTGの歴史の改変・改ざんを意図したものであり,今後の歴史改変・改ざん示唆するものとなり,将来におけるリスクを孕むことになり,非常に残念な禁止改定だった。
元々,連続で投稿するつもりはなかったのだが,急な話題がでてきたため,意図しない連投となった。
[2020-06-10 Wedに禁止改定](https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034052/)が発表されたので感想を記す。
今回の禁止改定は事前予告が一切なく,急遽行われたものだ。
## 改定
肝心の禁止改定の内容は以下の通りだ。
2020年6月10日
Invoke Prejudice
Cleanse
Stone-Throwing Devils
プラデッシュの漂泊民/Pradesh Gypsies
Jihad
Imprison
十字軍/Crusade
以上のカード画像は、以下の声明文に置き換わります。
「人種差別を想起させる描写や文言が含まれるカードにつきまして、私たちのデータベースからカード画像を削除いたしました。どのような形であれ人種差別的要素は受け入れがたく、私たちのゲームはもちろん、いかなる場所においても存在が許されるものではありません。」
加えて、上記のカードはすべての認定イベントにおいて使用禁止となります。
今回の禁止改定はここ2020-05-25に発生したアメリカでの黒人殺害事件の影響を受けたもののようだ。
## 背景
海外での事件であり,詳細を把握していなかったので,「[白人警官はなぜ黒人を殺害するのか 日本人が知らない差別の仕組み | 文春オンライン](https://bunshun.jp/articles/-/38288)」を見て全容を確認した。
2020-05-25にアメリカミネソタ州ミネアポリスでアフリカ系アメリカ人 (黒人) のジョージ・フロイドが白人警官に首を絞められて殺害されたようだ。その翌日,この事件を受けて抗議デモが現地で起き,これが全米に広がったというのが経緯のようだ。
ただ,上記記事ではこの程度の事実しか書かれておらず,肝心の殺害の動機や背景が書かれていない。大学院での研究経験から,この手のニュースの一次情報源の特定は骨の折れる作業とわかっているので,深入りはせず,代わりに過剰な反応も避ける。
## 感想
事件についてはおいておくとして,肝心の禁止改定の内容だが,この事件を受けてMTGの初期に収録されていた人種差別を連想させるようなカードを,公式のDBから画像を削除し,全フォーマット (主にレガシー,ヴィンテージ,統率者) で禁止という内容だった。
禁止されたカードは基本的に使われていないようなカードがメインなのだが,白ウィニー使いとして見逃せないカードが禁止対象となっていた。
それは,《十字軍/Crusade》だ!
MTG黎明期の白にとって,《神の怒り/Wrath of God》と《ハルマゲドン/Armageddon》と共に三大レアカードとして,白ウィニーにとって必須カードとしてトーナメントで大きく活躍したカードだ。
白ウィニーの歴史,ひいてはMTGの歴史にとって,欠かすことのできない代表的なカードだ。実際に,2009-07-17に基本セット2010で《清浄の名誉/Honor of the Pure》が収録されるまで,自分の[初期のレガシーの白ウィニー](https://mtg.senooken.jp/post/2011/07/31/)で使っていた。
《十字軍/Crusade》+《セラの報復者/Serra Avenger》の組み合わせで,相手の《稲妻/Lightning Bolt》による除去を阻止したり,いわずもがな《幽体の行列/Spectral Procession》との組み合わせは強力で,多くの勝利をもたらしてくれた。
十字軍という世界史に載るような史実を元にしたカードとなっている。今回,人種差別に繋がるとして,禁止対象に含まれてしまった。
《十字軍/Crusade》が禁止されたというのは自分にとってインパクトが大きいのだが,《十字軍/Crusade》以外のカードについても,今回の禁止は到底納得できるものではない。
後になって,過去の歴史をなかったことになんてできない。今さら禁止しても意味がない。それどころが,今までのMTGの歴史そのものを否定することになりかねない。
そもそも,MTGには過去にも戦争を連想させるものや,グロいものなど,人種差別以外にも見方によっては危ない表現も含まれている。それに,アジアや日本を舞台にした神河ブロックだって存在する。
仮に今後,米中関係が悪化して戦争が起きそうな状況になったからといって,戦争を連想させるカード群を一斉に禁止にするのか? (貿易) 戦争相手が気に入らないからといって,神河ブロックをなかったことにするのか?
今回の禁止改定は表現の自由に関するものであり,今後の社会情勢を受けた禁止改定を示唆するものとなってしまった。
この点に関しては,Kudou_MTGさんの「[人種差別的として7枚のカードを禁止にした件について](https://mtgreportblog.diarynote.jp/202006121035423717/)」と同意見だ。
似たようなもので,直近で《虚空を招くもの/Void Beckoner》のゴジラシリーズ・カードの「死のコロナビーム、スペースゴジラ/Spacegodzilla, Death Corona」が問題のあるカード名として「虚空の侵略者、スペースゴジラ/Spacegodzilla, Void Invader」に変更された。
こちらも,元々の名前に悪気があったものでなく,文脈として適切だっただけに不憫だった。だが,こちらはカード名が変更されただけで禁止ではなく,むしろ初版のカードにプレミアがついた分,どちらかというとユーザーにとって利点があった。そのため,結果オーライで最終的に問題なかったと思っている。
ただ,今回は名前やイラストの変更ではなく,イラストのDBからの削除に加えて,カードの禁止という社会情勢や世論を受けた安易なルール変更となっている。もう少しやりようがあったのではないか?
例えば,2020-03-09の国際女性デーを記念した女性キャラクターの収録した「[Secret Lair Drop Series: International Women’s Day 2020](http://mtgwiki.com/wiki/Secret_Lair_Drop_Series#International_Women.27s_Day_2020)」が発売された。
これと同じように,過去のイラストを破棄する代わりに,シークレットレイアーで今回禁止対象となったカードの別イラスト版を販売して補填すればよかったのではないか?気に入らないものを抹消するのではなく,対策するにしてももう少し前向きな対策を考えてほしかった。
## 結論
今回急遽行われた禁止改定はMTGの歴史を否定する安易で愚かな内容だった。元々のカードたちには何の悪気もなく,それで問題が起きたわけでもない。実際に何年もトーナメントでも活躍してきた。それが,今頃になって目の上のたんこぶ扱いだ。
人種差別というのがそもそもよくないのだが,差別に対して別の差別で対応しても,それは解決になっていないのではないか?
今回の禁止改定はMTGの歴史の改変・改ざんを意図したものであり,今後の歴史改変・改ざん示唆するものとなり,将来におけるリスクを孕むことになり,非常に残念な禁止改定だった。
売買報告: カードの発送時には折れ対策が必須!
2020年6月12日 trade コメント (13)
以前投稿した[初版FOIL売却時の注意](https://mtg.senooken.jp/post/2020/02/11/)に続いて,またカードの売買で失敗したので備忘録を記す。
今回,商品が購入されたので,発送したところ,配送中にカードに折れや傷が付き,以下のコメントともに悪い評価を受けてしまった。
肝心の商品はこちら「[MTG: 《雨雲の迷路/Nimbus Maze》FUT日1枚の通販 by senooken’s shop|ラクマ](https://item.fril.jp/a0fff2aed0fd58db150f1fdaaf4f3f9a)」だった。
今まで配送中の事故については考えておらず,カードの値段も安かったので,送料最安のミニレターでスリーブに封入しただけで発送していた。今まで同じ方法で3件ほど発送していて,特に問題なかったので気づかなかった。配送中に他の荷物の下敷きになるなどして,折り目が付いたようだ。
肝心の折り目については,[こちら](https://item.fril.jp/8a738b15a4a8f8558d23167074efd085)で参考画像を出品してもらえた。念の為,保存してこちらにも掲載する。
左上の部分に,重い荷物の踏み跡や食い込んだ痕跡が残っていた。表面は提供されておらず,不明だった。
奇しくも,以前失敗した《雨雲の迷路/Nimbus Maze》の通常版だった。値段は309円とたいしたことはなかったのだが,トラブルが起きてしまったことは反省点だった。
意図してかどうかは不明だが,返品対応する前に受取評価で「悪い評価」を付けて受領されたため,取引自体は完了してしまった。別の方法で返品を受け付けようかと思ったのだが,その後のコメントも怒り心頭な様子で,一度付いた評価が消えるわけでもなく,返品受付時の購入でまた悪い評価を付けられる可能性があったため,返品受付をとりやめることにした。
悪いの評価後の対応は「[はじめて悪い評価をつけられ、数日後、返品要... - メルカリボックス 疑問・質問みんなで解決!](https://www.mercari.com/jp/box/q4157c4622bbf6593/)」が参考になった。
こちらの配送時の梱包が手薄で迂闊だったのが原因ではある。ただ,事前にプロフィールにも簡易包装で配送するとは書いており,別にプロでもなく,悪気があったわけでもない。今回の評価のコメントは態度が豹変していて,あからさまにこちらを煽るいかにもカードゲームオタクの文面で,こちらも少し気分が悪くなってしまった。
高額カードでのトラブルでなかったことが救いだった。もっとも,高額カードであればこちらも相応の梱包をするつもりではあったが…今回の件で配送時の破損が発生しうることを実際に確認できたのは勉強になった。
次回からは,今回の件を反面教師にして,配送中の破損を防ぐために,値段が安くても不要カード2枚で挟んで最低限の補強をして発送しようと思う。
今回,商品が購入されたので,発送したところ,配送中にカードに折れや傷が付き,以下のコメントともに悪い評価を受けてしまった。
安いカードだからといってインナースリーブだけで発送するとはゴミ思考っぷりもいいとこですわ。
最初からかは知らんが、しっかりと折り目もついてるし、受け取った⼈はどんな風に思うかわからんのか。
数百回取引していても出会えないほどの最悪っぷりの御披露目ありがとうございました!!!!!!
肝心の商品はこちら「[MTG: 《雨雲の迷路/Nimbus Maze》FUT日1枚の通販 by senooken’s shop|ラクマ](https://item.fril.jp/a0fff2aed0fd58db150f1fdaaf4f3f9a)」だった。
今まで配送中の事故については考えておらず,カードの値段も安かったので,送料最安のミニレターでスリーブに封入しただけで発送していた。今まで同じ方法で3件ほど発送していて,特に問題なかったので気づかなかった。配送中に他の荷物の下敷きになるなどして,折り目が付いたようだ。
肝心の折り目については,[こちら](https://item.fril.jp/8a738b15a4a8f8558d23167074efd085)で参考画像を出品してもらえた。念の為,保存してこちらにも掲載する。
左上の部分に,重い荷物の踏み跡や食い込んだ痕跡が残っていた。表面は提供されておらず,不明だった。
奇しくも,以前失敗した《雨雲の迷路/Nimbus Maze》の通常版だった。値段は309円とたいしたことはなかったのだが,トラブルが起きてしまったことは反省点だった。
意図してかどうかは不明だが,返品対応する前に受取評価で「悪い評価」を付けて受領されたため,取引自体は完了してしまった。別の方法で返品を受け付けようかと思ったのだが,その後のコメントも怒り心頭な様子で,一度付いた評価が消えるわけでもなく,返品受付時の購入でまた悪い評価を付けられる可能性があったため,返品受付をとりやめることにした。
悪いの評価後の対応は「[はじめて悪い評価をつけられ、数日後、返品要... - メルカリボックス 疑問・質問みんなで解決!](https://www.mercari.com/jp/box/q4157c4622bbf6593/)」が参考になった。
こちらの配送時の梱包が手薄で迂闊だったのが原因ではある。ただ,事前にプロフィールにも簡易包装で配送するとは書いており,別にプロでもなく,悪気があったわけでもない。今回の評価のコメントは態度が豹変していて,あからさまにこちらを煽るいかにもカードゲームオタクの文面で,こちらも少し気分が悪くなってしまった。
高額カードでのトラブルでなかったことが救いだった。もっとも,高額カードであればこちらも相応の梱包をするつもりではあったが…今回の件で配送時の破損が発生しうることを実際に確認できたのは勉強になった。
次回からは,今回の件を反面教師にして,配送中の破損を防ぐために,値段が安くても不要カード2枚で挟んで最低限の補強をして発送しようと思う。
店評☆5: 晴れる屋 横浜店 | 横浜で一番のMTG専門店
2020年6月11日 shop
## 概要
- 店名: 晴れる屋 横浜店
- 住所: 〒221-0835 横浜市神奈川区鶴屋町1-2-4 神谷ビル 2F
- HP: https://www.hareruyamtg.com/ja/shoppage/yokohama
- 最寄駅: 東急東横線横浜駅 徒歩5分
- 日時: 2019-12-22 Sun 12:00
- 評価: ☆5
- URL: https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/11/
晴れる屋 横浜店は日本最大のMTG専門店の晴れる屋の初の横浜店となる。2019-12-19 Friに開店したお店だった。
12月で新横浜での勤務を終えるため,開店直後の2019-12-22 Sunの昼間に開店記念大会参加目的で訪問した。
なお,店内写真は店員の許可を得て撮影している。
## 評価
横浜駅徒歩5分程度のアクセスであり,ファミリーマートの2Fに位置している。入り口がややわかりにくいが,道路の裏側から入店する。
中に入ると,店内入り口すぐ隣にレジがあり,ショーケースにカードが陳列されている。店内プレイスペースは58席とけっこう広く,ベランダで喫煙も可能なようだった。
開店したばかりで店内はきれいで,女性店員がいたのにやや驚いた。
お店の品揃えは,まあまあだった。晴れる屋の支店では在庫は支店ごとで管理しているため,晴れる屋トーナメントセンター東京に比べると品揃えが劣るのはしかたない。代わりに,商品は店内パソコンから検索でき,効率よくカードを探せて快適だった。
その他,プレイヤーとして重要な大会の開催だが,こちらは他の晴れる屋のお店と同じく[平日でも夕方から大会が毎日開催](https://www.hareruyamtg.com/ja/events/?shop=10)されておりとてもよかった。
また,晴れる屋共通であるが,平日や休日の定例の大会は参加するだけで100円商品券がもらえるのも,弱小プレイヤーにとってありがたい。
立地,品揃え,大会開催頻度,座席数。どれをとっても横浜では一番のお店だった。
肝心の訪問時の参加大会は[無念の全敗](https://mtg.senooken.jp/post/2019/12/22/)だったが,ほしかったカードを安く購入できたので,悪くなかった。
## 結論
横浜での晴れる屋の初の支店だった。晴れる屋というMTG専門店が,国内では最高レベルのお店であり,横浜店も期待通りのよいお店だった。
横浜にはこの他に既に評価した以下の2店がある。
- [MTG Shop 信心亭](https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/08/)
- [MINT横浜店](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/18/)
店内の落ち着き具合や常連などはMTG Shop 信心亭が勝る部分もあるかと思うが,それ以外は晴れる屋 横浜店のほうがよいと思った。特に大会参加時に**参加賞**をくれるところが大きい。
ブログ等で晴れる屋 横浜店の大会の参加報告を全然見ないが,駅からの距離も大差ないため,こちらに参加すればいいのにと思う。カードショップの密集地帯から離れるのが原因だろうか。
横浜でMTGするならば,万人にお薦めできる横浜で一番のお店だった。
昨年末に訪問して書こうと思っていた横浜での店評を書き終えたので,当分の間店評はお休みとなる。
- 店名: 晴れる屋 横浜店
- 住所: 〒221-0835 横浜市神奈川区鶴屋町1-2-4 神谷ビル 2F
- HP: https://www.hareruyamtg.com/ja/shoppage/yokohama
- 最寄駅: 東急東横線横浜駅 徒歩5分
- 日時: 2019-12-22 Sun 12:00
- 評価: ☆5
- URL: https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/11/
晴れる屋 横浜店は日本最大のMTG専門店の晴れる屋の初の横浜店となる。2019-12-19 Friに開店したお店だった。
12月で新横浜での勤務を終えるため,開店直後の2019-12-22 Sunの昼間に開店記念大会参加目的で訪問した。
なお,店内写真は店員の許可を得て撮影している。
## 評価
横浜駅徒歩5分程度のアクセスであり,ファミリーマートの2Fに位置している。入り口がややわかりにくいが,道路の裏側から入店する。
中に入ると,店内入り口すぐ隣にレジがあり,ショーケースにカードが陳列されている。店内プレイスペースは58席とけっこう広く,ベランダで喫煙も可能なようだった。
開店したばかりで店内はきれいで,女性店員がいたのにやや驚いた。
お店の品揃えは,まあまあだった。晴れる屋の支店では在庫は支店ごとで管理しているため,晴れる屋トーナメントセンター東京に比べると品揃えが劣るのはしかたない。代わりに,商品は店内パソコンから検索でき,効率よくカードを探せて快適だった。
その他,プレイヤーとして重要な大会の開催だが,こちらは他の晴れる屋のお店と同じく[平日でも夕方から大会が毎日開催](https://www.hareruyamtg.com/ja/events/?shop=10)されておりとてもよかった。
また,晴れる屋共通であるが,平日や休日の定例の大会は参加するだけで100円商品券がもらえるのも,弱小プレイヤーにとってありがたい。
立地,品揃え,大会開催頻度,座席数。どれをとっても横浜では一番のお店だった。
肝心の訪問時の参加大会は[無念の全敗](https://mtg.senooken.jp/post/2019/12/22/)だったが,ほしかったカードを安く購入できたので,悪くなかった。
## 結論
横浜での晴れる屋の初の支店だった。晴れる屋というMTG専門店が,国内では最高レベルのお店であり,横浜店も期待通りのよいお店だった。
横浜にはこの他に既に評価した以下の2店がある。
- [MTG Shop 信心亭](https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/08/)
- [MINT横浜店](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/18/)
店内の落ち着き具合や常連などはMTG Shop 信心亭が勝る部分もあるかと思うが,それ以外は晴れる屋 横浜店のほうがよいと思った。特に大会参加時に**参加賞**をくれるところが大きい。
ブログ等で晴れる屋 横浜店の大会の参加報告を全然見ないが,駅からの距離も大差ないため,こちらに参加すればいいのにと思う。カードショップの密集地帯から離れるのが原因だろうか。
横浜でMTGするならば,万人にお薦めできる横浜で一番のお店だった。
昨年末に訪問して書こうと思っていた横浜での店評を書き終えたので,当分の間店評はお休みとなる。
店評☆4: MTG Shop 信心亭 | 横浜の古き良きMTG専門店
2020年6月8日 shop
# 店評☆4: MTG Shop 信心亭 | 横浜の古き良きMTG専門店
## 概要
- 店名: MTG Shop 信心亭
- 住所: 神奈川県横浜市西区南幸2-16-22 金属ビル9F
- HP: https://sinjintei.diarynote.jp/, https://twitter.com/sinjintei
- 最寄駅: 東急東横線横浜駅 徒歩8分
- 日時: 2019-12-25 Wed 19:00
- 評価: ☆4
- URL: https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/08/
信心亭は2015年から営業している横浜の地域のMTG専門店だ。
前回報告した「[MINT横浜店](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/18/)」のすぐ近くにあり,横浜地域民御用達のお店のようで,以前から存在を知っていた。
2019年で新横浜での勤務が終わるということで,平日夜間に記念に立ち寄った。
## 写真
店舗外観
## 評価
金属ビル9Fに居を構えている。一見すると,地味なので気づきにくいかもしれない。なお,すぐ近くの建物にアメニティードリームがあり,こちらもMTGの販売をしている。ただし,大会や対戦スペースは用意していない
店内はゆったりとしたスペースとなっており,32人分くらいのプレイスペースがあった。
MTGの取り扱いは,店頭のショーケースにシングルカードが並べられていたり,ストレージにカードが並べられている感じだった。バインダーや検索システムはなく,目当てのカードは少々探しにくかった。ただ,MINT横浜店に比べると品揃えはよく感じた。
大会の告知はおそらく公式ホームページの[DiaryNote](https://sinjintei.diarynote.jp/)でなされている。その他,店内に近隣の他店での大会予定も貼り出されており,親切だと感じた。個人的にはDairyNoteなんかじゃなく,ちゃんとしたホームページを作ったほうがいいのではないかと思っているのだが…
全日,ヴィンテージとドラフト以外のフォーマットで何かしらのDCI公認大会が開催されている。平日は19:00開始の参加費500円で,休日は13:00開始の参加費1000円となっている。
レガシーは水曜日と金曜日の他第4土曜日に開催されている。平日の閉店時間が22:00ということで,平日も3回戦の対戦ができる。
平日の大会では概ね2勝以上の参加者に賞品としてカードが配られていた。
プレイスペースは利用料がかかるため,大会参加目的で立ち寄るのがよいだろう。
こちらのお店での参加報告は以下に掲載している。
- 2019-12-25 Wed: [大会報告: 2019-12-25 Wed 19:00 信心亭 DCI公認レガシー | 最初で最後の店舗大会で確かな手応えを感じた4大会ぶりの1勝](https://mtg.senooken.jp/post/2019/12/26/)
実際に大会に参加した感想としては,地域のお店ということで常連がおり,良くも悪くも身内感があった。平日夜間の開催であるが,16人程度の参加者が参加しており,参加人数も安定しているように感じた。
今までは高田馬場の晴れる屋トーナメントセンターによく通っていた。こちらは大型店というのもあり,あっさりしていた。一方,信心亭は地域のお店ということでアットホームな感じだった。店員と客,客同士の距離が近く感じた。
子供の頃,MTGを始めたての頃に通っていた地元のお店を彷彿とさせるようないいお店だった。
## 結論
横浜の地域のMTG専門店だった。
ゆったりとしたプレイスペースで,古き良き地域のカードショップという印象だった。
多くのフォーマットで毎日大会を開催しており,素直にいいお店だった。個人的には,シングルカードのバインダーや検索システムがあればなおよかった。
横浜訪問時には大会参加目的で是非訪問したいお店だった。
## 概要
- 店名: MTG Shop 信心亭
- 住所: 神奈川県横浜市西区南幸2-16-22 金属ビル9F
- HP: https://sinjintei.diarynote.jp/, https://twitter.com/sinjintei
- 最寄駅: 東急東横線横浜駅 徒歩8分
- 日時: 2019-12-25 Wed 19:00
- 評価: ☆4
- URL: https://mtg.senooken.jp/post/2020/06/08/
信心亭は2015年から営業している横浜の地域のMTG専門店だ。
前回報告した「[MINT横浜店](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/18/)」のすぐ近くにあり,横浜地域民御用達のお店のようで,以前から存在を知っていた。
2019年で新横浜での勤務が終わるということで,平日夜間に記念に立ち寄った。
## 写真
店舗外観
## 評価
金属ビル9Fに居を構えている。一見すると,地味なので気づきにくいかもしれない。なお,すぐ近くの建物にアメニティードリームがあり,こちらもMTGの販売をしている。ただし,大会や対戦スペースは用意していない
店内はゆったりとしたスペースとなっており,32人分くらいのプレイスペースがあった。
MTGの取り扱いは,店頭のショーケースにシングルカードが並べられていたり,ストレージにカードが並べられている感じだった。バインダーや検索システムはなく,目当てのカードは少々探しにくかった。ただ,MINT横浜店に比べると品揃えはよく感じた。
大会の告知はおそらく公式ホームページの[DiaryNote](https://sinjintei.diarynote.jp/)でなされている。その他,店内に近隣の他店での大会予定も貼り出されており,親切だと感じた。個人的にはDairyNoteなんかじゃなく,ちゃんとしたホームページを作ったほうがいいのではないかと思っているのだが…
全日,ヴィンテージとドラフト以外のフォーマットで何かしらのDCI公認大会が開催されている。平日は19:00開始の参加費500円で,休日は13:00開始の参加費1000円となっている。
レガシーは水曜日と金曜日の他第4土曜日に開催されている。平日の閉店時間が22:00ということで,平日も3回戦の対戦ができる。
平日の大会では概ね2勝以上の参加者に賞品としてカードが配られていた。
プレイスペースは利用料がかかるため,大会参加目的で立ち寄るのがよいだろう。
こちらのお店での参加報告は以下に掲載している。
- 2019-12-25 Wed: [大会報告: 2019-12-25 Wed 19:00 信心亭 DCI公認レガシー | 最初で最後の店舗大会で確かな手応えを感じた4大会ぶりの1勝](https://mtg.senooken.jp/post/2019/12/26/)
実際に大会に参加した感想としては,地域のお店ということで常連がおり,良くも悪くも身内感があった。平日夜間の開催であるが,16人程度の参加者が参加しており,参加人数も安定しているように感じた。
今までは高田馬場の晴れる屋トーナメントセンターによく通っていた。こちらは大型店というのもあり,あっさりしていた。一方,信心亭は地域のお店ということでアットホームな感じだった。店員と客,客同士の距離が近く感じた。
子供の頃,MTGを始めたての頃に通っていた地元のお店を彷彿とさせるようないいお店だった。
## 結論
横浜の地域のMTG専門店だった。
ゆったりとしたプレイスペースで,古き良き地域のカードショップという印象だった。
多くのフォーマットで毎日大会を開催しており,素直にいいお店だった。個人的には,シングルカードのバインダーや検索システムがあればなおよかった。
横浜訪問時には大会参加目的で是非訪問したいお店だった。
禁止改定: エターナル構築で禁止された「相棒」能力のエラッタ
2020年6月3日 rule## 概要
[2020-06-01 Monに禁止改定](https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034028/)が発表されたので感想を記す。
今回の禁止改定の内容は以下の通りだ。
事前に予告のあった相棒能力のエラッタが出された。その他,スタンダードと《裏切りの工作員/Agent of Treachery》と《創案の火/Fires of Invention》の禁止,MTGA専用のヒストリックで《裏切りの工作員/Agent of Treachery》と《創案の火/Fires of Invention》の一時停止という内容だった。
## 相棒
新しい相棒ルールということで実質的にエラッタが出された。エラッタは能力の整理などで昔のカードでよくあった記憶がある。最近だとプレインズウォーカーが伝説になったところが印象的だ。そのため,新しくエラッタが出たのは珍しい。
肝心の新しい相棒のルールだが,個人的には妥当だと思った。登場時のルールだとそのままキャストが可能で,即時性が高く,ゲームに与える影響が大きすぎた。これくらいであれば,速度も緩和されて順当ではないかと思った。
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》にしても《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》にしても,白使いとしては今まで白には存在しなかったタイプの能力を持っており,仮に相棒無しで十分に活用の余地があると思っている。
どうせなら発表と同時にヴィンテージとレガシーで禁止された《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》や《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の禁止も解除してくれたらよかったのにと思った。
## 《裏切りの工作員/Agent of Treachery》と《創案の火/Fires of Invention》
スタンダードはやっていないのだが,噂はきいていた。
《裏切りの工作員/Agent of Treachery》は《押収/Confiscate》が6マナであることを考えると,順当なカードではあるのだが,たまたま高マナコストのクリーチャーのコストを踏み倒せるカードが存在する都合で禁止となったらしい。やや以外な印象を持った。
その他,《創案の火/Fires of Invention》だが,土地の枚数以下の呪文を2個までキャスト可能ということで,比較的順当に感じるのだが,丁度イコリア:巨獣の棲処で根本原理サイクルが収録されたのもあり,色拘束の強いパワーカードが環境にあるのもあり,禁止となったようだ。
自分の感覚としては,スタンダードでの禁止というのはミラディンでの親和のイメージが強すぎて,最近だとせいぜい《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》くらいが順当に感じている。
カードパワーが全体的に上がってきており,今回のスタンダードでの禁止改定は組み合わせの問題という印象を持った。
## 結論
[先日のヴィンテージとレガシーでの相棒の禁止](https://mtg.senooken.jp/post/2020/05/19/)に続いた禁止改定であり,慌ただしく感じた禁止改定だった。
正直相棒能力は,登場時から強すぎな能力に感じていたので,今回のエラッタは順当だと感じた。
早くヴィンテージとレガシーで禁止された《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》と《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》を解放してやってほしい。
[2020-06-01 Monに禁止改定](https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034028/)が発表されたので感想を記す。
今回の禁止改定の内容は以下の通りだ。
告知日:2020年6月1日
新しい相棒ルール
各ゲーム中に1度だけ、あなたはソーサリーを唱えられるとき(あなたのメイン・フェイズの間でスタックが空であるとき) に{3}を支払うことでサイドボードからあなたの相棒をあなたの手札に加えることができる。これは特別な処理であり、起動型能力ではない。
スタンダード
《裏切りの工作員》禁止
《創案の火》禁止
ヒストリック
《裏切りの工作員》一時停止
《創案の火》一時停止
テーブルトップ発効日(ルールおよび禁止制限):2020年6月1日
Magic OnlineおよびMTGアリーナ ルール変更発効日:2020年6月4日
Magic Online 禁止制限発効日:2020年6月1日
MTGアリーナ 禁止制限発効日:2020年6月4日
事前に予告のあった相棒能力のエラッタが出された。その他,スタンダードと《裏切りの工作員/Agent of Treachery》と《創案の火/Fires of Invention》の禁止,MTGA専用のヒストリックで《裏切りの工作員/Agent of Treachery》と《創案の火/Fires of Invention》の一時停止という内容だった。
## 相棒
新しい相棒ルールということで実質的にエラッタが出された。エラッタは能力の整理などで昔のカードでよくあった記憶がある。最近だとプレインズウォーカーが伝説になったところが印象的だ。そのため,新しくエラッタが出たのは珍しい。
肝心の新しい相棒のルールだが,個人的には妥当だと思った。登場時のルールだとそのままキャストが可能で,即時性が高く,ゲームに与える影響が大きすぎた。これくらいであれば,速度も緩和されて順当ではないかと思った。
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》にしても《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》にしても,白使いとしては今まで白には存在しなかったタイプの能力を持っており,仮に相棒無しで十分に活用の余地があると思っている。
どうせなら発表と同時にヴィンテージとレガシーで禁止された《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》や《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の禁止も解除してくれたらよかったのにと思った。
## 《裏切りの工作員/Agent of Treachery》と《創案の火/Fires of Invention》
スタンダードはやっていないのだが,噂はきいていた。
《裏切りの工作員/Agent of Treachery》は《押収/Confiscate》が6マナであることを考えると,順当なカードではあるのだが,たまたま高マナコストのクリーチャーのコストを踏み倒せるカードが存在する都合で禁止となったらしい。やや以外な印象を持った。
その他,《創案の火/Fires of Invention》だが,土地の枚数以下の呪文を2個までキャスト可能ということで,比較的順当に感じるのだが,丁度イコリア:巨獣の棲処で根本原理サイクルが収録されたのもあり,色拘束の強いパワーカードが環境にあるのもあり,禁止となったようだ。
自分の感覚としては,スタンダードでの禁止というのはミラディンでの親和のイメージが強すぎて,最近だとせいぜい《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》くらいが順当に感じている。
カードパワーが全体的に上がってきており,今回のスタンダードでの禁止改定は組み合わせの問題という印象を持った。
## 結論
[先日のヴィンテージとレガシーでの相棒の禁止](https://mtg.senooken.jp/post/2020/05/19/)に続いた禁止改定であり,慌ただしく感じた禁止改定だった。
正直相棒能力は,登場時から強すぎな能力に感じていたので,今回のエラッタは順当だと感じた。
早くヴィンテージとレガシーで禁止された《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》と《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》を解放してやってほしい。
購入報告: プロテクション(すべて/2)を持つ白の優良中堅クリーチャー
2020年5月30日 buy
## 概要
2020-05-23 Satに[ラクマ](https://item.fril.jp/73f098d420fd4287b4f436dd4867ca14)で《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》日3枚を300円で購入した。内1枚は拡張アートとなっている。
期間限定のラクマの100円クーポンがあり,これの消化が主な目的だった。
## 効果
### 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
イコリア:巨獣の棲処で登場した白の3マナ3/3のクリーチャーだ。
プロテクション(奇数か偶数の点数でみたマナコスト)を持つため,実質的にプロテクション(すべて/2)を持つ。白で《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》に一番近いクリーチャーだろう。
白の複数のプロテクション持ちの3マナクリーチャーには,以下のようなカードがすでに存在している。
- 《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》
- 《秘教の十字軍/Mystic Crusader》
- 《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》
- 《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》
どれもトーナメントでの実績のあるカードであり,《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》以外は実際に使用したことがある。
《護衛募集員/Recruiter of the Guard》でサーチできない欠点はあるものの,それらよりもプロテクションの対象範囲が広い《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》も今後トーナメントで活躍する可能性がある。そのため,イコリア:巨獣の棲処の[カード評価](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)でも取り上げた。
ただ,市場ではそこまで評価されておらず,すでに挙げた他のプロテクション持ちクリーチャーと同じく1枚100円程度の相場となっている。
個人的には《太陽の恵みの執政官/Archon of Sun’s Grace》と同じく過小評価に思っており,丁度ラクマの期間限定クーポンもあったので3枚購入した。
部族の恩恵を受けやすい人間と兵士の部族を持ち,色拘束も薄い。既存の人間,兵士,エルドラージ・ホワイト,Death & Taxesなどでも採用の検討の余地があるだろう。
環境のカードパワーの上昇,キルターンの短縮に伴い白の3マナのプロテクション持ちクリーチャーの採用は減りつつある。しかし,白で貴重な除去耐性を持ちゲームを決められるクリーチャーであり,今後の活躍に期待したい。
## 結論
イコリア:巨獣の棲処でも注目していた白の優良中堅クリーチャーである《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》の購入報告を記した。
古くはエクソダスで初めて収録された《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》の系譜を受け継ぐ,新しい白のプロテクション持ち3マナクリーチャーだった。
環境のカードパワーの上昇と高速化に伴い採用が見送られがちになってきているが,相変わらずポテンシャルは高いので今後の活躍に期待したい。
なお,後日告知予定だが購入報告は一旦これが最後となる。バインダーに保管して次回の使用機会を伺いたい。
2020-05-23 Satに[ラクマ](https://item.fril.jp/73f098d420fd4287b4f436dd4867ca14)で《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》日3枚を300円で購入した。内1枚は拡張アートとなっている。
期間限定のラクマの100円クーポンがあり,これの消化が主な目的だった。
## 効果
### 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
Lavabrink Venturer / ラバブリンクの冒険者 (2)(白)
クリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier)
ラバブリンクの冒険者が戦場に出るに際し、奇数か偶数を選ぶ。(0は偶数である。)
ラバブリンクの冒険者は、プロテクション(点数で見たマナ・コストがその選ばれた値である)を得る。
3/3
イコリア:巨獣の棲処で登場した白の3マナ3/3のクリーチャーだ。
プロテクション(奇数か偶数の点数でみたマナコスト)を持つため,実質的にプロテクション(すべて/2)を持つ。白で《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》に一番近いクリーチャーだろう。
白の複数のプロテクション持ちの3マナクリーチャーには,以下のようなカードがすでに存在している。
- 《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》
- 《秘教の十字軍/Mystic Crusader》
- 《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》
- 《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》
どれもトーナメントでの実績のあるカードであり,《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》以外は実際に使用したことがある。
《護衛募集員/Recruiter of the Guard》でサーチできない欠点はあるものの,それらよりもプロテクションの対象範囲が広い《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》も今後トーナメントで活躍する可能性がある。そのため,イコリア:巨獣の棲処の[カード評価](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)でも取り上げた。
ただ,市場ではそこまで評価されておらず,すでに挙げた他のプロテクション持ちクリーチャーと同じく1枚100円程度の相場となっている。
個人的には《太陽の恵みの執政官/Archon of Sun’s Grace》と同じく過小評価に思っており,丁度ラクマの期間限定クーポンもあったので3枚購入した。
部族の恩恵を受けやすい人間と兵士の部族を持ち,色拘束も薄い。既存の人間,兵士,エルドラージ・ホワイト,Death & Taxesなどでも採用の検討の余地があるだろう。
環境のカードパワーの上昇,キルターンの短縮に伴い白の3マナのプロテクション持ちクリーチャーの採用は減りつつある。しかし,白で貴重な除去耐性を持ちゲームを決められるクリーチャーであり,今後の活躍に期待したい。
## 結論
イコリア:巨獣の棲処でも注目していた白の優良中堅クリーチャーである《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》の購入報告を記した。
古くはエクソダスで初めて収録された《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》の系譜を受け継ぐ,新しい白のプロテクション持ち3マナクリーチャーだった。
環境のカードパワーの上昇と高速化に伴い採用が見送られがちになってきているが,相変わらずポテンシャルは高いので今後の活躍に期待したい。
なお,後日告知予定だが購入報告は一旦これが最後となる。バインダーに保管して次回の使用機会を伺いたい。
購入報告: レガシーでだけ禁止された「相棒」
2020年5月23日 buy
## 概要
2020-05-17 Sunに[ラクマ](https://item.fril.jp/6c22bda0f2ccfc8acca70a24e3f0b2af)で《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》日2枚を300円で購入した。
期間限定のラクマの100円クーポンがあり,これの消化が主な目的だった。
## 効果
### 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
イコリア:巨獣の棲処で注目のキーワード能力の「相棒」を持つクリーチャーだ。
「[カード評価: イコリア:巨獣の棲処 | キーワード・カウンターに相棒,新たな白の無限コンボの成立に期待の膨らむカードセット](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)」でレビューした通り,《厳かなモノリス/Grim Monolith》か《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》との2枚で無限マナのコンボとなる。
1ターン目に《厳かなモノリス/Grim Monolith》or《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》,2ターン目に《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の動きで最速2キルが可能となる。
白にとっては期待のカードだった。しかし,先日の[禁止改定](https://mtg.senooken.jp/post/2020/05/19/)で,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》がレガシーで禁止となった。
同じく相棒持ちクリーチャーの《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》はヴィンテージとレガシーの両方で禁止となったが,今のところ《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》はレガシーでのみ禁止となっている。
そのため,ヴィンテージでは使用可能だ。このカード自体は禁止改定の発表直前に購入したこともあり,このカードのために《厳かなモノリス/Grim Monolith》を追加で3枚購入したので,レガシーで使えなくなってしまったのは残念だった。
今のところレガシーでだけ禁止だが,モダンやパイオニアでの禁止の可能性もあるように感じる。
起動型能力を持つカードは多く,今後何らかのカードと新しい無限コンボを成立させる可能性があるからだ。そうでなくても,既存のヘリオッドカンパニーに採用するだけでも強いだろう。
## 結論
レガシーでだけ禁止された《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の購入報告を記した。
先日のイコリア:巨獣の棲処のレビュー時にも禁止改定時にも書いたが,実用的な起動型能力の軽減カードは《訓練場/Training Grounds》くらいしかなく,白単で使用可能なものは《ハートストーン/Heartstone》を除けば《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が唯一であり,相棒なしでも採用の余地はあると思う。
今後のレガシー以外のフォーマットでの活躍を見守りながら,残り2枚もどこかのタイミングで購入したい。
2020-05-17 Sunに[ラクマ](https://item.fril.jp/6c22bda0f2ccfc8acca70a24e3f0b2af)で《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》日2枚を300円で購入した。
期間限定のラクマの100円クーポンがあり,これの消化が主な目的だった。
## 効果
### 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
Zirda, the Dawnwaker / 黎明起こし、ザーダ (1)(赤/白)(赤/白)
伝説のクリーチャー — エレメンタル(Elemental) 狐(Fox)
相棒 ― あなたの開始時のデッキに入っている各パーマネント・カードが、それぞれ起動型能力を持っていること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、あなたは1回のみゲームの外部からこれを唱えてもよい。)
あなたがマナ能力でない能力を起動するためのコストは(2)少なくなる。この効果は、そのコストに含まれるマナの点数を1点未満に減らせない。
(1),(T):クリーチャー1体を対象とする。このターン、それではブロックできない。
3/3
イコリア:巨獣の棲処で注目のキーワード能力の「相棒」を持つクリーチャーだ。
「[カード評価: イコリア:巨獣の棲処 | キーワード・カウンターに相棒,新たな白の無限コンボの成立に期待の膨らむカードセット](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)」でレビューした通り,《厳かなモノリス/Grim Monolith》か《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》との2枚で無限マナのコンボとなる。
1ターン目に《厳かなモノリス/Grim Monolith》or《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》,2ターン目に《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の動きで最速2キルが可能となる。
白にとっては期待のカードだった。しかし,先日の[禁止改定](https://mtg.senooken.jp/post/2020/05/19/)で,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》がレガシーで禁止となった。
同じく相棒持ちクリーチャーの《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》はヴィンテージとレガシーの両方で禁止となったが,今のところ《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》はレガシーでのみ禁止となっている。
そのため,ヴィンテージでは使用可能だ。このカード自体は禁止改定の発表直前に購入したこともあり,このカードのために《厳かなモノリス/Grim Monolith》を追加で3枚購入したので,レガシーで使えなくなってしまったのは残念だった。
今のところレガシーでだけ禁止だが,モダンやパイオニアでの禁止の可能性もあるように感じる。
起動型能力を持つカードは多く,今後何らかのカードと新しい無限コンボを成立させる可能性があるからだ。そうでなくても,既存のヘリオッドカンパニーに採用するだけでも強いだろう。
## 結論
レガシーでだけ禁止された《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の購入報告を記した。
先日のイコリア:巨獣の棲処のレビュー時にも禁止改定時にも書いたが,実用的な起動型能力の軽減カードは《訓練場/Training Grounds》くらいしかなく,白単で使用可能なものは《ハートストーン/Heartstone》を除けば《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が唯一であり,相棒なしでも採用の余地はあると思う。
今後のレガシー以外のフォーマットでの活躍を見守りながら,残り2枚もどこかのタイミングで購入したい。
禁止改定: エターナル構築で強力な「相棒」の禁止
2020年5月19日 rule## 概要
[2020-05-18 Monに禁止改定](https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034000/)が発表されたので感想を記す。
今回の禁止改定の内容は以下の通りだ。
ある程度予想していた通り,相棒関係のカードが禁止された。採用率や速度的に《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》あたりの禁止の可能性が高いと思っていた。
やや意外なことに,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》は禁止されなかった。
## 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》
ブロールというスタンダード限定の統率者で《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》が禁止になった。
[イコリア:巨獣の棲処のカード評価](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)では能力が限定過ぎていまいちという評価をした。その後,他の人のDiaryNoteなどを眺めてみると,統率者では相手だけ統率者のキャストを禁止できるというのが強いとわかり,過小評価だった。
登場時のスタンダードでも,相棒,脱出あたりを封じれるので,悪くはなかったのかもしれない。
## 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
レガシーとヴィンテージで《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》が禁止となった。
相棒という能力の都合,制限にしてもあまり意味がないので,ヴィンテージでも珍しく禁止カードが追加された。
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》は,イコリア:巨獣の棲処のカード評価でも地味ながら強力なカードと評価していた。実際には,こちらの想定よりも強力なカードだったようだ。
新型コロナウイルス感染症の自粛期間中のため,対戦することはなかったのは救いだったのかもしれない。
レガシーとヴィンテージの両方で禁止となったため,自分としてはこの先も使うことがなくなってしまった。買う前でよかった。
## 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
レガシーで《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が禁止となった。
白の新しい瞬殺コンボということで期待しており,今回の禁止は少々残念だった。ただ,サルベイジャーコンボなどで2キル連発はやむを得ないか。
実はこの発表の直前に,《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》と異なり単価が1枚100円と程度安かったので,2枚購入していた。
幸いなことにこちらはヴィンテージでは禁止されていないので,ヴィンテージでの採用を検討したい。ヴィンテージで相棒として採用する場合,《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》などと併用できない問題がある。やるとしたら,相棒に選ばない形になると思う。
白で起動型能力のコスト軽減カードは《覚醒の兜/Helm of Awakening》の他には*このカードしか無い*。相棒は手札が増えるのでもちろん強いのだが,相棒なしでも悪くないと思っている。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》はマナ加速になるので,自分の《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》でマナコストが増えてもイーブンになるので併用可能ではないかと思っている。
このカードのために《厳かなモノリス/Grim Monolith》を追加で3枚購入したのだが,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》の他に自体は統率者でも需要があるため,今日の相場をみたところ下がっていなくて安心した。
## 結論
イコリア:巨獣の棲処で新しく登場した相棒キーワード能力持ちカードがエターナル構築で禁止された。
特に,《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》は久し振りのヴィンテージでの新規禁止カードであり珍しかった。
白としては,レガシーで《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が使えなくなるのは少々残念だった。ただ,幸いなことにヴィンテージでは使用可能だ。
値段も高くないのでこちらは4枚揃えてヴィンテージでの可能性を探っていきたい。後はせっかく購入した《厳かなモノリス/Grim Monolith》もどこかで使いたい。
[2020-05-18 Monに禁止改定](https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034000/)が発表されたので感想を記す。
今回の禁止改定の内容は以下の通りだ。
告知日:2020年5月18日
ブロール
《ドラニスの判事》禁止
《軍団のまとめ役、ウィノータ》禁止
レガシー
《夢の巣のルールス》禁止
《黎明起こし、ザーダ》禁止
ヴィンテージ
《夢の巣のルールス》禁止
テーブルトップ発効日:2020年5月18日
Magic Online発効日:2020年5月18日
MTGアリーナ発効日:2020年5月21日
ある程度予想していた通り,相棒関係のカードが禁止された。採用率や速度的に《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》あたりの禁止の可能性が高いと思っていた。
やや意外なことに,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》は禁止されなかった。
## 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》
ブロールというスタンダード限定の統率者で《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》が禁止になった。
[イコリア:巨獣の棲処のカード評価](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)では能力が限定過ぎていまいちという評価をした。その後,他の人のDiaryNoteなどを眺めてみると,統率者では相手だけ統率者のキャストを禁止できるというのが強いとわかり,過小評価だった。
登場時のスタンダードでも,相棒,脱出あたりを封じれるので,悪くはなかったのかもしれない。
## 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
レガシーとヴィンテージで《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》が禁止となった。
相棒という能力の都合,制限にしてもあまり意味がないので,ヴィンテージでも珍しく禁止カードが追加された。
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》は,イコリア:巨獣の棲処のカード評価でも地味ながら強力なカードと評価していた。実際には,こちらの想定よりも強力なカードだったようだ。
新型コロナウイルス感染症の自粛期間中のため,対戦することはなかったのは救いだったのかもしれない。
レガシーとヴィンテージの両方で禁止となったため,自分としてはこの先も使うことがなくなってしまった。買う前でよかった。
## 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
レガシーで《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が禁止となった。
白の新しい瞬殺コンボということで期待しており,今回の禁止は少々残念だった。ただ,サルベイジャーコンボなどで2キル連発はやむを得ないか。
実はこの発表の直前に,《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》と異なり単価が1枚100円と程度安かったので,2枚購入していた。
幸いなことにこちらはヴィンテージでは禁止されていないので,ヴィンテージでの採用を検討したい。ヴィンテージで相棒として採用する場合,《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》などと併用できない問題がある。やるとしたら,相棒に選ばない形になると思う。
白で起動型能力のコスト軽減カードは《覚醒の兜/Helm of Awakening》の他には*このカードしか無い*。相棒は手札が増えるのでもちろん強いのだが,相棒なしでも悪くないと思っている。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》はマナ加速になるので,自分の《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》でマナコストが増えてもイーブンになるので併用可能ではないかと思っている。
このカードのために《厳かなモノリス/Grim Monolith》を追加で3枚購入したのだが,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》の他に自体は統率者でも需要があるため,今日の相場をみたところ下がっていなくて安心した。
## 結論
イコリア:巨獣の棲処で新しく登場した相棒キーワード能力持ちカードがエターナル構築で禁止された。
特に,《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》は久し振りのヴィンテージでの新規禁止カードであり珍しかった。
白としては,レガシーで《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が使えなくなるのは少々残念だった。ただ,幸いなことにヴィンテージでは使用可能だ。
値段も高くないのでこちらは4枚揃えてヴィンテージでの可能性を探っていきたい。後はせっかく購入した《厳かなモノリス/Grim Monolith》もどこかで使いたい。
考察: 白のサクり台 | 無限リアニメイトコンボの白のフィニッシャーは希少
2020年5月10日 card白で使用可能なのサクり台について考察する。
表が見にくいので,[本体サイト](https://mtg.senooken.jp/post/2020/05/10/)での閲覧を推奨する。
#### 目次
1. [概要]
2. [分類]
3. [サクり台一覧]
4. [効果有効 and マナ不要]
1. [《狂気の祭壇/Altar of Dementia》]
2. [《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》]
3. [《爆破基地/Blasting Station》]
5. [効果有効 and マナ必要]
1. [《落とし子の穴/Spawning Pit》]
6. [効果無効 and マナ不要]
1. [《鏡の精体/Mirror Entity》]
2. [《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》]
3. [《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》]
4. [《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》]
7. [効果無効 and マナ必要]
1. [《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》]
2. [《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》]
8. [結論]
#### 概要
[サクり台 (Sacrifice Outlets)](http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%82%8A%E5%8F%B0) (サクリ台) とは,起動型能力で自分のパーマネントの生贄が可能なカードの通称だ。生贄に捧げることを英単語のSacrificeからサクるということに由来する。
クリーチャーを墓地からリアニメイトする効果と合わせることで,無限コンボや一撃必殺,継続的なアドバンテージの獲得が可能であり,トーナメントでもサクり台を用いたコンボデッキが活躍した。
例えば,レガシーでは《墓所這い/Gravecrawler》や《恐血鬼/Bloodghast》と《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》を組み合わせた[ゾンバードメント](https://mtg-jp.com/coverage/gpshz18legacy/article/0031474/)や,《狂気の祭壇/Altar of Dementia》+《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》を組み合わせたホガークデッキが存在する。
その他,モダンでは無限頑強と《臓物の予見者/Viscera Seer》の組み合わせが存在し,晴れる屋の[第16期モダン神決定戦](https://article.hareruyamtg.com/article/38539/)で優勝した佐藤レイのヘリオッドカンパニーに搭載されていたのが記憶に新しい。
佐藤レイのヘリオッドカンパニーでは,《臓物の予見者/Viscera Seer》+《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》+《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》で無限ライフを成立させていた。《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》は《歩行バリスタ/Walking Ballista》とも無限コンボを形成でき,なおかつ《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》のETBでのライフゲイン効果はバリヘリコンボとも相性がよい。レガシーでの可能性も感じる。
この他に,レガシーの白では無限頑強の他に,《永劫の輪廻/Enduring Renewal》を使ったペプルス,《アカデミーの学長/Academy Rector》を使ったデッキでサクり台が採用される。
過去に《暗黒の深部/Dark Depths》+無限頑強デッキ構築時に,個人的に白のサクり台について調査していた。その他アクセス解析で「白 サクり台」の検索キーワードでのアクセスがあることも把握していた。
そもそもサクり台はどちらかというと赤や黒の得意分野であり,_白には該当カードが少ない_。
《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》+《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》による無限頑強コンボの可能性の再検討も兼ねて,この機会に白で使用可能なサクり台を整理した。
結論としては,以下のサクり台を優先的に検討すればよいだろう。
優先すべき白で使用可能なサクり台
1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
3. 《爆破基地/Blasting Station》
4. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
#### 分類
まず,サクり台の種類について整理する。大きく以下の2点のポイントがある。
1. 効果の有効性
2. 起動マナ不要
1点目として,効果の有効性がある。いくらサクり台であっても,生贄に捧げるだけで何の効果もなければあまり意味がない。無限リアニメイトコンボだけでは 多くの場合勝利には直結せず,_サクり台の効果で勝負を決めることが多い_からだ。例外として,《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》や《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》のように,無限リアニメイトの過程で何らかの効果を持つカードがあるならば,単に生贄に捧げるだけでも意味がある。ただし,そのようなカードは数が少ないためレアなケースだ。
2点目の起動マナが不要である点は,無限コンボで一撃必殺を狙う上で重要な視点となる。起動マナが必要であるならば,即座に起動させるためにマナを過剰に用意する必要があり,隙が生まれ速度も落ちる。
上記2点では,基本的にこの順番で優先度が高いと考えている。既に書いた通り,_サクり台の効果でゲームを決めることが多いから_だ。《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》のリアニメイトの過程で有効な効果を発揮するほうがどちらかというと珍しい。
上記の2点の視点から以下の4パターンの組み合わせが生まれる。
1. 効果有効 and マナ不要
2. 効果有効 and マナ必要
3. 効果無効 and マナ不要
4. 効果無効 and マナ必要
以下のように2x2の表にまとめることができる。
白のサクりの観点
| 効果/マナ | 不要 | 必要 |
|-----------|------|------|
| 有効 | | |
| 無効 | | |
この観点に沿ってカードを検討する。
####i サクり台一覧
サクり台の調査はScryfallのキーワードで検索して調査した。Wisdom Guildの検索はいまいちあてにならないところがあるのでScryfallを利用した。
ヒットしたサクり台一覧を観点に沿って以下の表に整理した。ただし,_《鏡の精体/Mirror Entity》だけこのキーワードではヒットしない_ので注意する。
白のサクり台一覧 (2020-05-09 Sunイコリア:巨獣の棲処まで)
効果/マナ
不要
必要
有効
《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
《研磨基地/Grinding Station》
《爆破基地/Blasting Station》
《Life Chisel》
《改良式鋳造所/Retrofitter Foundry》
《落とし子の穴/Spawning Pit》
《殺戮の祭壇/Carnage Altar》
《婆カカシ/Scarecrone》
無効
《オーラトグ/Auratog》
《信仰の癒し手/Faith Healer》
《菌類学者/Mycologist》
《鏡の精体/Mirror Entity》
《オーラの破れ目/Aura Fracture》
《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》
《Heroism》
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
《サリアの霊呼び/Thalia’s Geistcaller》
《悩める癒し手/Troubled Healer》
《カリブー放牧場/Caribou Range》
《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm》
《塹壕馬/Trenching Steed》
《Zuran Orb》
《凶運の彫像/Jinxed Idol》
《凶運の指輪/Jinxed Ring》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》
《ピストン式大槌/Piston Sledge》
《熱風の操縦者/Thermal Navigator》
《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
《ダイアモンドの万華鏡/Diamond Kaleidoscope》
《押し出し成形機械/Extruder》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《錆びた斬鬼/Rusted Slasher》
《介護人/Caregiver》
《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
《月皇の外套/Lunarch Mantle》
《霊魂の絆/Spirit Bonds》
《アレンスンのオーラ/Arenson’s Aura》
《テフェリーの配慮/Teferi’s Care》
《罠を掘る者/Trap Digger》
《イーオスの騎士長/Knight-Captain of Eos》
《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
《Sunstone》
《ペンタバス/Pentavus》
それなりのカードがヒットする。しかし,生贄の対象が土地だったり,エンチャントだったり,生贄の条件が厳しかったり,マナコストが重く_現実的でないものも多数_含まれている。
これらの中で可能性を感じるサクり台を独断で抜粋すると以下となる。
有力な白のサクり台
効果/マナ
不要
必要
有効
《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
《爆破基地/Blasting Station》
《落とし子の穴/Spawning Pit》
無効
《鏡の精体/Mirror Entity》
《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》
《ピストン式大槌/Piston Sledge》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
《介護人/Caregiver》
《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
観点ごとにこれらのサクり台を検討する。
#### 効果有効 and マナ不要
効果が有効でマナが不要なもっとも実用性の高いサクり台が以下となる。
1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
3. 《爆破基地/Blasting Station》
##### 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
> Altar of Dementia / 狂気の祭壇 (2)
> アーティファクト
>
> クリーチャー1体を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上から、その生け贄に捧げたクリーチャーのパワーに等しい枚数のカードを自分の墓地に置く。
《狂気の祭壇/Altar of Dementia》はサクり台の中では軽量級の2マナでキャストでき,ライブラリーアウトによる即死を狙えるカードだ。
概要で解説した通り,既に《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》系デッキでの実績もあり,**真っ先に検討すべきサクり台**だろう。
##### 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
> Arcbound Ravager / 電結の荒廃者 (2)
> アーティファクト クリーチャー — ビースト(Beast)
>
> アーティファクト1つを生け贄に捧げる:電結の荒廃者の上に+1/+1カウンターを1個置く。
> 接合1(このクリーチャーは+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。これが死亡したとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。あなたはこれの+1/+1カウンターをすべてそれの上に置いてもよい。)
> 0/0
親和デッキキーカードでもあるのが《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》だ。生贄対象がアーティファクトに限定されるものの,自身を強化でき,次のターンの戦闘での一撃を狙える。あるいは同じターン中に別のアーティファクト・クリーチャーに+1/+1カウンターを移し替えてもよい。セットでよく使われる《歩行バリスタ/Walking Ballista》に移し替えてもよいだろう。
条件の制約があるものの,デッキ構築を工夫すればサクり台としても戦闘要員としても活躍できるだろう。**アーティファクトを軸にした無限コンボ**であれば真っ先にサクり台の候補となるだろう。
##### 《爆破基地/Blasting Station》
> Blasting Station / 爆破基地 (3)
> アーティファクト
>
> (T),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。爆破基地は、それに1点のダメージを与える。
> クリーチャーが1体戦場に出るたび、あなたは爆破基地をアンタップしてもよい。
効果が有効でマナが不要なサクり台の最後が《爆破基地/Blasting Station》だ。効果が《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》と酷似している。
最悪クリーチャーやプレイヤーに1点飛ばせるため,汎用性はやや高い。3マナとサクり台の中ではやや重く,クリーチャーのリアニメイト時に**除去のタイミングが発生**するという欠点はある。
赤以外の無限コンボにおける_追加のサクり台_となるだろう。
#### 効果有効 and マナ必要
効果が有効だがマナの必要な2番目に検討すべきサクり台が以下のカードだ。
1. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
##### 《落とし子の穴/Spawning Pit》
> Spawning Pit / 落とし子の穴 (2)
> アーティファクト
>
> クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:落とし子の穴の上に蓄積(charge)カウンターを1個置く。
> (1),落とし子の穴から蓄積カウンターを2個取り除く:無色の2/2の落とし子(Spawn)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
《落とし子の穴/Spawning Pit》は無限コンボで蓄積カウンターを大量に載せ,その直後から1マナで2/2クリーチャー・トークンをマナの許す限り生成できる。
2マナと軽く,設置後は自身のクリーチャーのチャンプブロックや除去に合わせて起動できるため,何もなくても1-2体のクリーチャー・トークンの生成機会はあるだろう。カウンターを使う都合,《厳粛/Solemnity》を使った無限頑強とは相性が悪いことに注意が必要だ。
_《狂気の祭壇/Altar of Dementia》の次点のサクり台として有力_だろう。
#### 効果無効 and マナ不要
効果が無効だがマナが不要な3番目に検討すべきサクり台が以下となる。
1. 《鏡の精体/Mirror Entity》
2. 《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》, 《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
3. 《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》, 《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》, 《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
4. 《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
##### 《鏡の精体/Mirror Entity》
> Mirror Entity / 鏡の精体 (2)(白)
> クリーチャー — 多相の戦士(Shapeshifter)
>
> 多相(このカードは、すべてのクリーチャー・タイプである。)
> (X):ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは基本のパワーとタフネスがX/Xになり、すべてのクリーチャー・タイプを得る。
> 1/1
自分が知る限り,**白で唯一マナ不要なクリーチャーのサクり台**となるのが《鏡の精体/Mirror Entity》だ。
基本的にはX=0で大量に能力をスタックに載せ,解決の最中に無限リアニメイトを構成する。リアニメイト対象が《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》であれば無限ライフ,《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》であれば無限ダメージを実現できる。
ただし,自軍クリーチャーが全て墓地に置かれる都合,クリーチャー同士の無限コンボ (例: 《金属ミミック/Metallic Mimic》+頑強持ちクリーチャー) とは相性が悪い。そのため,リアニメイト要素がクリーチャー以外 (例: 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》,《厳粛/Solemnity》) の必要がある。
多相であるため,レベルクリーチャーからリクルートできたり,タフネス2以下なので《護衛募集員/Recruiter of the Guard》でサーチできるという利点がある。
とにかく,**白で唯一のマナ不要なクリーチャーのサクり台**であるため,希少性が高い。何かと可能性のあるサクり台だ。
##### 《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
> Fanatical Devotion / 狂信的傾倒 (2)(白)
> エンチャント
>
> クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とし、それを再生する。
> Martyr’s Cause / 殉教者の理由 (2)(白)
> エンチャント
>
> クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、あなたが選んだ発生源1つが次にそれに与えるすべてのダメージを軽減する。
共に,3マナのエンチャントのサクり台だ。《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》はクリーチャーの再生,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》はダメージの軽減とどちらも防御よりな効果だ。
_エンチャントは比較的破壊されにくいパーマネント_であり,《ヘリオッドの高潔の聖堂/Hall of Heliod’s Generosity》で回収できるため,_場持ちの良いサクり台_だ。
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》は《厳粛/Solemnity》+《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》相当の不死コンボであり,赤単のように対処手段をもたない相手であれば実質的に勝利となる可能性はある。
しかし,_確実性にかけるカードであり,_素直に他のサクり台を検討したほうが無難だろう。
##### 《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
> Ashnod’s Altar / アシュノッドの供犠台 (3)
> アーティファクト
>
> クリーチャー1体を生け贄に捧げる:(◇)(◇)を加える。
> Phyrexian Altar / ファイレクシアの供犠台 (3)
> アーティファクト
>
> クリーチャー1体を生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。
> Krark-Clan Ironworks / クラーク族の鉄工所 (4)
> アーティファクト
>
> アーティファクトを1つ生け贄に捧げる:(◇)(◇)を加える。
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》はクリーチャーやアーティファクトの生贄でマナを生成するサクり台だ。
既にいずれも無限コンボとして実績のあるカードだ。序盤に展開したカードからマナを生成できる都合,爆発力があり,無限マナから《歩行バリスタ/Walking Ballista》あたりのエンドカードでフィニッシュできる。しかし,コンボに必要な枚数が増えるため,エターナル構築ではややいまいちかもしれない。
_速度重視のデッキやどちらかというと統率者向けのサクり台_だと感じている。
##### 《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
> Piston Sledge / ピストン式大槌 (3)
> アーティファクト — 装備品(Equipment)
>
> ピストン式大槌が戦場に出たとき、あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、ピストン式大槌をそれにつける。
> 装備しているクリーチャーは+3/+1の修整を受ける。
> 装備 ― アーティファクトを1つ生け贄に捧げる。
> Demonmail Hauberk / 悪魔の長帷子 (4)
> アーティファクト — 装備品(Equipment)
>
> 装備しているクリーチャーは+4/+2の修整を受ける。
> 装備 ― クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
《ピストン式大槌/Piston Sledge》と《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》は共に装備品のサクり台だ。
マナコストがやや重く,ソーサリータイミングでの生贄となるが,《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》でサーチ可能というところで_やや希少なサクり台_となる。
《ピストン式大槌/Piston Sledge》はプレイ時にクリーチャーに装備できるため,素でも速効性がある。《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》は素でも装備にクリーチャーの生贄が必要であるため,やや使いにくいかもしれない。
しかし,《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》や《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift》からサーチするのは少々悠長な動きであり,いまいちかもしれない。ただ,選択肢が増えるということは重要なので,可能性があるかもしれない。
#### 効果無効 and マナ必要
効果が無効でマナも必要ということで最後に検討したいサクり台が以下となる。
1. 《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
2. 《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
##### 《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
> Caregiver / 介護人 (白)
> クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
>
> (白),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを1点軽減する。
> 1/1
> Martyred Rusalka / 殉教したルサルカ (白)
> クリーチャー — スピリット(Spirit)
>
> (白),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。このターン、それは攻撃できない。
> 1/1
白で1マナクリーチャーのサクり台となるのが《介護人/Caregiver》と《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》だ。白の《臓物の予見者/Viscera Seer》に近いクリーチャー達だ。
それぞれ1点軽減と攻撃不能という受け身な能力を1マナで発動する。《臓物の予見者/Viscera Seer》はマナがかからないのが強かったのだが,これらのクリーチャーは_マナがかかる上に能力が受け身で使いどころが難しい_。
しかし,1マナであるため《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》,《再誕の宣言/Proclamation of Rebirth》によるリアニメイトも可能であるので,選択肢として覚えておいてもよいだろう。
《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》と組み合わせれば,1マナで2点ゲインでき,時間を稼ぐことはできるだろう。
##### 《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
> Claws of Gix / ギックスのかぎ爪 (0)
> アーティファクト
>
> (1),パーマネントを1つ生け贄に捧げる:あなたは1点のライフを得る。
_0マナというサクり台の中では最軽量_のマナコストを持つのが《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》だ。パーマネントを生贄に捧げることができ,生贄対象の条件が最も緩いサクり台だ。
時のらせんブロックでは《孵化計画/Hatching Plans》とセットで,[刈り痕ストーム](http://mtgwiki.com/wiki/%E5%88%88%E3%82%8A%E7%97%95%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%A0)でのトーナメントでの採用の実績があるサクり台だ。
1点を得るという効果自体はライフゲイン量が少なく,パーマネントの生贄効果がやはりメインだろう。
0マナでキャストできることから,無限コンボというよりかはストーム系デッキや,《アカデミーの学長/Academy Rector》のようにPIGで能力のあるカードと組み合わせるサクり台だろう。
しかし,_パーマネントのサクり台は調べた限り唯一_のカードだった。_0マナでパーマネントのサクり台ということで希少性の高いサクり台_だろう。
#### 結論
白で使用可能なサクり台を検討してきた。使いやすさからいうと,以下の4枚がサクり台の候補になるだろう。
優先すべき白で使用可能なサクり台
1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
3. 《爆破基地/Blasting Station》
4. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
どれもアーティファクトであり,_どの色でも使えるサクり台_となってしまった。
やはり白という色は何かの犠牲を払って効果を発動するような色ではなく,白のサクり台は希少だった。
あるとすれば,《鏡の精体/Mirror Entity》のように "sacrifice" のキーワード以外でのサクり台だろう。しかし,検索では見つからないため,調査が難しい。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》や《トリスケリオン/Triskelion》のように,自軍にダメージを与えるカードもサクり台と含めてもいいかもしれないが,単発で終わるものがほとんどだろうから,なかなか無いのではないかと思う。
新しいカードセットの発売で白で使用可能なサクり台が追加されたらこの記事を更新したい。なお万が一,他に白で使用可能なサクり台があれば是非教えてほしい。
表が見にくいので,[本体サイト](https://mtg.senooken.jp/post/2020/05/10/)での閲覧を推奨する。
#### 目次
1. [概要]
2. [分類]
3. [サクり台一覧]
4. [効果有効 and マナ不要]
1. [《狂気の祭壇/Altar of Dementia》]
2. [《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》]
3. [《爆破基地/Blasting Station》]
5. [効果有効 and マナ必要]
1. [《落とし子の穴/Spawning Pit》]
6. [効果無効 and マナ不要]
1. [《鏡の精体/Mirror Entity》]
2. [《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》]
3. [《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》]
4. [《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》]
7. [効果無効 and マナ必要]
1. [《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》]
2. [《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》]
8. [結論]
#### 概要
[サクり台 (Sacrifice Outlets)](http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%82%8A%E5%8F%B0) (サクリ台) とは,起動型能力で自分のパーマネントの生贄が可能なカードの通称だ。生贄に捧げることを英単語のSacrificeからサクるということに由来する。
クリーチャーを墓地からリアニメイトする効果と合わせることで,無限コンボや一撃必殺,継続的なアドバンテージの獲得が可能であり,トーナメントでもサクり台を用いたコンボデッキが活躍した。
例えば,レガシーでは《墓所這い/Gravecrawler》や《恐血鬼/Bloodghast》と《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》を組み合わせた[ゾンバードメント](https://mtg-jp.com/coverage/gpshz18legacy/article/0031474/)や,《狂気の祭壇/Altar of Dementia》+《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》を組み合わせたホガークデッキが存在する。
その他,モダンでは無限頑強と《臓物の予見者/Viscera Seer》の組み合わせが存在し,晴れる屋の[第16期モダン神決定戦](https://article.hareruyamtg.com/article/38539/)で優勝した佐藤レイのヘリオッドカンパニーに搭載されていたのが記憶に新しい。
佐藤レイのヘリオッドカンパニーでは,《臓物の予見者/Viscera Seer》+《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》+《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》で無限ライフを成立させていた。《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》は《歩行バリスタ/Walking Ballista》とも無限コンボを形成でき,なおかつ《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》のETBでのライフゲイン効果はバリヘリコンボとも相性がよい。レガシーでの可能性も感じる。
この他に,レガシーの白では無限頑強の他に,《永劫の輪廻/Enduring Renewal》を使ったペプルス,《アカデミーの学長/Academy Rector》を使ったデッキでサクり台が採用される。
過去に《暗黒の深部/Dark Depths》+無限頑強デッキ構築時に,個人的に白のサクり台について調査していた。その他アクセス解析で「白 サクり台」の検索キーワードでのアクセスがあることも把握していた。
そもそもサクり台はどちらかというと赤や黒の得意分野であり,_白には該当カードが少ない_。
《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》+《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》による無限頑強コンボの可能性の再検討も兼ねて,この機会に白で使用可能なサクり台を整理した。
結論としては,以下のサクり台を優先的に検討すればよいだろう。
優先すべき白で使用可能なサクり台
1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
3. 《爆破基地/Blasting Station》
4. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
#### 分類
まず,サクり台の種類について整理する。大きく以下の2点のポイントがある。
1. 効果の有効性
2. 起動マナ不要
1点目として,効果の有効性がある。いくらサクり台であっても,生贄に捧げるだけで何の効果もなければあまり意味がない。無限リアニメイトコンボだけでは 多くの場合勝利には直結せず,_サクり台の効果で勝負を決めることが多い_からだ。例外として,《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》や《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》のように,無限リアニメイトの過程で何らかの効果を持つカードがあるならば,単に生贄に捧げるだけでも意味がある。ただし,そのようなカードは数が少ないためレアなケースだ。
2点目の起動マナが不要である点は,無限コンボで一撃必殺を狙う上で重要な視点となる。起動マナが必要であるならば,即座に起動させるためにマナを過剰に用意する必要があり,隙が生まれ速度も落ちる。
上記2点では,基本的にこの順番で優先度が高いと考えている。既に書いた通り,_サクり台の効果でゲームを決めることが多いから_だ。《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》のリアニメイトの過程で有効な効果を発揮するほうがどちらかというと珍しい。
上記の2点の視点から以下の4パターンの組み合わせが生まれる。
1. 効果有効 and マナ不要
2. 効果有効 and マナ必要
3. 効果無効 and マナ不要
4. 効果無効 and マナ必要
以下のように2x2の表にまとめることができる。
白のサクりの観点
| 効果/マナ | 不要 | 必要 |
|-----------|------|------|
| 有効 | | |
| 無効 | | |
この観点に沿ってカードを検討する。
####i サクり台一覧
サクり台の調査はScryfallのキーワードで検索して調査した。Wisdom Guildの検索はいまいちあてにならないところがあるのでScryfallを利用した。
ヒットしたサクり台一覧を観点に沿って以下の表に整理した。ただし,_《鏡の精体/Mirror Entity》だけこのキーワードではヒットしない_ので注意する。
白のサクり台一覧 (2020-05-09 Sunイコリア:巨獣の棲処まで)
効果/マナ
不要
必要
有効
《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
《研磨基地/Grinding Station》
《爆破基地/Blasting Station》
《Life Chisel》
《改良式鋳造所/Retrofitter Foundry》
《落とし子の穴/Spawning Pit》
《殺戮の祭壇/Carnage Altar》
《婆カカシ/Scarecrone》
無効
《オーラトグ/Auratog》
《信仰の癒し手/Faith Healer》
《菌類学者/Mycologist》
《鏡の精体/Mirror Entity》
《オーラの破れ目/Aura Fracture》
《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》
《Heroism》
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
《サリアの霊呼び/Thalia’s Geistcaller》
《悩める癒し手/Troubled Healer》
《カリブー放牧場/Caribou Range》
《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm》
《塹壕馬/Trenching Steed》
《Zuran Orb》
《凶運の彫像/Jinxed Idol》
《凶運の指輪/Jinxed Ring》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》
《ピストン式大槌/Piston Sledge》
《熱風の操縦者/Thermal Navigator》
《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
《ダイアモンドの万華鏡/Diamond Kaleidoscope》
《押し出し成形機械/Extruder》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《錆びた斬鬼/Rusted Slasher》
《介護人/Caregiver》
《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
《月皇の外套/Lunarch Mantle》
《霊魂の絆/Spirit Bonds》
《アレンスンのオーラ/Arenson’s Aura》
《テフェリーの配慮/Teferi’s Care》
《罠を掘る者/Trap Digger》
《イーオスの騎士長/Knight-Captain of Eos》
《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
《Sunstone》
《ペンタバス/Pentavus》
それなりのカードがヒットする。しかし,生贄の対象が土地だったり,エンチャントだったり,生贄の条件が厳しかったり,マナコストが重く_現実的でないものも多数_含まれている。
これらの中で可能性を感じるサクり台を独断で抜粋すると以下となる。
有力な白のサクり台
効果/マナ
不要
必要
有効
《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
《爆破基地/Blasting Station》
《落とし子の穴/Spawning Pit》
無効
《鏡の精体/Mirror Entity》
《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》
《ピストン式大槌/Piston Sledge》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
《介護人/Caregiver》
《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
観点ごとにこれらのサクり台を検討する。
#### 効果有効 and マナ不要
効果が有効でマナが不要なもっとも実用性の高いサクり台が以下となる。
1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
3. 《爆破基地/Blasting Station》
##### 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
> Altar of Dementia / 狂気の祭壇 (2)
> アーティファクト
>
> クリーチャー1体を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上から、その生け贄に捧げたクリーチャーのパワーに等しい枚数のカードを自分の墓地に置く。
《狂気の祭壇/Altar of Dementia》はサクり台の中では軽量級の2マナでキャストでき,ライブラリーアウトによる即死を狙えるカードだ。
概要で解説した通り,既に《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》系デッキでの実績もあり,**真っ先に検討すべきサクり台**だろう。
##### 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
> Arcbound Ravager / 電結の荒廃者 (2)
> アーティファクト クリーチャー — ビースト(Beast)
>
> アーティファクト1つを生け贄に捧げる:電結の荒廃者の上に+1/+1カウンターを1個置く。
> 接合1(このクリーチャーは+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。これが死亡したとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。あなたはこれの+1/+1カウンターをすべてそれの上に置いてもよい。)
> 0/0
親和デッキキーカードでもあるのが《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》だ。生贄対象がアーティファクトに限定されるものの,自身を強化でき,次のターンの戦闘での一撃を狙える。あるいは同じターン中に別のアーティファクト・クリーチャーに+1/+1カウンターを移し替えてもよい。セットでよく使われる《歩行バリスタ/Walking Ballista》に移し替えてもよいだろう。
条件の制約があるものの,デッキ構築を工夫すればサクり台としても戦闘要員としても活躍できるだろう。**アーティファクトを軸にした無限コンボ**であれば真っ先にサクり台の候補となるだろう。
##### 《爆破基地/Blasting Station》
> Blasting Station / 爆破基地 (3)
> アーティファクト
>
> (T),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。爆破基地は、それに1点のダメージを与える。
> クリーチャーが1体戦場に出るたび、あなたは爆破基地をアンタップしてもよい。
効果が有効でマナが不要なサクり台の最後が《爆破基地/Blasting Station》だ。効果が《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》と酷似している。
最悪クリーチャーやプレイヤーに1点飛ばせるため,汎用性はやや高い。3マナとサクり台の中ではやや重く,クリーチャーのリアニメイト時に**除去のタイミングが発生**するという欠点はある。
赤以外の無限コンボにおける_追加のサクり台_となるだろう。
#### 効果有効 and マナ必要
効果が有効だがマナの必要な2番目に検討すべきサクり台が以下のカードだ。
1. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
##### 《落とし子の穴/Spawning Pit》
> Spawning Pit / 落とし子の穴 (2)
> アーティファクト
>
> クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:落とし子の穴の上に蓄積(charge)カウンターを1個置く。
> (1),落とし子の穴から蓄積カウンターを2個取り除く:無色の2/2の落とし子(Spawn)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
《落とし子の穴/Spawning Pit》は無限コンボで蓄積カウンターを大量に載せ,その直後から1マナで2/2クリーチャー・トークンをマナの許す限り生成できる。
2マナと軽く,設置後は自身のクリーチャーのチャンプブロックや除去に合わせて起動できるため,何もなくても1-2体のクリーチャー・トークンの生成機会はあるだろう。カウンターを使う都合,《厳粛/Solemnity》を使った無限頑強とは相性が悪いことに注意が必要だ。
_《狂気の祭壇/Altar of Dementia》の次点のサクり台として有力_だろう。
#### 効果無効 and マナ不要
効果が無効だがマナが不要な3番目に検討すべきサクり台が以下となる。
1. 《鏡の精体/Mirror Entity》
2. 《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》, 《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
3. 《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》, 《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》, 《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
4. 《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
##### 《鏡の精体/Mirror Entity》
> Mirror Entity / 鏡の精体 (2)(白)
> クリーチャー — 多相の戦士(Shapeshifter)
>
> 多相(このカードは、すべてのクリーチャー・タイプである。)
> (X):ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは基本のパワーとタフネスがX/Xになり、すべてのクリーチャー・タイプを得る。
> 1/1
自分が知る限り,**白で唯一マナ不要なクリーチャーのサクり台**となるのが《鏡の精体/Mirror Entity》だ。
基本的にはX=0で大量に能力をスタックに載せ,解決の最中に無限リアニメイトを構成する。リアニメイト対象が《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》であれば無限ライフ,《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》であれば無限ダメージを実現できる。
ただし,自軍クリーチャーが全て墓地に置かれる都合,クリーチャー同士の無限コンボ (例: 《金属ミミック/Metallic Mimic》+頑強持ちクリーチャー) とは相性が悪い。そのため,リアニメイト要素がクリーチャー以外 (例: 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》,《厳粛/Solemnity》) の必要がある。
多相であるため,レベルクリーチャーからリクルートできたり,タフネス2以下なので《護衛募集員/Recruiter of the Guard》でサーチできるという利点がある。
とにかく,**白で唯一のマナ不要なクリーチャーのサクり台**であるため,希少性が高い。何かと可能性のあるサクり台だ。
##### 《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
> Fanatical Devotion / 狂信的傾倒 (2)(白)
> エンチャント
>
> クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とし、それを再生する。
> Martyr’s Cause / 殉教者の理由 (2)(白)
> エンチャント
>
> クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、あなたが選んだ発生源1つが次にそれに与えるすべてのダメージを軽減する。
共に,3マナのエンチャントのサクり台だ。《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》はクリーチャーの再生,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》はダメージの軽減とどちらも防御よりな効果だ。
_エンチャントは比較的破壊されにくいパーマネント_であり,《ヘリオッドの高潔の聖堂/Hall of Heliod’s Generosity》で回収できるため,_場持ちの良いサクり台_だ。
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》は《厳粛/Solemnity》+《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》相当の不死コンボであり,赤単のように対処手段をもたない相手であれば実質的に勝利となる可能性はある。
しかし,_確実性にかけるカードであり,_素直に他のサクり台を検討したほうが無難だろう。
##### 《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
> Ashnod’s Altar / アシュノッドの供犠台 (3)
> アーティファクト
>
> クリーチャー1体を生け贄に捧げる:(◇)(◇)を加える。
> Phyrexian Altar / ファイレクシアの供犠台 (3)
> アーティファクト
>
> クリーチャー1体を生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。
> Krark-Clan Ironworks / クラーク族の鉄工所 (4)
> アーティファクト
>
> アーティファクトを1つ生け贄に捧げる:(◇)(◇)を加える。
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》はクリーチャーやアーティファクトの生贄でマナを生成するサクり台だ。
既にいずれも無限コンボとして実績のあるカードだ。序盤に展開したカードからマナを生成できる都合,爆発力があり,無限マナから《歩行バリスタ/Walking Ballista》あたりのエンドカードでフィニッシュできる。しかし,コンボに必要な枚数が増えるため,エターナル構築ではややいまいちかもしれない。
_速度重視のデッキやどちらかというと統率者向けのサクり台_だと感じている。
##### 《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
> Piston Sledge / ピストン式大槌 (3)
> アーティファクト — 装備品(Equipment)
>
> ピストン式大槌が戦場に出たとき、あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、ピストン式大槌をそれにつける。
> 装備しているクリーチャーは+3/+1の修整を受ける。
> 装備 ― アーティファクトを1つ生け贄に捧げる。
> Demonmail Hauberk / 悪魔の長帷子 (4)
> アーティファクト — 装備品(Equipment)
>
> 装備しているクリーチャーは+4/+2の修整を受ける。
> 装備 ― クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
《ピストン式大槌/Piston Sledge》と《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》は共に装備品のサクり台だ。
マナコストがやや重く,ソーサリータイミングでの生贄となるが,《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》でサーチ可能というところで_やや希少なサクり台_となる。
《ピストン式大槌/Piston Sledge》はプレイ時にクリーチャーに装備できるため,素でも速効性がある。《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》は素でも装備にクリーチャーの生贄が必要であるため,やや使いにくいかもしれない。
しかし,《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》や《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift》からサーチするのは少々悠長な動きであり,いまいちかもしれない。ただ,選択肢が増えるということは重要なので,可能性があるかもしれない。
#### 効果無効 and マナ必要
効果が無効でマナも必要ということで最後に検討したいサクり台が以下となる。
1. 《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
2. 《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
##### 《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
> Caregiver / 介護人 (白)
> クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
>
> (白),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを1点軽減する。
> 1/1
> Martyred Rusalka / 殉教したルサルカ (白)
> クリーチャー — スピリット(Spirit)
>
> (白),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。このターン、それは攻撃できない。
> 1/1
白で1マナクリーチャーのサクり台となるのが《介護人/Caregiver》と《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》だ。白の《臓物の予見者/Viscera Seer》に近いクリーチャー達だ。
それぞれ1点軽減と攻撃不能という受け身な能力を1マナで発動する。《臓物の予見者/Viscera Seer》はマナがかからないのが強かったのだが,これらのクリーチャーは_マナがかかる上に能力が受け身で使いどころが難しい_。
しかし,1マナであるため《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》,《再誕の宣言/Proclamation of Rebirth》によるリアニメイトも可能であるので,選択肢として覚えておいてもよいだろう。
《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》と組み合わせれば,1マナで2点ゲインでき,時間を稼ぐことはできるだろう。
##### 《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
> Claws of Gix / ギックスのかぎ爪 (0)
> アーティファクト
>
> (1),パーマネントを1つ生け贄に捧げる:あなたは1点のライフを得る。
_0マナというサクり台の中では最軽量_のマナコストを持つのが《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》だ。パーマネントを生贄に捧げることができ,生贄対象の条件が最も緩いサクり台だ。
時のらせんブロックでは《孵化計画/Hatching Plans》とセットで,[刈り痕ストーム](http://mtgwiki.com/wiki/%E5%88%88%E3%82%8A%E7%97%95%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%A0)でのトーナメントでの採用の実績があるサクり台だ。
1点を得るという効果自体はライフゲイン量が少なく,パーマネントの生贄効果がやはりメインだろう。
0マナでキャストできることから,無限コンボというよりかはストーム系デッキや,《アカデミーの学長/Academy Rector》のようにPIGで能力のあるカードと組み合わせるサクり台だろう。
しかし,_パーマネントのサクり台は調べた限り唯一_のカードだった。_0マナでパーマネントのサクり台ということで希少性の高いサクり台_だろう。
#### 結論
白で使用可能なサクり台を検討してきた。使いやすさからいうと,以下の4枚がサクり台の候補になるだろう。
優先すべき白で使用可能なサクり台
1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
3. 《爆破基地/Blasting Station》
4. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
どれもアーティファクトであり,_どの色でも使えるサクり台_となってしまった。
やはり白という色は何かの犠牲を払って効果を発動するような色ではなく,白のサクり台は希少だった。
あるとすれば,《鏡の精体/Mirror Entity》のように "sacrifice" のキーワード以外でのサクり台だろう。しかし,検索では見つからないため,調査が難しい。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》や《トリスケリオン/Triskelion》のように,自軍にダメージを与えるカードもサクり台と含めてもいいかもしれないが,単発で終わるものがほとんどだろうから,なかなか無いのではないかと思う。
新しいカードセットの発売で白で使用可能なサクり台が追加されたらこの記事を更新したい。なお万が一,他に白で使用可能なサクり台があれば是非教えてほしい。
購入報告: ヴィンテージの白ウィニーに必要なカード
2020年5月4日 buy
## 概要
2020-04-13 Monにトレトクで以下の11種16枚のカードを購入した。
- 180円: 日1枚《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
- 200円: 英2枚《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》
- 120円: 日3枚《次元の歪曲/Spatial Contortion》
- 850円: 英1枚《露天鉱床/Strip Mine》
- 120円: 日1枚《太陽の指輪/Sol Ring》
- 060円: 日1枚《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
- 100円: 日2枚《幕屋の大魔術師/Magus of the Tabernacle》
- 100円: 英2枚《幕屋の大魔術師/Magus of the Tabernacle》
- 080円: 英1枚《輝きの乗り手/Glowrider》
- 8400円: 英1枚《厳かなモノリス/Grim Monolith》
- 7820円: 日1枚《厳かなモノリス/Grim Monolith》
- 17400円: 合計
枚数が多いのでそれぞれ手短に説明する。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》の残り2枚の購入が目的だった。
## 効果
### 《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
[2020-02-29](https://mtg.senooken.jp/post/2020/02/29/)や[2019-11-02](https://mtg.senooken.jp/post/2019/11/02/)の投稿で購入報告したカードだ。
残り1枚を日本語で揃えたいとタイミングを伺っており,180円と相場最安だったので購入した。ようやく4枚揃った。
どちらかというと,ヴィンテージ向けのカードだ。これ1枚でドレッジとオースの対策になる。
### 《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》
こちらも[2020-02-29](https://mtg.senooken.jp/post/2020/02/29/)の購入報告で報告したカードだ。その時は2枚買っており,残りの2枚の購入タイミングを探っていた。相場最安だったため迷わず購入した。
サルベイジャーコンボで採用されているカードダ。
イコリア:巨獣の棲処で登場した《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》がモダンやレガシーで活躍しており,《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》がセットで使われている。《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》はモダンでも使われており,以前も値段が600円とそれなりにしていた。
《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》はエターナル構築でしか使えないので値段が安かったのだが,《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》の需要増に伴い,こちらも値段が300円と徐々に高騰してきている。《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》が話題になる前に購入できてよかった。
### 《次元の歪曲/Spatial Contortion》
エルドラージ・ストンピィなどで採用されているのを見かけ,前から購入したいと思っていたカードだ。
エルドラージ・ホワイトを組んでいる都合,エルドラージ・ストンピィ向けのパーツも徐々に集まってきている。今後,エルドラージ寄りのデッキ構築する可能性があるため購入した。
白であれば,《遺棄の風/Winds of Abandon》などがあるため,本当にエルドラージ向けのカードだ。
### 《露天鉱床/Strip Mine》
ヴィンテージの白ウィニーに必要なカードの1枚だ。
0マナで土地を破壊できる。基本土地も破壊できるため,《不毛の大地/Wasteland》の上位互換となっている。ただし,制限カードとなっており,1枚しか使えない。ほぼヴィンテージ専用カードだが,参加する上で1枚は欲しかったので,購入した。アンソロジーという珍しい構築済みギフトボックス版だ。
### 《太陽の指輪/Sol Ring》
マジックの黎明期に存在した強力なマナアーティファクトだ。統率者の定番カードにもなっており,カードパワーの割に供給が十分あり,120円とお手頃な値段で購入できた。
### 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
4月に購入報告を記した[《精神的つまづき/Mental Misstep》](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/10/)と同じく,ファイレクシアマナでキャスト可能な呪文だ。
《精神的つまづき/Mental Misstep》同様,たったの1枚しか使えないカードだ。使うかどうかは不明だが,0マナでキャストできる都合,あらゆるデッキに採用される可能性があるためとりあえず1枚購入した。
### 《幕屋の大魔術師/Magus of the Tabernacle》
レガシーとヴィンテージの白スタックスを代表するカードで,《The Tabernacle at Pendrell Vale》の能力を持つクリーチャーだ。
《The Tabernacle at Pendrell Vale》はレガシーでも使用可能だが,1枚16万円はする高額カードだ。安価にデッキを組む場合にこのカードの出番となる。
ヴィンテージの対ドレッジのサイド要員として購入した。その他,レガシーで今後白スタックスを組む際にも出番が出てくるだろう。
### 《輝きの乗り手/Glowrider》
《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》を内蔵したクリーチャーだ。ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトで《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》と共に課税要員として使われるカードだ。
[2020-03-06](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/07/)に2枚購入しており,残り2枚を探していた。今回は1枚入手できた。残り1枚もどこかで購入したい。
ただ,3枚揃ったので,ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトはこれで組めるようになったように思う。
### 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
[前回の購入報告](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/29/)に続いて,《厳かなモノリス/Grim Monolith》を2枚購入した。[2019-05-04](https://mtg.senooken.jp/post/2019/05/04/)の購入報告とあわせて,4枚揃った。
ヘビープレイドと状態は良くないのだが,値段が約8000円と相場最安だった。
イコリア:巨獣の棲処の《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の登場で,白の無限コンボが成立,一時2万円まで値段が高騰していたため,タイミングを逃すと高額になるため,イコリア:巨獣の棲処の発売前に急いで購入した。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》の残り2枚の購入が今回の購入目的だった。
## 結論
《厳かなモノリス/Grim Monolith》の残り2枚の購入に合わせて,ヴィンテージの白ウィニー用のカードを購入した。
少々出費だが,高騰する前のタイミングで《厳かなモノリス/Grim Monolith》を4枚揃えたのはひとまずよかった。後は肝心の《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》や《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》,《多用途の鍵/Manifold Key》あたりだろうか。
ヴィンテージ用のカードとしていろいろ購入した。《露天鉱床/Strip Mine》,《太陽の指輪/Sol Ring》,《輝きの乗り手/Glowrider》を購入できたので,これでヴィンテージの白ウィニーを組めるようになったと思う。パワー9は当然高額だが,高額カードなしでも割安カードを買い集めてできる範囲のカードでヴィンテージにも挑戦したい。
都合のよい日程のヴィンテージの大会があれば参加したいと思う。
新型コロナウイルス感染症の《蔓延/Infest》が落ち着かないので,最短でも次回の大会参加は6月となる。それまではデッキ案を練るなどしたい。
2020-04-13 Monにトレトクで以下の11種16枚のカードを購入した。
- 180円: 日1枚《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
- 200円: 英2枚《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》
- 120円: 日3枚《次元の歪曲/Spatial Contortion》
- 850円: 英1枚《露天鉱床/Strip Mine》
- 120円: 日1枚《太陽の指輪/Sol Ring》
- 060円: 日1枚《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
- 100円: 日2枚《幕屋の大魔術師/Magus of the Tabernacle》
- 100円: 英2枚《幕屋の大魔術師/Magus of the Tabernacle》
- 080円: 英1枚《輝きの乗り手/Glowrider》
- 8400円: 英1枚《厳かなモノリス/Grim Monolith》
- 7820円: 日1枚《厳かなモノリス/Grim Monolith》
- 17400円: 合計
枚数が多いのでそれぞれ手短に説明する。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》の残り2枚の購入が目的だった。
## 効果
### 《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
Grafdigger’s Cage / 墓掘りの檻 (1)
アーティファクト
墓地やライブラリーにあるクリーチャー・カードは戦場に出ることができない。
プレイヤーは墓地やライブラリーから呪文を唱えられない。
[2020-02-29](https://mtg.senooken.jp/post/2020/02/29/)や[2019-11-02](https://mtg.senooken.jp/post/2019/11/02/)の投稿で購入報告したカードだ。
残り1枚を日本語で揃えたいとタイミングを伺っており,180円と相場最安だったので購入した。ようやく4枚揃った。
どちらかというと,ヴィンテージ向けのカードだ。これ1枚でドレッジとオースの対策になる。
### 《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》
Urza’s Bauble / ウルザのガラクタ (0)
アーティファクト
(T),ウルザのガラクタを生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーの手札を無作為に1枚選んで見る。次のターンのアップキープの開始時に、あなたはカードを1枚引く。
こちらも[2020-02-29](https://mtg.senooken.jp/post/2020/02/29/)の購入報告で報告したカードだ。その時は2枚買っており,残りの2枚の購入タイミングを探っていた。相場最安だったため迷わず購入した。
サルベイジャーコンボで採用されているカードダ。
イコリア:巨獣の棲処で登場した《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》がモダンやレガシーで活躍しており,《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》がセットで使われている。《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》はモダンでも使われており,以前も値段が600円とそれなりにしていた。
《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》はエターナル構築でしか使えないので値段が安かったのだが,《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》の需要増に伴い,こちらも値段が300円と徐々に高騰してきている。《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》が話題になる前に購入できてよかった。
### 《次元の歪曲/Spatial Contortion》
Spatial Contortion / 次元の歪曲 (1)(◇)
インスタント
((◇)は無色マナを表す。)
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+3/-3の修整を受ける。
エルドラージ・ストンピィなどで採用されているのを見かけ,前から購入したいと思っていたカードだ。
エルドラージ・ホワイトを組んでいる都合,エルドラージ・ストンピィ向けのパーツも徐々に集まってきている。今後,エルドラージ寄りのデッキ構築する可能性があるため購入した。
白であれば,《遺棄の風/Winds of Abandon》などがあるため,本当にエルドラージ向けのカードだ。
### 《露天鉱床/Strip Mine》
Strip Mine / 露天鉱床
土地
(T):(◇)を加える。
(T),露天鉱床を生け贄に捧げる:土地1つを対象とし、それを破壊する。
ヴィンテージの白ウィニーに必要なカードの1枚だ。
0マナで土地を破壊できる。基本土地も破壊できるため,《不毛の大地/Wasteland》の上位互換となっている。ただし,制限カードとなっており,1枚しか使えない。ほぼヴィンテージ専用カードだが,参加する上で1枚は欲しかったので,購入した。アンソロジーという珍しい構築済みギフトボックス版だ。
### 《太陽の指輪/Sol Ring》
Sol Ring / 太陽の指輪 (1)
アーティファクト
(T):(◇)(◇)を加える。
マジックの黎明期に存在した強力なマナアーティファクトだ。統率者の定番カードにもなっており,カードパワーの割に供給が十分あり,120円とお手頃な値段で購入できた。
### 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
Gitaxian Probe / ギタクシア派の調査 (青/Φ)
ソーサリー
((青/Φ)は(青)でも2点のライフでも支払うことができる。)
プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーの手札を見る。
カードを1枚引く。
4月に購入報告を記した[《精神的つまづき/Mental Misstep》](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/10/)と同じく,ファイレクシアマナでキャスト可能な呪文だ。
《精神的つまづき/Mental Misstep》同様,たったの1枚しか使えないカードだ。使うかどうかは不明だが,0マナでキャストできる都合,あらゆるデッキに採用される可能性があるためとりあえず1枚購入した。
### 《幕屋の大魔術師/Magus of the Tabernacle》
Magus of the Tabernacle / 幕屋の大魔術師 (3)(白)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
すべてのクリーチャーは「あなたのアップキープの開始時に、あなたが(1)を支払わないかぎり、このクリーチャーを生け贄に捧げる。」を持つ。
2/6
レガシーとヴィンテージの白スタックスを代表するカードで,《The Tabernacle at Pendrell Vale》の能力を持つクリーチャーだ。
《The Tabernacle at Pendrell Vale》はレガシーでも使用可能だが,1枚16万円はする高額カードだ。安価にデッキを組む場合にこのカードの出番となる。
ヴィンテージの対ドレッジのサイド要員として購入した。その他,レガシーで今後白スタックスを組む際にも出番が出てくるだろう。
### 《輝きの乗り手/Glowrider》
Glowrider / 輝きの乗り手 (2)(白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
クリーチャー呪文でない呪文は、それを唱えるためのコストが(1)多くなる。
2/1
《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》を内蔵したクリーチャーだ。ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトで《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》と共に課税要員として使われるカードだ。
[2020-03-06](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/07/)に2枚購入しており,残り2枚を探していた。今回は1枚入手できた。残り1枚もどこかで購入したい。
ただ,3枚揃ったので,ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトはこれで組めるようになったように思う。
### 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
Grim Monolith / 厳かなモノリス (2)
アーティファクト
厳かなモノリスは、あなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
(T):(◇)(◇)(◇)を加える。
(4):厳かなモノリスをアンタップする。
[前回の購入報告](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/29/)に続いて,《厳かなモノリス/Grim Monolith》を2枚購入した。[2019-05-04](https://mtg.senooken.jp/post/2019/05/04/)の購入報告とあわせて,4枚揃った。
ヘビープレイドと状態は良くないのだが,値段が約8000円と相場最安だった。
イコリア:巨獣の棲処の《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の登場で,白の無限コンボが成立,一時2万円まで値段が高騰していたため,タイミングを逃すと高額になるため,イコリア:巨獣の棲処の発売前に急いで購入した。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》の残り2枚の購入が今回の購入目的だった。
## 結論
《厳かなモノリス/Grim Monolith》の残り2枚の購入に合わせて,ヴィンテージの白ウィニー用のカードを購入した。
少々出費だが,高騰する前のタイミングで《厳かなモノリス/Grim Monolith》を4枚揃えたのはひとまずよかった。後は肝心の《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》や《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》,《多用途の鍵/Manifold Key》あたりだろうか。
ヴィンテージ用のカードとしていろいろ購入した。《露天鉱床/Strip Mine》,《太陽の指輪/Sol Ring》,《輝きの乗り手/Glowrider》を購入できたので,これでヴィンテージの白ウィニーを組めるようになったと思う。パワー9は当然高額だが,高額カードなしでも割安カードを買い集めてできる範囲のカードでヴィンテージにも挑戦したい。
都合のよい日程のヴィンテージの大会があれば参加したいと思う。
新型コロナウイルス感染症の《蔓延/Infest》が落ち着かないので,最短でも次回の大会参加は6月となる。それまではデッキ案を練るなどしたい。
購入報告: 2種の瞬殺相棒デッキで4枚採用されるマナアーティファクト
2020年4月29日 buy
## 概要
2020-04-12 Sunにファミコンくんで《厳かなモノリス/Grim Monolith》日1枚ヘビープレイドを7800円で購入したので報告する。
## 効果
### 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
ウルザズ・レガシーで収録されたマナアーティファクトだ。2マナでキャストでき,タップで無色マナ3点を加える。その代わりに,アンタップステップではアンタップせず,4マナでアンタップする。
単純にキャストして即マナを生成するだけで,そのターン中に1マナ増やすことができ,1ターン我慢すれば一気に4-5マナ域のカードにアクセスできる。
登場時当時は同じブロックのウルザズ・サーガでで収録された《通電式キー/Voltaic Key》とセットで使われていた。
MTG初めたてのころに,今もプレイしている友人が当時のチャンピオンデッキに収録されていたこれらマナアーティファクトを使った茶単デッキを使っており,自分としては馴染むの深いカードだ。
《通電式キー/Voltaic Key》とセットで3ターン目に《ファイレクシアの巨像/Phyrexian Colossus》を高速展開され,成すすべもないまま蹂躙されていた子供の日々が強く印象に残っている。
[2019-05-04](https://mtg.senooken.jp/post/2019/05/04/)に,《悟りの教示者/Enlightened Tutor》経由で2ターン目に《難題の予見者/Thought-Knot Seer》のキャスト確率を高めるために1枚購入していた。
こちらのカードは再録禁止カードとなっており,1枚約8000円となかなかの高額カードだった。一時は2万円くらいしており,正直あまり買い足すつもりはなかった。
今回は「[カード評価: イコリア:巨獣の棲処](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)」にも書いた通り,*《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》との無限マナコンボ*のために買い足した。
イコリア:巨獣の棲処で登場した相棒持ちカードでは,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》と《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》が瞬殺コンボを形成する。
《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》は従来のサルベイジャーコンボに組み込まれており,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》に関しては,このカードを軸にした新しいデッキが誕生している。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》は,その**どちらのデッキにも4枚採用**されているカードだ。《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》は無限マナコンボのコンボパーツとして,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》に関しては序盤での《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》のキャストのマナ加速として採用されている。
**再録禁止で4枚必要となると高騰するしかない**ので,イコリア:巨獣の棲処の発売前に少々出費だが購入した。既に現在の最安値が9000円となっており,ここからしばらくは値上がりするだろう。《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》のコンボデッキは発売後まで知らなかったので,棚から牡丹餅だった。
サルベイジャーコンボも《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》も2キルくらいは連発するとのことで,《死の国からの脱出/Underworld Breach》以上に,レガシーで禁止の予感がする。
最悪,禁止された場合,おとなしくヘルムピースや丸砥石コンボあたりで使おうと思う。あるいは,ヴィンテージで使うというのもありかもしれない。
## 結論
2種類の瞬殺相棒デッキで4枚採用されるマナアーティファクトである《厳かなモノリス/Grim Monolith》を購入した。
これで手持ちの《厳かなモノリス/Grim Monolith》は2枚となった。これとは別で残り2枚も購入済みなので,後日購入報告を記したい。
1枚あたりの値段が少々高いのだが,値段が高い分値上がり幅も大きいので,いいタイミングで購入できたのではないかと思っている。
ただ,デッキを構築するには微妙にパーツが足りていない。他のパーツも追々集めていきたい。
カードを集めるのもお金と時間がかかりなかなか面倒くさい…
2020-04-12 Sunにファミコンくんで《厳かなモノリス/Grim Monolith》日1枚ヘビープレイドを7800円で購入したので報告する。
## 効果
### 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
Grim Monolith / 厳かなモノリス (2)
アーティファクト
厳かなモノリスは、あなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
(T):(◇)(◇)(◇)を加える。
(4):厳かなモノリスをアンタップする。
ウルザズ・レガシーで収録されたマナアーティファクトだ。2マナでキャストでき,タップで無色マナ3点を加える。その代わりに,アンタップステップではアンタップせず,4マナでアンタップする。
単純にキャストして即マナを生成するだけで,そのターン中に1マナ増やすことができ,1ターン我慢すれば一気に4-5マナ域のカードにアクセスできる。
登場時当時は同じブロックのウルザズ・サーガでで収録された《通電式キー/Voltaic Key》とセットで使われていた。
MTG初めたてのころに,今もプレイしている友人が当時のチャンピオンデッキに収録されていたこれらマナアーティファクトを使った茶単デッキを使っており,自分としては馴染むの深いカードだ。
《通電式キー/Voltaic Key》とセットで3ターン目に《ファイレクシアの巨像/Phyrexian Colossus》を高速展開され,成すすべもないまま蹂躙されていた子供の日々が強く印象に残っている。
[2019-05-04](https://mtg.senooken.jp/post/2019/05/04/)に,《悟りの教示者/Enlightened Tutor》経由で2ターン目に《難題の予見者/Thought-Knot Seer》のキャスト確率を高めるために1枚購入していた。
こちらのカードは再録禁止カードとなっており,1枚約8000円となかなかの高額カードだった。一時は2万円くらいしており,正直あまり買い足すつもりはなかった。
今回は「[カード評価: イコリア:巨獣の棲処](https://mtg.senooken.jp/post/2020/04/15/)」にも書いた通り,*《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》との無限マナコンボ*のために買い足した。
イコリア:巨獣の棲処で登場した相棒持ちカードでは,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》と《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》が瞬殺コンボを形成する。
《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》は従来のサルベイジャーコンボに組み込まれており,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》に関しては,このカードを軸にした新しいデッキが誕生している。
《厳かなモノリス/Grim Monolith》は,その**どちらのデッキにも4枚採用**されているカードだ。《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》は無限マナコンボのコンボパーツとして,《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》に関しては序盤での《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》のキャストのマナ加速として採用されている。
**再録禁止で4枚必要となると高騰するしかない**ので,イコリア:巨獣の棲処の発売前に少々出費だが購入した。既に現在の最安値が9000円となっており,ここからしばらくは値上がりするだろう。《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》のコンボデッキは発売後まで知らなかったので,棚から牡丹餅だった。
サルベイジャーコンボも《深海の破滅、ジャイルーダ/Gyruda, Doom of Depths》も2キルくらいは連発するとのことで,《死の国からの脱出/Underworld Breach》以上に,レガシーで禁止の予感がする。
最悪,禁止された場合,おとなしくヘルムピースや丸砥石コンボあたりで使おうと思う。あるいは,ヴィンテージで使うというのもありかもしれない。
## 結論
2種類の瞬殺相棒デッキで4枚採用されるマナアーティファクトである《厳かなモノリス/Grim Monolith》を購入した。
これで手持ちの《厳かなモノリス/Grim Monolith》は2枚となった。これとは別で残り2枚も購入済みなので,後日購入報告を記したい。
1枚あたりの値段が少々高いのだが,値段が高い分値上がり幅も大きいので,いいタイミングで購入できたのではないかと思っている。
ただ,デッキを構築するには微妙にパーツが足りていない。他のパーツも追々集めていきたい。
カードを集めるのもお金と時間がかかりなかなか面倒くさい…
購入報告: モダンとパイオニアで有力な白の2枚無限コンボ
2020年4月24日 buy
## 概要
2020-04-05 Sunにカードラッシュで以下のカードを購入した。
- [商品名]:[EX]歩行バリスタ/Walking Ballista《英語》【AER】[ほこうばりすた] 1,580 円 x 2 個 3,160 円
- [商品名]:太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned《英語》【THB】[たいようかんのへりおっど] 1,390 円 x 2 個 2,780 円
- [商品名]:[EX+]現実を砕くもの/Reality Smasher《英語》【OGW】[げんじつをくだくもの] 320 円 x 2 個 640 円
- [商品名]:[EX+]むかしむかし/Once Upon a Time《英語》【ELD】[むかしむかし] 280 円 x 1 個 280 円
- [商品名]:(FOIL)牧歌的な教示者/Idyllic Tutor《日本語》【THB】[(Foil)ぼっかてきなきょうじしゃ] 130 円 x 1 個 130 円
- 合計 7,160 円
今回の購入は《歩行バリスタ/Walking Ballista》と《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》が目的だ。前回の購入報告でも触れたが,晴れる屋の[第16期モダン神決定戦](https://article.hareruyamtg.com/article/38539/)で優勝した佐藤 レイのヘリオッドカンパニーに感化されてバリヘリコンボをレガシーでも使いたく思い購入した。
## 効果
### 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
霊気紛争で登場したカードだ。往年の《トリスケリオン/Triskelion》と《搭載歩行機械/Hangarback Walker》が合体したようなカードとなっている。
無色マナのX点火力として使えるため,無限マナコンボのフィニッシャーとしてよく採用される。
白ウィニー使いとしては,こちらのタフネス1-2のクリーチャーを1枚で複数体処理される可能性があるため,相手したくないカードだ。
しかし,テーロス還魂記で登場した《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》と組み合わせることで,無限ダメージを狙える。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》はエルドラージ・ストンピィにも採用されており,プレインズウォーカーへの対策にもなるため,単体でも十分強いカードだ。それに加えて,一撃必殺があるというのはビート使いとしては非常に魅力的だ。
購入してからわかったが,イコリア:巨獣の棲処でも《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》+《厳かなモノリス/Grim Monolith》の無限マナからのエンドカードとして使うことができ,白使いとしては押さえておく必要のあるカードだ。
[2018-12-29 Satに4000円で日2枚を購入](https://mtg.senooken.jp/post/2019/01/06/)していた。必要性が増したのと,1580円と相場最安レベルだったため,残り2枚を英語版で購入した。これが今回の購入の本命だ。
### 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》
購入時点での最新セットのテーロス還魂記で登場した白の神だ。
ライフを得る度に,マナ無しで+1/+1カウンターを配置でき,自身の能力でクリーチャーに絆魂を付与でき,自身で完結していてなかなか強力なカードだ。
1月に[テーロス還魂記のカード評価](https://mtg.senooken.jp/post/2020/01/12/)でも評価したカードだ。
特筆すべきは《歩行バリスタ/Walking Ballista》とのコンボだ。2枚クリーチャーコンボで,両方共《悟りの教示者/Enlightened Tutor》でサーチ可能で,単体でもそれなりの性能を持っており,構築でも十分通用するカードだ。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》の他には,《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》との組み合わせで無限頑強となる。
特にモダンやパイオニアで白の無限コンボとしてトーナメントでも成果を出しており注目のカードだ。
白使いとして是非とも押さえておきたいカードと思い,購入のタイミングを探っていた。
[2020-03-14 Sat](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/14/)に,《魂の洞窟/Cavern of Souls》の購入時に1枚購入していた。値段が1390円と相場最安レベルだったため2枚購入した。最後の4枚目は日本語版で揃えたい。
### 《現実を砕くもの/Reality Smasher》
エルドラージデッキでの,《難題の予見者/Thought-Knot Seer》と双璧をなすフィニッシャーだ。
5マナ5/5速攻,トランプルに除去耐性も持つ。白で速攻持ちクリーチャーはほぼ無いので,貴重な存在だ。
今年の最初の[晴れる屋の大会](https://mtg.senooken.jp/post/2020/01/04/)で2枚1000円で購入していた。
その当時は,《魂の洞窟/Cavern of Souls》を持っておらず,相手の《目くらまし/Daze》を回避できず,少々重かった。今であれば《魂の洞窟/Cavern of Souls》が揃ったので,また使うのはありかもしれない。
ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトでも採用されており,残り2枚の購入タイミングを探っていた。
今回は1枚320円と安かったので残りの2枚を購入した。これで4枚揃った。
### 《むかしむかし/Once Upon a Time》
初回を0マナでキャストできるドロースペルだ。
初動の安定性を向上できることから,最近のエルドラージ・ストンピィでは定番カードになりつつある。
ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトで採用される可能性があるため,購入のタイミングを伺っていた。
[2020-03-09 Monにモダンで禁止](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/11/)され値段が300円程度まで落ち込んでおり,280年と相場最安の在庫があったためひとまず1枚購入した。
残り3枚も引き続き購入のタイミングを伺っていきたい。
### 《牧歌的な教示者/Idyllic Tutor》
エンチャントのサーチカードだ。モーニングタイドで収録され,テーロス還魂記で再録された。
《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》がエンチャントであり,ヘルムピースの《安らかなる眠り/Rest in Peace》のサーチにも使えるということでのんびりと収集を進めていた。
[テーロス還魂記の発売直後](https://mtg.senooken.jp/post/2020/01/26/)に日3枚330円で購入していた。
本当は最後の1枚を英語版で購入したかったのだが,言語を見間違えたのか日本語のFOILを購入してしまった。
こんな日もあるということで諦める。
## 結論
モダンやパイオニアで活躍しているバリヘリコンボのパーツを購入した。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》は今後新しい無限マナコンボが登場する度に,フィニッシャーとして,定番カードになってくるので,このタイミングで残り2枚を購入できてよかった。
今後も安いタイミングを見計らいながら白のカードを集めていきたい。
2020-04-05 Sunにカードラッシュで以下のカードを購入した。
- [商品名]:[EX]歩行バリスタ/Walking Ballista《英語》【AER】[ほこうばりすた] 1,580 円 x 2 個 3,160 円
- [商品名]:太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned《英語》【THB】[たいようかんのへりおっど] 1,390 円 x 2 個 2,780 円
- [商品名]:[EX+]現実を砕くもの/Reality Smasher《英語》【OGW】[げんじつをくだくもの] 320 円 x 2 個 640 円
- [商品名]:[EX+]むかしむかし/Once Upon a Time《英語》【ELD】[むかしむかし] 280 円 x 1 個 280 円
- [商品名]:(FOIL)牧歌的な教示者/Idyllic Tutor《日本語》【THB】[(Foil)ぼっかてきなきょうじしゃ] 130 円 x 1 個 130 円
- 合計 7,160 円
今回の購入は《歩行バリスタ/Walking Ballista》と《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》が目的だ。前回の購入報告でも触れたが,晴れる屋の[第16期モダン神決定戦](https://article.hareruyamtg.com/article/38539/)で優勝した佐藤 レイのヘリオッドカンパニーに感化されてバリヘリコンボをレガシーでも使いたく思い購入した。
## 効果
### 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
Walking Ballista / 歩行バリスタ (X)(X)
アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)
歩行バリスタは、+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
(4):歩行バリスタの上に+1/+1カウンターを1個置く。
歩行バリスタの上から+1/+1カウンターを1個取り除く:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。歩行バリスタはそれに1点のダメージを与える。
0/0
霊気紛争で登場したカードだ。往年の《トリスケリオン/Triskelion》と《搭載歩行機械/Hangarback Walker》が合体したようなカードとなっている。
無色マナのX点火力として使えるため,無限マナコンボのフィニッシャーとしてよく採用される。
白ウィニー使いとしては,こちらのタフネス1-2のクリーチャーを1枚で複数体処理される可能性があるため,相手したくないカードだ。
しかし,テーロス還魂記で登場した《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》と組み合わせることで,無限ダメージを狙える。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》はエルドラージ・ストンピィにも採用されており,プレインズウォーカーへの対策にもなるため,単体でも十分強いカードだ。それに加えて,一撃必殺があるというのはビート使いとしては非常に魅力的だ。
購入してからわかったが,イコリア:巨獣の棲処でも《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》+《厳かなモノリス/Grim Monolith》の無限マナからのエンドカードとして使うことができ,白使いとしては押さえておく必要のあるカードだ。
[2018-12-29 Satに4000円で日2枚を購入](https://mtg.senooken.jp/post/2019/01/06/)していた。必要性が増したのと,1580円と相場最安レベルだったため,残り2枚を英語版で購入した。これが今回の購入の本命だ。
### 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》
Heliod, Sun-Crowned / 太陽冠のヘリオッド (2)(白)
伝説のクリーチャー エンチャント — 神(God)
破壊不能
あなたの白への信心が5未満であるかぎり、太陽冠のヘリオッドはクリーチャーではない。
あなたがライフを得るたび、あなたがコントロールしている、クリーチャー1体かエンチャント1つを対象とし、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
(1)(白):他のクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは絆魂を得る。
5/5
購入時点での最新セットのテーロス還魂記で登場した白の神だ。
ライフを得る度に,マナ無しで+1/+1カウンターを配置でき,自身の能力でクリーチャーに絆魂を付与でき,自身で完結していてなかなか強力なカードだ。
1月に[テーロス還魂記のカード評価](https://mtg.senooken.jp/post/2020/01/12/)でも評価したカードだ。
特筆すべきは《歩行バリスタ/Walking Ballista》とのコンボだ。2枚クリーチャーコンボで,両方共《悟りの教示者/Enlightened Tutor》でサーチ可能で,単体でもそれなりの性能を持っており,構築でも十分通用するカードだ。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》の他には,《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》との組み合わせで無限頑強となる。
特にモダンやパイオニアで白の無限コンボとしてトーナメントでも成果を出しており注目のカードだ。
白使いとして是非とも押さえておきたいカードと思い,購入のタイミングを探っていた。
[2020-03-14 Sat](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/14/)に,《魂の洞窟/Cavern of Souls》の購入時に1枚購入していた。値段が1390円と相場最安レベルだったため2枚購入した。最後の4枚目は日本語版で揃えたい。
### 《現実を砕くもの/Reality Smasher》
Reality Smasher / 現実を砕くもの (4)(◇)
クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
トランプル、速攻
現実を砕くものが対戦相手がコントロールする呪文1つの対象となるたび、その呪文のコントローラーがカードを1枚捨てないかぎり、それを打ち消す。
5/5
エルドラージデッキでの,《難題の予見者/Thought-Knot Seer》と双璧をなすフィニッシャーだ。
5マナ5/5速攻,トランプルに除去耐性も持つ。白で速攻持ちクリーチャーはほぼ無いので,貴重な存在だ。
今年の最初の[晴れる屋の大会](https://mtg.senooken.jp/post/2020/01/04/)で2枚1000円で購入していた。
その当時は,《魂の洞窟/Cavern of Souls》を持っておらず,相手の《目くらまし/Daze》を回避できず,少々重かった。今であれば《魂の洞窟/Cavern of Souls》が揃ったので,また使うのはありかもしれない。
ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトでも採用されており,残り2枚の購入タイミングを探っていた。
今回は1枚320円と安かったので残りの2枚を購入した。これで4枚揃った。
### 《むかしむかし/Once Upon a Time》
Once Upon a Time / むかしむかし (1)(緑)
インスタント
この呪文があなたがこのゲームで唱えた最初の呪文であるなら、あなたはこれを、これのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
あなたのライブラリーの一番上からカードを5枚見る。あなたはその中からクリーチャーか土地であるカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
初回を0マナでキャストできるドロースペルだ。
初動の安定性を向上できることから,最近のエルドラージ・ストンピィでは定番カードになりつつある。
ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトで採用される可能性があるため,購入のタイミングを伺っていた。
[2020-03-09 Monにモダンで禁止](https://mtg.senooken.jp/post/2020/03/11/)され値段が300円程度まで落ち込んでおり,280年と相場最安の在庫があったためひとまず1枚購入した。
残り3枚も引き続き購入のタイミングを伺っていきたい。
### 《牧歌的な教示者/Idyllic Tutor》
Idyllic Tutor / 牧歌的な教示者 (2)(白)
ソーサリー
あなたのライブラリーからエンチャント・カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。
エンチャントのサーチカードだ。モーニングタイドで収録され,テーロス還魂記で再録された。
《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》がエンチャントであり,ヘルムピースの《安らかなる眠り/Rest in Peace》のサーチにも使えるということでのんびりと収集を進めていた。
[テーロス還魂記の発売直後](https://mtg.senooken.jp/post/2020/01/26/)に日3枚330円で購入していた。
本当は最後の1枚を英語版で購入したかったのだが,言語を見間違えたのか日本語のFOILを購入してしまった。
こんな日もあるということで諦める。
## 結論
モダンやパイオニアで活躍しているバリヘリコンボのパーツを購入した。
《歩行バリスタ/Walking Ballista》は今後新しい無限マナコンボが登場する度に,フィニッシャーとして,定番カードになってくるので,このタイミングで残り2枚を購入できてよかった。
今後も安いタイミングを見計らいながら白のカードを集めていきたい。
購入報告: 無限コンボのサーチと妨害阻止を兼ねる白の優良中堅クリーチャー
2020年4月22日 review
## 概要
2020-04-08 Wedに[ラクマ](https://item.fril.jp/ab8e345640876ac48c1eaae29695d95f)で《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》英1枚850円を購入した。
期間限定の楽天スーパーポイントが少しあったのと,単純にこのカードが欲しくて値段の安いタイミングを狙っていた。
最近の相場だと1枚1200円程度だったので,お安く購入できた。
## 効果
### 《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》
2019年にモダンホライゾンで収録されたカードだ。
3マナ3/3の基本性能に加え,ETBで1マナ以下のクリーチャーをサーチし,生贄に捧げてクリーチャー以外の《沈黙/Silence》を発動する。白の優良中堅クリーチャーだ。
過去の白の中堅で《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》がおり,それのリメイクとなっている。《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》は4マナ3/2だがETBで1マナのクリーチャーを最大2枚サーチでき,アドバンテージを稼げるカードとなっている。ソウルシスターズや2011年頃のレガシーの白ウィニーなどでも採用実績のあるカードだ。
《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》は*モダンホライゾン登場時には特に注目しておらず*,[レビュー](https://mtg.senooken.jp/post/2019/06/09/)でも取り上げなかった。3マナはやや重く,《歩行バリスタ/Walking Ballista》をサーチしても動きが遅く,《沈黙/Silence》も対して意味がないだろうと思ったからだ。
しかし,テーロス還魂記で*《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》が登場して評価が変わった*。特に,晴れる屋の[第16期モダン神決定戦](https://article.hareruyamtg.com/article/38539/)で優勝した佐藤 レイのヘリオッドカンパニーで4枚採用されているのをみて,大きく評価が変わった。
《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》で以下の3通りの役割を果たすことができる。
1. フィニッシャーの《歩行バリスタ/Walking Ballista》のサーチ
2. サーチ後の妨害阻止
3. 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》の信心のカウント
**バリヘリコンボと非常に相性がいい**。通常のビート要員というよりかは,コンボパーツのサーチと妨害阻止として使う動きが強い。《魂の洞窟/Cavern of Souls》から《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》を始めることで,相手に**妨害を挟む余地をなくす**ことができる。
また,コンボが決まらなくても3/3というサイズは十分な脅威だ。2体並べれば《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》の信心を達成でき,コンボなしでも*11点という十分な打点*となる。
また,イコリア:巨獣の棲処で登場した《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》との無限マナコンボでも《歩行バリスタ/Walking Ballista》はエンドキーカードとなる。今後も無限コンボで《歩行バリスタ/Walking Ballista》を使う際の定番カードになると感じた。
今後の白を使う上で,4枚必須カードになる可能性を感じ,収集を始めたところでの1枚だった。
## 結論
今後の白の無限コンボの定番カードとなる可能性のある《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》の1枚目を購入した。
テーロス還魂記,イコリア:巨獣の棲処で立て続けに《歩行バリスタ/Walking Ballista》を使った無限コンボが成立し,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》の役割がますます重要になってきた。
残り3枚もどうにか集めて無限コンボを組んでみたい。
2020-04-08 Wedに[ラクマ](https://item.fril.jp/ab8e345640876ac48c1eaae29695d95f)で《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》英1枚850円を購入した。
期間限定の楽天スーパーポイントが少しあったのと,単純にこのカードが欲しくて値段の安いタイミングを狙っていた。
最近の相場だと1枚1200円程度だったので,お安く購入できた。
## 効果
### 《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》
Ranger-Captain of Eos / イーオスのレインジャー長 (1)(白)(白)
クリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier)
イーオスのレインジャー長が戦場に出たとき、あなたは「あなたのライブラリーから点数で見たマナ・コストが1以下のクリーチャー・カード1枚を探し、それを公開してあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
イーオスのレインジャー長を生け贄に捧げる:このターン、対戦相手はクリーチャーでない呪文を唱えられない。
3/3
2019年にモダンホライゾンで収録されたカードだ。
3マナ3/3の基本性能に加え,ETBで1マナ以下のクリーチャーをサーチし,生贄に捧げてクリーチャー以外の《沈黙/Silence》を発動する。白の優良中堅クリーチャーだ。
過去の白の中堅で《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》がおり,それのリメイクとなっている。《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》は4マナ3/2だがETBで1マナのクリーチャーを最大2枚サーチでき,アドバンテージを稼げるカードとなっている。ソウルシスターズや2011年頃のレガシーの白ウィニーなどでも採用実績のあるカードだ。
《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》は*モダンホライゾン登場時には特に注目しておらず*,[レビュー](https://mtg.senooken.jp/post/2019/06/09/)でも取り上げなかった。3マナはやや重く,《歩行バリスタ/Walking Ballista》をサーチしても動きが遅く,《沈黙/Silence》も対して意味がないだろうと思ったからだ。
しかし,テーロス還魂記で*《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》が登場して評価が変わった*。特に,晴れる屋の[第16期モダン神決定戦](https://article.hareruyamtg.com/article/38539/)で優勝した佐藤 レイのヘリオッドカンパニーで4枚採用されているのをみて,大きく評価が変わった。
《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》で以下の3通りの役割を果たすことができる。
1. フィニッシャーの《歩行バリスタ/Walking Ballista》のサーチ
2. サーチ後の妨害阻止
3. 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》の信心のカウント
**バリヘリコンボと非常に相性がいい**。通常のビート要員というよりかは,コンボパーツのサーチと妨害阻止として使う動きが強い。《魂の洞窟/Cavern of Souls》から《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》を始めることで,相手に**妨害を挟む余地をなくす**ことができる。
また,コンボが決まらなくても3/3というサイズは十分な脅威だ。2体並べれば《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》の信心を達成でき,コンボなしでも*11点という十分な打点*となる。
また,イコリア:巨獣の棲処で登場した《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》との無限マナコンボでも《歩行バリスタ/Walking Ballista》はエンドキーカードとなる。今後も無限コンボで《歩行バリスタ/Walking Ballista》を使う際の定番カードになると感じた。
今後の白を使う上で,4枚必須カードになる可能性を感じ,収集を始めたところでの1枚だった。
## 結論
今後の白の無限コンボの定番カードとなる可能性のある《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》の1枚目を購入した。
テーロス還魂記,イコリア:巨獣の棲処で立て続けに《歩行バリスタ/Walking Ballista》を使った無限コンボが成立し,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》の役割がますます重要になってきた。
残り3枚もどうにか集めて無限コンボを組んでみたい。
カード評価: 統率者2020 | 「白は統率者最弱」の噂通りのカードセット
2020年4月18日 review## 概要
2020-04-17 Fri発売の新しい特殊カードセットの「統率者2020」の[全カードリスト](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/commander-2020-edition)が2020-04-07 Tueに公開されたのでレビューする。
統率者2020は特殊セットなため,再録カード以外は構築 (スタンダード,パイオニア,モダン) フォーマットでは使用できない。その代わり,エターナル構築 (レガシー,ヴィンテージ) で使用可能だ。
統率者向けのカードセットで全体的に癖の強いカードが多いのが特徴だ。
特に白のエターナル構築視点で興味を持った以下のカードをレビューする。
1. 《地図作りの鷹/Cartographer’s Hawk》
2. 《境界のレインジャー/Verge Rangers》
3. 《生命力の狩人/Vitality Hunter》
4. 《空中対応員/Aerial Responder》
5. 《報奨密偵/Bounty Agent》
6. 《敬虔な司祭/Devout Chaplain》
7. 《いつまでも共に/Together Forever》
8. 《謎めいた三葉虫/Cryptic Trilobite》
9. 《聖域の刃/Sanctuary Blade》
10. 《巣ごもりの地/Nesting Grounds》
少々数が多いのでさくっとレビューする。
## 評価
### 1. 《地図作りの鷹/Cartographer’s Hawk》
2/1飛行という白の2マナ域としては問題ない性能に,《土地税/Land Tax》から始まる白でときどき登場する条件付きの土地加速だ。手札に加えるのではなく,戦場に出すというのが強い。
後手2ターン目の速効性では《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》に軍配が上がるが,こちらは先手2ターン目に先置きしても問題ない点が強い。
白の土地加速はほぼ選択肢がないので,このカードは有力なカードだ。
しかし,エターナル構築では少々悠長すぎるような気がする。やはり,同じ基本性能で墓地対策ができる《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》のほうが有力だろう。
ミッドレンジや《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》あたりとの組み合わせに可能性があるだろうか?
### 2. 《境界のレインジャー/Verge Rangers》
《地図作りの鷹/Cartographer’s Hawk》に続いて,土地の枚数を参照するカードだ。
3/3先制攻撃という基本性能に加え,ライブラリートップの閲覧効果と,ライブラリートップからの土地プレイが可能になる。
追加の土地セットではないので,マナ加速にはならないのが惜しい。ただ,ライブラリートップの土地をセット可能ということで,ある意味手札が1枚増えた状態になる。
白でアドバンテージをとれるカードは貴重なため,追加マナなしで継続的にアドバンテージをとれる可能性のあるこのカードはなかなか面白い。
ただ,相手より土地を少ない状態を維持しないと肝心の土地セットができないため,いずれ土地セットはできなくなる。
面白いカードではあるのだが,少々冗長過ぎる。まだ,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《護衛募集員/Recruiter of the Guard》のほうが使いやすいか。どちらも《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》をサーチできるので…
### 3. 《生命力の狩人/Vitality Hunter》
4マナ3/4版魂で怪物化XWWを持つ。4マナ3/4絆魂だけだと,《太陽の恵みの執政官/Archon of Sun’s Grace》のほうが強い。ただ,怪物化があるので,最低でも5/6絆魂にはなれる。基本性能は悪くない。
ただ,4マナクリーチャーには,《難題の予見者/Thought-Knot Seer》や《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》くらいの決定力がほしい。
やはり少々いまいちか。
### 4. 《空中対応員/Aerial Responder》
カラデシュからの再録カードだ。《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk》と似た性能のウィニークリーチャーとなっている。
どの能力も装備品などのサイズ強化能力と相性がいい。《セラの報復者/Serra Avenger》を昔愛用していたが,性能がどんどん近づいてきている。
MTG Wikiではクリーチャータイプに兵士があるので,レガシーの兵士デッキで採用されるケースもあるらしい。
ただ,3マナでたいした脅威にならないので,少々物足りないか。
### 5. 《報奨密偵/Bounty Agent》
ラブニカのギルドからの再録カードだ。2/2警戒の基本性能に加え,タップ生贄で伝説のパーマネントを破壊できる。
第一印象で《キャパシェンの一角獣/Capashen Unicorn》を思い出した。白には《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》のような《解呪/Disenchant》持ちの生物がほぼいない。特にアーティファクトを処理できるクリーチャーが欠如している。
ぱっとみ白の《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》かと期待したのだが,伝説のパーマネントという条件がついており,少々落胆した。せめて英雄的,プレインズウォーカーを処理できるのであれば範囲が広くて可能性があったのだが…
追放なら,《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》を処理することもできたのだが…いろいろ惜しい。
範囲が狭く使いどころが難しいカードだ。
### 6. 《敬虔な司祭/Devout Chaplain》
アヴァシンの帰還からの再録カードだ。
《報奨密偵/Bounty Agent》で白の《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》でなくてがっかりしていたところで,続いてこのカードに目が止まった。
前述した通り,白の《解呪/Disenchant》持ちクリーチャーは数が少なく,せいぜい《キャパシェンの一角獣/Capashen Unicorn》,《誠実な証人/Devout Witness》,《デュルガーの垣魔道士/Duergar Hedge-Mage》くらいしかない。そこに新たな1枚が加わった。
都合クリーチャー3体のタップでアーティファクトかエンチャントを追放できる。
頭数はクリーチャートークンでなんとかできるとしても,召喚酔いが少々きびしい。確実性の高い《誠実な証人/Devout Witness》のほうがましではないか。
ただ,人間・クレリックという部族から,ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトで,《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》,《封じ込める僧侶/Containment Priest》,《輝きの乗り手/Glowrider》あたりと組み合わせられる可能性がある。
エルドラージ・ホワイトでは《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》,《輝きの乗り手/Glowrider》などで,非クリーチャー呪文へのマナコスト増加 (課税) が基本行動になるため,クリーチャーでのエンチャント・アーティファクト除去が望ましい。そして,モックスをはじめ対処したいアーティファクトが多いので,繰り返し使用可能な《解呪/Disenchant》は強い。
本体の召喚酔いさえどうにかできれば,可能性はあるように感じた。
### 7, 《いつまでも共に/Together Forever》
バトルボンドからの再録カードだ。マイナーなカードセットからの再録で供給が増えて嬉しい。
ETBで支援2と死亡時に手札に戻すリアニメイト効果を持つ。
単体でも白白のパーマネントということで,信心を稼ぐのにうってつけのカードだ。
何かコンボの匂いのするカードだ。今は思いつかないが,今後何か新しいコンボが成立しそうな予感がする。
ただ,現状うまい活用方法が思いつかない。
### 8. 《謎めいた三葉虫/Cryptic Trilobite》
《搭載歩行機械/Hangarback Walker》に似たカードで,+1/+1カウンターの除去で起動型能力専用の2マナを生成する。
自己を強化する能力があるので,序盤に出して貯めることもできる。意外なことに,アーティファクトではない無色クリーチャーだ。
これまた《いつまでも共に/Together Forever》と同じくコンボ臭漂うカードだ。今後の研究に期待したい。
### 9. 《聖域の刃/Sanctuary Blade》
《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》に任意の色のプロテクションを付与できる。
マナコストが少々重いが,任意の色のプロテクションは強力な効果だ。《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》のような剣サイクルと比べると,汎用性が上がった代わりに性能が落ちた。
ただ,カードパワーがコストに比べて物足りない。
### 10. 《巣ごもりの地/Nesting Grounds》
パーマネント上のカウンターを移動させることができる。インスタントタイミングで起動できれば,《霊気の薬瓶/AEther Vial》と《虚空の杯/Chalice of the Void》でコンボを組めたかもしれない。
ダイス・ファクトリーをレガシーで組む場合に役に立つかもしれない。
## 結論
統率者2020で気になる白のカードをレビューした。
統率者2020という特殊セットの都合,くせの強いカードが多かった。白としては,そこまで強いカードがなくて,白が統率者最弱というのもある意味納得のカード揃えだった。
実際ほしいカードもせいぜい《敬虔な司祭/Devout Chaplain》くらいだった。
イコリア:巨獣の棲処と同じくサイクリングをフィーチャーしていて,《波動機/Fluctuator》の再録や,《見捨てられた石棺/Abandoned Sarcophagus》が登場したが,白としては強いサイクリングカードがないので,いまいちに感じた。
統率者はプレイしていないのだが,全体除去やトークンで戦うようなカードが多く,受け身的で勝ち切るのが難しそうに感じた。
黎明期の《天秤/Balance》,《ハルマゲドン/Armageddon》,《神の怒り/Wrath of God》,《解呪/Disenchant》のようなパワーカードを白で新しく作るのは難しいかしらね…
イコリア:巨獣の棲処で期待のカードが登場したので,そちらの可能性を探っていきたい。
2020-04-17 Fri発売の新しい特殊カードセットの「統率者2020」の[全カードリスト](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/commander-2020-edition)が2020-04-07 Tueに公開されたのでレビューする。
統率者2020は特殊セットなため,再録カード以外は構築 (スタンダード,パイオニア,モダン) フォーマットでは使用できない。その代わり,エターナル構築 (レガシー,ヴィンテージ) で使用可能だ。
統率者向けのカードセットで全体的に癖の強いカードが多いのが特徴だ。
特に白のエターナル構築視点で興味を持った以下のカードをレビューする。
1. 《地図作りの鷹/Cartographer’s Hawk》
2. 《境界のレインジャー/Verge Rangers》
3. 《生命力の狩人/Vitality Hunter》
4. 《空中対応員/Aerial Responder》
5. 《報奨密偵/Bounty Agent》
6. 《敬虔な司祭/Devout Chaplain》
7. 《いつまでも共に/Together Forever》
8. 《謎めいた三葉虫/Cryptic Trilobite》
9. 《聖域の刃/Sanctuary Blade》
10. 《巣ごもりの地/Nesting Grounds》
少々数が多いのでさくっとレビューする。
## 評価
### 1. 《地図作りの鷹/Cartographer’s Hawk》
Cartographer’s Hawk / 地図作りの鷹 (1)(白)
クリーチャー — 鳥(Bird)
飛行
地図作りの鷹が、土地をあなたよりも多くコントロールしているプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えたとき、これをオーナーの手札に戻す。そうしたなら、あなたは「あなたのライブラリーから平地(Plains)カード1枚を探し、タップ状態で戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
2/1
2/1飛行という白の2マナ域としては問題ない性能に,《土地税/Land Tax》から始まる白でときどき登場する条件付きの土地加速だ。手札に加えるのではなく,戦場に出すというのが強い。
後手2ターン目の速効性では《白蘭の騎士/Knight of the White Orchid》に軍配が上がるが,こちらは先手2ターン目に先置きしても問題ない点が強い。
白の土地加速はほぼ選択肢がないので,このカードは有力なカードだ。
しかし,エターナル構築では少々悠長すぎるような気がする。やはり,同じ基本性能で墓地対策ができる《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》のほうが有力だろう。
ミッドレンジや《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》あたりとの組み合わせに可能性があるだろうか?
### 2. 《境界のレインジャー/Verge Rangers》
Verge Rangers / 境界のレインジャー (2)(白)
クリーチャー — 人間(Human) スカウト(Scout)
先制攻撃
あなたはいつでもあなたのライブラリーの一番上のカードを見てよい。
対戦相手1人が土地をあなたよりも多くコントロールしているかぎり、あなたはあなたのライブラリーの一番上から土地をプレイしてもよい。(これにより土地をプレイするには、あなたは土地プレイを残している必要がある。)
3/3
《地図作りの鷹/Cartographer’s Hawk》に続いて,土地の枚数を参照するカードだ。
3/3先制攻撃という基本性能に加え,ライブラリートップの閲覧効果と,ライブラリートップからの土地プレイが可能になる。
追加の土地セットではないので,マナ加速にはならないのが惜しい。ただ,ライブラリートップの土地をセット可能ということで,ある意味手札が1枚増えた状態になる。
白でアドバンテージをとれるカードは貴重なため,追加マナなしで継続的にアドバンテージをとれる可能性のあるこのカードはなかなか面白い。
ただ,相手より土地を少ない状態を維持しないと肝心の土地セットができないため,いずれ土地セットはできなくなる。
面白いカードではあるのだが,少々冗長過ぎる。まだ,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《護衛募集員/Recruiter of the Guard》のほうが使いやすいか。どちらも《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》をサーチできるので…
### 3. 《生命力の狩人/Vitality Hunter》
Vitality Hunter / 生命力の狩人 (3)(白)
クリーチャー — ナイトメア(Nightmare)
絆魂
(X)(白)(白):怪物化Xを行う。(このクリーチャーが怪物的でないなら、これの上に+1/+1カウンターをX個置く。これは怪物的になる。)
生命力の狩人が怪物的になったとき、クリーチャー最大X体を対象とし、それらの上に絆魂カウンターをそれぞれ1個置く。
3/4
4マナ3/4版魂で怪物化XWWを持つ。4マナ3/4絆魂だけだと,《太陽の恵みの執政官/Archon of Sun’s Grace》のほうが強い。ただ,怪物化があるので,最低でも5/6絆魂にはなれる。基本性能は悪くない。
ただ,4マナクリーチャーには,《難題の予見者/Thought-Knot Seer》や《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》くらいの決定力がほしい。
やはり少々いまいちか。
### 4. 《空中対応員/Aerial Responder》
Aerial Responder / 空中対応員 (1)(白)(白)
クリーチャー — ドワーフ(Dwarf) 兵士(Soldier)
飛行、警戒、絆魂
2/3
カラデシュからの再録カードだ。《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk》と似た性能のウィニークリーチャーとなっている。
どの能力も装備品などのサイズ強化能力と相性がいい。《セラの報復者/Serra Avenger》を昔愛用していたが,性能がどんどん近づいてきている。
MTG Wikiではクリーチャータイプに兵士があるので,レガシーの兵士デッキで採用されるケースもあるらしい。
ただ,3マナでたいした脅威にならないので,少々物足りないか。
### 5. 《報奨密偵/Bounty Agent》
Bounty Agent / 報奨密偵 (1)(白)
クリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier)
警戒
(T),報奨密偵を生け贄に捧げる:アーティファクトかクリーチャーかエンチャントである伝説のパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
2/2
ラブニカのギルドからの再録カードだ。2/2警戒の基本性能に加え,タップ生贄で伝説のパーマネントを破壊できる。
第一印象で《キャパシェンの一角獣/Capashen Unicorn》を思い出した。白には《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》のような《解呪/Disenchant》持ちの生物がほぼいない。特にアーティファクトを処理できるクリーチャーが欠如している。
ぱっとみ白の《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》かと期待したのだが,伝説のパーマネントという条件がついており,少々落胆した。せめて英雄的,プレインズウォーカーを処理できるのであれば範囲が広くて可能性があったのだが…
追放なら,《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》を処理することもできたのだが…いろいろ惜しい。
範囲が狭く使いどころが難しいカードだ。
### 6. 《敬虔な司祭/Devout Chaplain》
Devout Chaplain / 敬虔な司祭 (2)(白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
(T),あなたがコントロールするアンタップ状態の人間(Human)2体をタップする:アーティファクト1つかエンチャント1つを対象とし、それを追放する。
2/2
アヴァシンの帰還からの再録カードだ。
《報奨密偵/Bounty Agent》で白の《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》でなくてがっかりしていたところで,続いてこのカードに目が止まった。
前述した通り,白の《解呪/Disenchant》持ちクリーチャーは数が少なく,せいぜい《キャパシェンの一角獣/Capashen Unicorn》,《誠実な証人/Devout Witness》,《デュルガーの垣魔道士/Duergar Hedge-Mage》くらいしかない。そこに新たな1枚が加わった。
都合クリーチャー3体のタップでアーティファクトかエンチャントを追放できる。
頭数はクリーチャートークンでなんとかできるとしても,召喚酔いが少々きびしい。確実性の高い《誠実な証人/Devout Witness》のほうがましではないか。
ただ,人間・クレリックという部族から,ヴィンテージのエルドラージ・ホワイトで,《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》,《封じ込める僧侶/Containment Priest》,《輝きの乗り手/Glowrider》あたりと組み合わせられる可能性がある。
エルドラージ・ホワイトでは《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》,《輝きの乗り手/Glowrider》などで,非クリーチャー呪文へのマナコスト増加 (課税) が基本行動になるため,クリーチャーでのエンチャント・アーティファクト除去が望ましい。そして,モックスをはじめ対処したいアーティファクトが多いので,繰り返し使用可能な《解呪/Disenchant》は強い。
本体の召喚酔いさえどうにかできれば,可能性はあるように感じた。
### 7, 《いつまでも共に/Together Forever》
Together Forever / いつまでも共に (白)(白)
エンチャント
いつまでも共にが戦場に出たとき、支援2を行う。(他のクリーチャー最大2体を対象とし、それらの上に+1/+1カウンターをそれぞれ1個置く。)
(1):カウンターが置かれているクリーチャー1体を対象とする。このターン、そのクリーチャーが死亡したとき、そのカードをオーナーの手札に戻す。
バトルボンドからの再録カードだ。マイナーなカードセットからの再録で供給が増えて嬉しい。
ETBで支援2と死亡時に手札に戻すリアニメイト効果を持つ。
単体でも白白のパーマネントということで,信心を稼ぐのにうってつけのカードだ。
何かコンボの匂いのするカードだ。今は思いつかないが,今後何か新しいコンボが成立しそうな予感がする。
ただ,現状うまい活用方法が思いつかない。
### 8. 《謎めいた三葉虫/Cryptic Trilobite》
Cryptic Trilobite / 謎めいた三葉虫 (X)(X)
クリーチャー — 三葉虫(Trilobite)
謎めいた三葉虫は、+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
謎めいた三葉虫の上から+1/+1カウンターを1個取り除く:(◇)(◇)を加える。このマナは、能力を起動するためにのみ使用できる。
(1),(T):謎めいた三葉虫の上に+1/+1カウンターを1個置く。
0/0
《搭載歩行機械/Hangarback Walker》に似たカードで,+1/+1カウンターの除去で起動型能力専用の2マナを生成する。
自己を強化する能力があるので,序盤に出して貯めることもできる。意外なことに,アーティファクトではない無色クリーチャーだ。
これまた《いつまでも共に/Together Forever》と同じくコンボ臭漂うカードだ。今後の研究に期待したい。
### 9. 《聖域の刃/Sanctuary Blade》
Sanctuary Blade / 聖域の刃 (2)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
聖域の刃がクリーチャーについた状態になるに際し、色を1色選ぶ。
装備しているクリーチャーは、+2/+0の修整を受け、プロテクション(その最後に選ばれた色)を持つ。
装備(3)
《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》に任意の色のプロテクションを付与できる。
マナコストが少々重いが,任意の色のプロテクションは強力な効果だ。《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》のような剣サイクルと比べると,汎用性が上がった代わりに性能が落ちた。
ただ,カードパワーがコストに比べて物足りない。
### 10. 《巣ごもりの地/Nesting Grounds》
Nesting Grounds / 巣ごもりの地
土地
(T):(◇)を加える。
(1),(T):あなたがコントロールしているパーマネント1つと、他のパーマネント1つを対象とする。その前者の上からカウンター1個を、その後者の上に移動する。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
パーマネント上のカウンターを移動させることができる。インスタントタイミングで起動できれば,《霊気の薬瓶/AEther Vial》と《虚空の杯/Chalice of the Void》でコンボを組めたかもしれない。
ダイス・ファクトリーをレガシーで組む場合に役に立つかもしれない。
## 結論
統率者2020で気になる白のカードをレビューした。
統率者2020という特殊セットの都合,くせの強いカードが多かった。白としては,そこまで強いカードがなくて,白が統率者最弱というのもある意味納得のカード揃えだった。
実際ほしいカードもせいぜい《敬虔な司祭/Devout Chaplain》くらいだった。
イコリア:巨獣の棲処と同じくサイクリングをフィーチャーしていて,《波動機/Fluctuator》の再録や,《見捨てられた石棺/Abandoned Sarcophagus》が登場したが,白としては強いサイクリングカードがないので,いまいちに感じた。
統率者はプレイしていないのだが,全体除去やトークンで戦うようなカードが多く,受け身的で勝ち切るのが難しそうに感じた。
黎明期の《天秤/Balance》,《ハルマゲドン/Armageddon》,《神の怒り/Wrath of God》,《解呪/Disenchant》のようなパワーカードを白で新しく作るのは難しいかしらね…
イコリア:巨獣の棲処で期待のカードが登場したので,そちらの可能性を探っていきたい。
## 概要
2020-04-17 Fri発売の新しいカードセット「イコリア:巨獣の棲処」の[全カードリスト](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/ikoria-lair-behemoths)が2020-04-10 Satに公開されたのでレビューする。
イコリア:巨獣の棲処のメカニズムとして,キーワード・カウンターと相棒が新しく登場した。どちらもゲームに大きな影響を与えるメカニズムだ。個人的にカードを眺めてとてもわくわくしたカードセットだった。
特に白のエターナル構築視点で興味を持った以下のカードをレビューする。
1. 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》
2. 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
3. 《希望の光/Light of Hope》
4. 《光明の繁殖蛾/Luminous Broodmoth》
5. 《スナップダックスの神話/Mythos of Snapdax》
6. 《雄々しい救出者/Valiant Rescuer》
7. 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》
8. 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
## 評価
### 1. 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》
白の妨害能力持ちクリーチャーだ。手札以外からのキャストを封じ込める。範囲がかなり限定されており,かなりピンポイントな妨害能力だ。
墓地以外からのキャストでは,《神秘の炉/Mystic Forge》や《ボーラスの城塞/Bolas’s Citadel》のライブラリートップからのキャストが思いつく。
飛行で2/2くらいの基本性能ならメインからの採用も考えられるが,能力が少々限定的すぎて現時点では使いどころは難しく感じた。今後に期待したい。
### 2. 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
3マナ3/3で奇数か偶数のマナコストのプロテクションを持つクリーチャーだ。
3マナは,《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》,《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》,《秘教の十字軍/Mystic Crusader》などのプロテクション持ちクリーチャーがおり,そこに新たな仲間が加わった。
白のシングルシンボルでエルドラージ・ホワイトでも採用しやすく,3/3という基本サイズもありがたい。2/2先制攻撃よりかは3/3のほうが,打点が高く嬉しい場面が多い。
肝心のプロテクション能力も柔軟性が高く非常に使い勝手がいい。基本は《剣を鍬に/Swords to Plowshares》,《稲妻/Lightning Bolt》,《致命的な一押し/Fatal Push》を回避するために奇数を指定するだろう。この他に,《罰する火/Punishing Fire》などに偶数を指定することがある。地味に,プロテクションの範囲にパーマネントや呪文の指定がないのが強く,偶数を指定すると0マナのクリーチャートークンや土地も回避できる。土地単の《罰する火/Punishing Fire》と《イス卿の迷路/Maze of Ith》を両方回避できるのは心強い。
自分の装備品との相性もやや悪いが,白として優良なクリーチャーだと感じた。3マナ域の基本クリーチャーになる可能性がある。
### 3. 《希望の光/Light of Hope》
4点ゲイン,エンチャント破壊,+1/+1カウンターの配置を選べる1マナインスタントだ。
能力としては,《希望の魔除け/Hope Charm》や《篤信の魔除け/Piety Charm》に近い。これらの魔除けは破壊できるのがオーラと限定的だったが,《希望の光/Light of Hope》はエンチャントとなり対象が広がった。+1/+1カウンターの配置もコンバットトリックとして使いやすい。
全体として使い勝手の良いカードだと思った。2番目の効果が《解呪/Disenchant》だとさすがに強すぎだろうか。
構築ではエンチャント破壊と+1/+1カウンターに可能性を感じる。例えば,《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》+《歩行バリスタ/Walking Ballista》のコンボで役に立つかもしれないと思った。
### 4. 《光明の繁殖蛾/Luminous Broodmoth》
白のゴジラカード枠のモスラだ。4マナ3/4飛行で飛行を持たない自陣クリーチャーの死亡時に,飛行を付与して復活させる効果を持つ。
4マナとしては3/4飛行は標準的になってきている。ちょうど,《太陽の恵みの執政官/Archon of Sun’s Grace》と役割が似ている。単体性能だけだとあちらのほうが絆魂を持つ分強い。
このカードの真価は下のリアニメイト効果だろう。発表されてすぐに《厳粛/Solemnity》とのコンボが指摘されている。
白の無限頑強のパーツとしては4枚コンボになってしまうため,少々イマイチだ。そもそも白はサクリ台に乏しい色のため難しい。何か飛行カウンターをうまく取り除くカードと組み合わせて,ビートよりの構成にするのがいいだろうか。
今後の研究に期待したいカードだ。
### 5. 《スナップダックスの神話/Mythos of Snapdax》
懐かしき《大変動/Cataclysm》の亜種だ。最近だと,《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》や《激変の機械巨人/Cataclysmic Gearhulk》のほうが近いか。
マナ拘束が厳しいが,白白黒赤でキャストできれば《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》になる。《大変動/Cataclysm》と異なり,土地を吹き飛ばせず,プレインズウォーカーも残ってしまうのが惜しい。が,残すカードをこちらが選べるのは悪くない。
もっとも,エターナル構築ではやはり土地を吹き飛ばせる《大変動/Cataclysm》に軍配が上がるだろう。
### 6. 《雄々しい救出者/Valiant Rescuer》
2マナ3/1のサイクリング2持ちクリーチャーで,1ターンに一度,サイクリング時に1/1兵士トークンを生成する。
《僧院の導師/Monastery Mentor》や《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》を彷彿とさせる能力だ。しかし,1ターンに一度という余計な縛りがあるのが惜しい。
サイクリングはコントロールよりの効果であり,構築ではサイクリングで能力が誘発するカード (《霊体の地滑り/Astral Slide》や《稲妻の裂け目/Lightning Rift》など) と組み合わせて初めて生きてくる。
イコリア:巨獣の棲処ではサイクリングもメカニズムとしてフィーチャーされている。
はるか昔のウルザブロックで誕生した《波動機/Fluctuator》リアニメイトの復活を期待彷彿とさせるが,はたしてどうなるのか。
今回取り上げなかった《繁栄の狐/Flourishing Fox》 (サイクリング時に+1/+1カウンターの乗る1マナクリーチャー) との組み合わせも感じられたが,肝となるこのクリーチャーに制限があることが惜しい。
現状エターナル構築ではいまいちだと思うが,今後の可能性に期待したい。
### 7, 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》
イコリア:巨獣の棲処で新しく登場した相棒を持つクリーチャーだ。基本性能は3マナ3/2絆魂で,各ターンに一度墓地から2マナ以下のパーマネント呪文をキャストできる。
相棒を使う場合,デッキ内のパーマネントが2マナ以下となる。
まず,相棒という能力が強い。条件を満たせば,統率者のようにいつでも一度だけキャストできる。つまり,**初期手札が常に1枚増えている状態**となる。コンボとしては,必要なカードが1枚減るので非常に強力だ。
そして,このカードは相棒なしでも十分に強い。相棒は使えないが,ペプルスやアイアンワークス,サルベイジャーコンボあたりと相性が良いように感じた。
1ターンに一度しか使えないので,即死コンボは難しい。しかし,例えば《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》や《歩行バリスタ/Walking Ballista》あたりを再利用して継続的にアドバンテージを取ることができる。
あるいは,何か明滅させたり,《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》を生け贄に捧げてリアニメイトするなどすれば,1ターンに一度の条件を突破できるのだろうか。もし可能ならば,新たな無限コンボの可能性を感じる。
相棒よりかは元の再利用能力が強力に感じた。
### 8. 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
イコリア:巨獣の棲処で一番注目しているカードだ。
3マナ3/3で起動型能力のマナコストを2減少させ,1マナタップでクリーチャー1体をブロックできなくする。これに加えて,デッキ内のパーマネントに起動型能力持ちを条件とした相棒を持っている。
《訓練場/Training Grounds》を内蔵しているカードだ。起動型能力のコストを増加させるカードには《抑制の場/Suppression Field》があったが,減少させるカードとしては白では初となる。
《ハートストーン/Heartstone》はクリーチャー限定で1マナしか減少させず,少々使いにくかった。しかし,このカードは「マナ能力以外」が条件のため,汎用性が高い。基本的には起動型能力のコスト減少が主用途になるだろう。
発表時から指摘されている,《厳かなモノリス/Grim Monolith》や《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》と2枚で無限マナコンボを形成する。極めつけなのは,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が**相棒を持っていること**だ。
つまり,相棒の条件を満たせば《厳かなモノリス/Grim Monolith》か《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》の1枚を引けば無限マナコンボを達成できる。これは条件がかなり緩く,狙えば**3-4ターン目にほぼ確実にコンボを成立**できる。
白のコンボでここまで達成が容易なものはなかった。ただし,相棒を使う場合,《虚空の杯/Chalice of the Void》,《難題の予見者/Thought-Knot Seer》が使えない欠点がある。そのため,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の防御方法を考える必要がある。
この点に関しては,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》が適任に感じている。除去や打ち消し持ちの相手に対しては,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》から入り,コンボ始動直前に能力で相手の干渉を禁止できる。
3マナで少々重いのだが,単体でもフィニッシャーの《歩行バリスタ/Walking Ballista》をサーチできることと,基本性能も悪くなく,一度着地すればいつでも《沈黙/Silence》を打てるところが強い。
その他,除去に関しては昔ながらの《ルーンの母/Mother of Runes》,《心優しきボディガード/Benevolent Bodyguard》,《命の恵みのアルセイド/Alseid of Life’s Bounty》あたりを使う手もある。
[ヒロシさんの見解](https://k283hiro4.diarynote.jp/202004110817214580/)では,リベリオンには100 %ないとのことだったが,レベル以外であれば十分可能性があるように感じた。
そもそも無限マナコンボが決まるならば,レベルクリーチャーよりも《歩行バリスタ/Walking Ballista》や《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》,《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》で決めたほうがてっとりばよいだろう。
モノリス無限マナコンボの他に,既存のバリヘルコンボやサルベイジャーコンボとも相性がよい。
肝心の《厳かなモノリス/Grim Monolith》と《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》は*エターナル構築 (レガシー,ヴィンテージ) と統率者*でしか使えないため,世間の注目度はいまいちかもしれない。しかし,白使いとしては《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》に続く,新たな無限コンボの成立であり,非常に期待している。
コンボパーツの《厳かなモノリス/Grim Monolith》は再録禁止であり,一時2万円まで高騰したことがある。現在は8000円程度と相場最安であり,今後急騰する可能性を感じたので,少々出費だが残り3枚を急遽購入した。
## 結論
テーロス還魂記の《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》による《歩行バリスタ/Walking Ballista》との無限コンボに続いて,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》と《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》か《厳かなモノリス/Grim Monolith》による無限コンボが成立した,**白として非常に期待できるカードセット**だった。
無限マナコンボについ目が奪われがちだが,*《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》と《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》も十分に強い*。何より,相棒やキーワード・カウンターのメカニズムが魅力的でわくわくするカードセットだった。
以下のカードは購入予定だ。
- 2-3枚: 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
- 1枚以上: 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
- 1枚以上: 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》
《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》には非常に期待している。あまりにも期待しているので,一番値上がりの可能性が高い《厳かなモノリス/Grim Monolith》を3枚追加で購入したくらいだ。
発売後には是非《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》を使った無限マナコンボを組んでみたい。相棒となる《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》の収集も進めたい。
*白は統率者で最弱*と噂されるほどの不遇の立場に置かれており,実際エターナル構築でもいまいちだった。しかし,ここにきてテーロス還魂記の《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》に続いて,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》により白の無限コンボが立て続けに2個も成立するようになった。
*白復活の兆し*が見えてきたように感じる。イコリア:巨獣の棲処発売後のメタゲームに注視したい。
2020-04-17 Fri発売の新しいカードセット「イコリア:巨獣の棲処」の[全カードリスト](https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/ikoria-lair-behemoths)が2020-04-10 Satに公開されたのでレビューする。
イコリア:巨獣の棲処のメカニズムとして,キーワード・カウンターと相棒が新しく登場した。どちらもゲームに大きな影響を与えるメカニズムだ。個人的にカードを眺めてとてもわくわくしたカードセットだった。
特に白のエターナル構築視点で興味を持った以下のカードをレビューする。
1. 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》
2. 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
3. 《希望の光/Light of Hope》
4. 《光明の繁殖蛾/Luminous Broodmoth》
5. 《スナップダックスの神話/Mythos of Snapdax》
6. 《雄々しい救出者/Valiant Rescuer》
7. 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》
8. 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
## 評価
### 1. 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》
Drannith Magistrate {1}{W}
Creature — Human Wizard
Your opponents can’t cast spells from anywhere other than their hands.
1/3
白の妨害能力持ちクリーチャーだ。手札以外からのキャストを封じ込める。範囲がかなり限定されており,かなりピンポイントな妨害能力だ。
墓地以外からのキャストでは,《神秘の炉/Mystic Forge》や《ボーラスの城塞/Bolas’s Citadel》のライブラリートップからのキャストが思いつく。
飛行で2/2くらいの基本性能ならメインからの採用も考えられるが,能力が少々限定的すぎて現時点では使いどころは難しく感じた。今後に期待したい。
### 2. 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
Lavabrink Venturer {2}{W}
Creature — Human Soldier
As Lavabrink Venturer enters the battlefield, choose odd or even. (Zero is even.)
Lavabrink Venturer has protection from each converted mana cost of the chosen value.
3/3
3マナ3/3で奇数か偶数のマナコストのプロテクションを持つクリーチャーだ。
3マナは,《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》,《静月の騎兵/Stillmoon Cavalier》,《秘教の十字軍/Mystic Crusader》などのプロテクション持ちクリーチャーがおり,そこに新たな仲間が加わった。
白のシングルシンボルでエルドラージ・ホワイトでも採用しやすく,3/3という基本サイズもありがたい。2/2先制攻撃よりかは3/3のほうが,打点が高く嬉しい場面が多い。
肝心のプロテクション能力も柔軟性が高く非常に使い勝手がいい。基本は《剣を鍬に/Swords to Plowshares》,《稲妻/Lightning Bolt》,《致命的な一押し/Fatal Push》を回避するために奇数を指定するだろう。この他に,《罰する火/Punishing Fire》などに偶数を指定することがある。地味に,プロテクションの範囲にパーマネントや呪文の指定がないのが強く,偶数を指定すると0マナのクリーチャートークンや土地も回避できる。土地単の《罰する火/Punishing Fire》と《イス卿の迷路/Maze of Ith》を両方回避できるのは心強い。
自分の装備品との相性もやや悪いが,白として優良なクリーチャーだと感じた。3マナ域の基本クリーチャーになる可能性がある。
### 3. 《希望の光/Light of Hope》
Light of Hope {W}
Instant
Choose one —
• You gain 4 life.
• Destroy target enchantment.
• Put a +1/+1 counter on target creature.
4点ゲイン,エンチャント破壊,+1/+1カウンターの配置を選べる1マナインスタントだ。
能力としては,《希望の魔除け/Hope Charm》や《篤信の魔除け/Piety Charm》に近い。これらの魔除けは破壊できるのがオーラと限定的だったが,《希望の光/Light of Hope》はエンチャントとなり対象が広がった。+1/+1カウンターの配置もコンバットトリックとして使いやすい。
全体として使い勝手の良いカードだと思った。2番目の効果が《解呪/Disenchant》だとさすがに強すぎだろうか。
構築ではエンチャント破壊と+1/+1カウンターに可能性を感じる。例えば,《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》+《歩行バリスタ/Walking Ballista》のコンボで役に立つかもしれないと思った。
### 4. 《光明の繁殖蛾/Luminous Broodmoth》
Luminous Broodmoth {2}{W}{W}
Creature — Insect
Flying
Whenever a creature you control without flying dies, return it to the battlefield under its owner’s control with a flying counter on it.
3/4
白のゴジラカード枠のモスラだ。4マナ3/4飛行で飛行を持たない自陣クリーチャーの死亡時に,飛行を付与して復活させる効果を持つ。
4マナとしては3/4飛行は標準的になってきている。ちょうど,《太陽の恵みの執政官/Archon of Sun’s Grace》と役割が似ている。単体性能だけだとあちらのほうが絆魂を持つ分強い。
このカードの真価は下のリアニメイト効果だろう。発表されてすぐに《厳粛/Solemnity》とのコンボが指摘されている。
白の無限頑強のパーツとしては4枚コンボになってしまうため,少々イマイチだ。そもそも白はサクリ台に乏しい色のため難しい。何か飛行カウンターをうまく取り除くカードと組み合わせて,ビートよりの構成にするのがいいだろうか。
今後の研究に期待したいカードだ。
### 5. 《スナップダックスの神話/Mythos of Snapdax》
Mythos of Snapdax {2}{W}{W}
Sorcery
Each player chooses an artifact, a creature, an enchantment, and a planeswalker from among the nonland permanents they control, then sacrifices the rest. If {B}{R} was spent to cast this spell, you choose the permanents for each player instead.
懐かしき《大変動/Cataclysm》の亜種だ。最近だと,《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》や《激変の機械巨人/Cataclysmic Gearhulk》のほうが近いか。
マナ拘束が厳しいが,白白黒赤でキャストできれば《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》になる。《大変動/Cataclysm》と異なり,土地を吹き飛ばせず,プレインズウォーカーも残ってしまうのが惜しい。が,残すカードをこちらが選べるのは悪くない。
もっとも,エターナル構築ではやはり土地を吹き飛ばせる《大変動/Cataclysm》に軍配が上がるだろう。
### 6. 《雄々しい救出者/Valiant Rescuer》
Valiant Rescuer {1}{W}
Creature — Human Soldier
Whenever you cycle another card for the first time each turn, create a 1/1 white Human Soldier creature token.
Cycling {2} ({2}, Discard this card: Draw a card.)
3/1
2マナ3/1のサイクリング2持ちクリーチャーで,1ターンに一度,サイクリング時に1/1兵士トークンを生成する。
《僧院の導師/Monastery Mentor》や《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》を彷彿とさせる能力だ。しかし,1ターンに一度という余計な縛りがあるのが惜しい。
サイクリングはコントロールよりの効果であり,構築ではサイクリングで能力が誘発するカード (《霊体の地滑り/Astral Slide》や《稲妻の裂け目/Lightning Rift》など) と組み合わせて初めて生きてくる。
イコリア:巨獣の棲処ではサイクリングもメカニズムとしてフィーチャーされている。
はるか昔のウルザブロックで誕生した《波動機/Fluctuator》リアニメイトの復活を期待彷彿とさせるが,はたしてどうなるのか。
今回取り上げなかった《繁栄の狐/Flourishing Fox》 (サイクリング時に+1/+1カウンターの乗る1マナクリーチャー) との組み合わせも感じられたが,肝となるこのクリーチャーに制限があることが惜しい。
現状エターナル構築ではいまいちだと思うが,今後の可能性に期待したい。
### 7, 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》
Lurrus of the Dream-Den {1}{W/B}{W/B}
Legendary Creature — Cat Nightmare
Companion — Each permanent card in your starting deck has converted mana cost 2 or less. (If this card is your chosen companion, you may cast it once from outside the game.)
Lifelink
During each of your turns, you may cast one permanent spell with converted mana cost 2 or less from your graveyard.
3/2
イコリア:巨獣の棲処で新しく登場した相棒を持つクリーチャーだ。基本性能は3マナ3/2絆魂で,各ターンに一度墓地から2マナ以下のパーマネント呪文をキャストできる。
相棒を使う場合,デッキ内のパーマネントが2マナ以下となる。
まず,相棒という能力が強い。条件を満たせば,統率者のようにいつでも一度だけキャストできる。つまり,**初期手札が常に1枚増えている状態**となる。コンボとしては,必要なカードが1枚減るので非常に強力だ。
そして,このカードは相棒なしでも十分に強い。相棒は使えないが,ペプルスやアイアンワークス,サルベイジャーコンボあたりと相性が良いように感じた。
1ターンに一度しか使えないので,即死コンボは難しい。しかし,例えば《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》や《歩行バリスタ/Walking Ballista》あたりを再利用して継続的にアドバンテージを取ることができる。
あるいは,何か明滅させたり,《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》を生け贄に捧げてリアニメイトするなどすれば,1ターンに一度の条件を突破できるのだろうか。もし可能ならば,新たな無限コンボの可能性を感じる。
相棒よりかは元の再利用能力が強力に感じた。
### 8. 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
Zirda, the Dawnwaker {1}{R/W}{R/W}
Legendary Creature — Elemental Fox
Companion — Each permanent card in your starting deck has an activated ability. (If this card is your chosen companion, you may cast it once from outside the game.)
Abilities you activate that aren’t mana abilities cost {2} less to activate. This effect can’t reduce the mana in that cost to less than one mana.
{1}, {T}: Target creature can’t block this turn.
3/3
イコリア:巨獣の棲処で一番注目しているカードだ。
3マナ3/3で起動型能力のマナコストを2減少させ,1マナタップでクリーチャー1体をブロックできなくする。これに加えて,デッキ内のパーマネントに起動型能力持ちを条件とした相棒を持っている。
《訓練場/Training Grounds》を内蔵しているカードだ。起動型能力のコストを増加させるカードには《抑制の場/Suppression Field》があったが,減少させるカードとしては白では初となる。
《ハートストーン/Heartstone》はクリーチャー限定で1マナしか減少させず,少々使いにくかった。しかし,このカードは「マナ能力以外」が条件のため,汎用性が高い。基本的には起動型能力のコスト減少が主用途になるだろう。
発表時から指摘されている,《厳かなモノリス/Grim Monolith》や《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》と2枚で無限マナコンボを形成する。極めつけなのは,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》が**相棒を持っていること**だ。
つまり,相棒の条件を満たせば《厳かなモノリス/Grim Monolith》か《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》の1枚を引けば無限マナコンボを達成できる。これは条件がかなり緩く,狙えば**3-4ターン目にほぼ確実にコンボを成立**できる。
白のコンボでここまで達成が容易なものはなかった。ただし,相棒を使う場合,《虚空の杯/Chalice of the Void》,《難題の予見者/Thought-Knot Seer》が使えない欠点がある。そのため,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》の防御方法を考える必要がある。
この点に関しては,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》が適任に感じている。除去や打ち消し持ちの相手に対しては,《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》から入り,コンボ始動直前に能力で相手の干渉を禁止できる。
3マナで少々重いのだが,単体でもフィニッシャーの《歩行バリスタ/Walking Ballista》をサーチできることと,基本性能も悪くなく,一度着地すればいつでも《沈黙/Silence》を打てるところが強い。
その他,除去に関しては昔ながらの《ルーンの母/Mother of Runes》,《心優しきボディガード/Benevolent Bodyguard》,《命の恵みのアルセイド/Alseid of Life’s Bounty》あたりを使う手もある。
[ヒロシさんの見解](https://k283hiro4.diarynote.jp/202004110817214580/)では,リベリオンには100 %ないとのことだったが,レベル以外であれば十分可能性があるように感じた。
そもそも無限マナコンボが決まるならば,レベルクリーチャーよりも《歩行バリスタ/Walking Ballista》や《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》,《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》で決めたほうがてっとりばよいだろう。
モノリス無限マナコンボの他に,既存のバリヘルコンボやサルベイジャーコンボとも相性がよい。
肝心の《厳かなモノリス/Grim Monolith》と《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》は*エターナル構築 (レガシー,ヴィンテージ) と統率者*でしか使えないため,世間の注目度はいまいちかもしれない。しかし,白使いとしては《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》に続く,新たな無限コンボの成立であり,非常に期待している。
コンボパーツの《厳かなモノリス/Grim Monolith》は再録禁止であり,一時2万円まで高騰したことがある。現在は8000円程度と相場最安であり,今後急騰する可能性を感じたので,少々出費だが残り3枚を急遽購入した。
## 結論
テーロス還魂記の《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》による《歩行バリスタ/Walking Ballista》との無限コンボに続いて,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》と《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》か《厳かなモノリス/Grim Monolith》による無限コンボが成立した,**白として非常に期待できるカードセット**だった。
無限マナコンボについ目が奪われがちだが,*《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》と《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》も十分に強い*。何より,相棒やキーワード・カウンターのメカニズムが魅力的でわくわくするカードセットだった。
以下のカードは購入予定だ。
- 2-3枚: 《ラバブリンクの冒険者/Lavabrink Venturer》
- 1枚以上: 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》
- 1枚以上: 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》
《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》には非常に期待している。あまりにも期待しているので,一番値上がりの可能性が高い《厳かなモノリス/Grim Monolith》を3枚追加で購入したくらいだ。
発売後には是非《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》を使った無限マナコンボを組んでみたい。相棒となる《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》の収集も進めたい。
*白は統率者で最弱*と噂されるほどの不遇の立場に置かれており,実際エターナル構築でもいまいちだった。しかし,ここにきてテーロス還魂記の《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》に続いて,《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》により白の無限コンボが立て続けに2個も成立するようになった。
*白復活の兆し*が見えてきたように感じる。イコリア:巨獣の棲処発売後のメタゲームに注視したい。